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金山平三という人を初めて知る
これまで何度も常設展で見てきた金山平三の風景画、名前と風景画から受ける印象から、厳冬に耐え忍ぶ芯の強さと落ち着いた丸顔白髪翁と勝手なイメージを持っていましたが、完全に覆されました。前者は合っていたかもしれませんが、後者、特に見た目は全く異なり、若かりし頃やんちゃだった面影のある細身のスタイル、踊る姿に驚きました。この人が金山平三か!?
学芸員さんのお話を聞き、やんちゃな幼少期でお母さんが手を焼いていたこと、そんな平三さんが東京美術学校を主席で卒業したこと、様々な先輩、同僚の影響をうけながら切磋琢磨し、得意な人物画は一人を描くときだけで、群像画になる未完成で得意ではなかったこと、最後は汽車で旅をしながら風景画を描く平三さんの足跡をたどりながら、知っている平三さんかと思いきや、「まゆみ」というタイトルの林のような風景ですが、抽象化していて、突き詰めるとそのようは方向にいく道があるのかなと思いました。