5.0
展示作品の半分は「茶道具」でした!
「花と鳥」の展覧会?と半信半疑で出掛けたら、三井さまご所蔵の「茶道具」が沢山拝見できて、嬉しい1日に。
展示室2には、重文《玳皮盞 鸞天目》←「鳥」、展示室3如庵には、国宝《志野茶碗 銘卯花墻》←「花」。
たしかに、「花と鳥」!!
展示作品の中には、羽箒(はぼうき:鳥の羽製の箒)も。リアルな鳥の羽による「作品」は、みたことのない感動の造形美でした。
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日本・東洋の古美術に親しむことを目的として企画している、恒例の美術の遊びとこころシリーズ。第9弾のテーマは「花」と「鳥」です。
今回は絵画・茶道具・工芸品に登場する花と鳥をじっくりと観察します。四季折々に咲き誇る美しい花、さまざまな姿で魅せる鳥など、美術の中の花と鳥が織りなす多彩な表現や奥深い美の世界をお楽しみください。
花
四季を通して咲く花々は、多種多様な姿で美術工芸品の中に登場しています。本展覧会では、質感が巧みに表現された絵画、技法を駆使してデザイン的・立体的に花を配した工芸品、花にちなんだ銘をもつ茶道具などを展示します。
鳥
鳥も美術を彩る重要なモチーフの一つです。今回は長寿を象徴する鶴、身近な存在の雀や鶏、想像上の瑞鳥である鳳凰など、様々な鳥達を絵画・工芸品を通して紹介します。
花と鳥
花と鳥は、季節感や吉祥を示すモチーフとして、さまざまな組み合わせで美術工芸品の中に取り入れられています。本展覧会では「花鳥」を表した華やかな絵画や工芸品を紹介します。
会期 | 2025年7月1日(火)~2025年9月7日(日) |
---|---|
会場 |
三井記念美術館
![]() |
住所 | 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 ※但し7月21日、8月11日は開館 |
観覧料 | 一般 1,200円(1,000円) 大学・高校生 700円(600円) 中学生以下 無料
|
TEL | 050–5541–8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.mitsui-museum.jp/ |
5.0
「花と鳥」の展覧会?と半信半疑で出掛けたら、三井さまご所蔵の「茶道具」が沢山拝見できて、嬉しい1日に。
展示室2には、重文《玳皮盞 鸞天目》←「鳥」、展示室3如庵には、国宝《志野茶碗 銘卯花墻》←「花」。
たしかに、「花と鳥」!!
展示作品の中には、羽箒(はぼうき:鳥の羽製の箒)も。リアルな鳥の羽による「作品」は、みたことのない感動の造形美でした。
5.0
展示室1の茶碗・棗・茶箱などの工芸品が魅力的。黒塗りの棗に春の草花が金蒔絵で描かれている「春野蒔絵棗」。アートアジェンダの紹介ページに掲載されている「紫陽花蒔絵茶箱」は金銀蒔絵や切金で表現され、ぜひ実物を見て味わって欲しいと思いました。作品の絵葉書が欲しかったのですが残念ながらミュージアムショップにはありませんでした。
展示室3には国宝「志野茶碗」や野々村仁清の水指、展示室5には千利休作の「竹茶杓 銘ホトトギス」もあります。絵画展示の展示室4は写真撮影可で、応挙や応挙の曾孫(国井応文)、小林古径、土佐光起や三井家の方の作品もあり見所が多いです。
4.0
いろいろな花鳥の作品が見られて面白かったです。
まずは名品から。渡辺始興の『鳥類真写図巻』は鳥好きにはたまらん絵巻です。
特にウズラの可愛らしさといったら!
モノクロあり、彩色ありの細密な写生で、羽の質感がすばらしい。
長尺で展示されているので、それぞれの鳥の特徴の違いや注釈を行きつ戻りつしながら楽しみました。
そして、沈南蘋先生の『花鳥動物図』がズラッと六幅!
他で見る南蘋作品はセピア色が強くて、絵柄が見えにくいものが多いんですが、ここは保存状態がいいですね。
花も鳥も猫もはっきり見えるし、筆遣いも確認できる。眼福です。
それにしても、この時代のヒヨコって、戦闘的な目つきをしているのが多いですね。
土佐光起の金箔の短冊・色紙、呉春の小さい襖など、珍しい作品が多いのもうれしいです。
迷品は円山応挙の『蓬莱山』。鶴と松のサイズがどうにも釣り合わない。
松の枝に鶴がちょこんと乗っていて、鶴が小鳥サイズなのか、松がとてつもない巨木なのか…、神域の不思議を見た気がします(笑)
『竹鶴図』と合わせて三幅なのもセット的にどうかと思うし、巨匠に制作意図を聞いてみたいですね。
今回は絵画をメインで見てしまったので、何度か通って楽しみ尽くすつもりです。
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花鳥動物図 沈南蘋筆 清時代・乾隆15年(1750) 三井記念美術館蔵
国宝 志野茶碗 銘卯花墻 桃山時代 三井記念美術館蔵
水辺白菊図 土佐光起筆 江戸時代 三井記念美術館蔵
菊蒔絵平棗 江戸時代 三井記念美術館蔵
堆朱梅香合 明時代 三井記念美術館蔵
紺繻子地雪輪松竹菊蒲公英模様縫箔 江戸時代 三井記念美術館蔵
鳥類真写図巻 渡辺始興筆 江戸時代 三井記念美術館蔵
海辺群鶴図屏風(左隻) 三井高福筆 明治18年(1885) 三井記念美術館蔵
海辺群鶴図屏風(右隻) 三井高福筆 明治18年(1885) 三井記念美術館蔵