5.0
「孤高だが、孤独ではない」が心に沁みわたる
普段具象画の展覧会にはあまり足を運ばないのだが、この展覧会のアートブログや鑑賞レポートを拝見して興味がわいて訪れた展覧会。結論から言って、行ってよかった!
生前展覧会が開かれることが少なく、また〇〇会のようなところにも所属しなかったので「孤高の画家」とよばれるが、身内や周りの人々との交流は途絶えなかったので「孤独な画家」ではなかったというのが一番印象に残った。それが絵に見えるのは、木々の描き方で、木の幹や枝がすくっと立っているが1本でなく2本、葉のある木はその後ろに控えさらにその奥に山々が広がる。その立てる姿が「孤高」に見えるが、1本でないので「孤独」には見えない。舟やその帆も2隻、2本がすくっと立っているのが「孤高であるが、孤独でない」という展覧会場の説明文で何度も出てくるフレーズを体現しているように見えた。
彼の代表作になっている「蝋燭」シリーズも心に沁みたが、桜の季節に訪れたためかそれ以上に桜が登場する何枚かの絵が印象的だった。点描の花で画面を明るく彩る桜の木が画面の前面に大きく描かれるが、そこに小さな人物が奥にいる。そこにも「孤高であるが、孤独ではない」髙島野十郎がいるような気がした。













