4.0
横須賀美を初訪問、この上ない心地良さ
春の陽気に誘われて、ダリ展の会期末の週末に、横須賀美術館を初訪問。
のどかな海を見下ろし、周囲の桜は丁度見ごろ。
というわけで、生憎駐車場は満車、レストランは予約打ち止め、チケット購入は数十人待ちの列、の大盛況でしたが展示会場は特にストレスはなし。
実に心地よい鑑賞体験でした。
企画展のダリ展。
猪苗代の諸橋美術館の冬季休館期に、同館所蔵品が大量に引越公演という仕掛け。
そのおかげで、首都圏でミロとダリを同時期に観られる、ありがたいことです。
10代の初期作から始まり、シュルレアリズム活動の盛期はエルンスト、ミロ、マグリット、デ・キリコ等と比較しながらの作品展示。
画業を把み、毀誉褒貶多きダリの生涯に触れることができました。
自らを天才と称する、ナルシスティックで押出し強いキャラ・イメージですが、10代半~20代初の作品からして、この人は本当に稀有な天才だと実感。やはり、シュルレアリズムの中核、ダリぬきには考えられない。
地下1階の所蔵品展も良し。
横須賀に所縁のある作家を中心に。朝井閑右衛門、森山大道、等は展示室ひとつを充ててのテーマ展示。意匠凝らした当館の建築、採光も楽しめます。
個人的には、以前どこかで観る機会があった、川田祐子氏のスクラッチ作品6点を観れたのが収穫でした。
谷内六郎館も素敵。更には、図書室の充実ぶりも特筆されます。
ダリ、シュルレアリズムの関連図書が整然と展示されており、過去のダリ展の図録も40-50年遡って置いてました。
気がついたら、4時間以上も滞在してました。心地よきこと、この上なし。