5.0
横顔の人たち
細密画は初めてでした
小さな可愛らしいデザインの額縁に本当に細い線で細かく細かく描かれています
それぞれの絵にストーリーがあり、インドの独特な世界を堪能しました
とても見応えがありました
ピンクの図録はコンパクトなサイズで何度も見返したくなります
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神話、音楽、ダンス……インドのすべてがここにある
日本人は古くからインドに憧れを抱いてきました。仏教誕生の地、想像の彼方にある神秘に満ちた場所だったに違いありません。今日でも多くの日本人にとって、未知の世界であり、それゆえに強く心ひかれる場所ではないでしょうか。昨今のインド料理やヨガ、インド映画のブームにも、これまで触れることのなかった世界との出会いが生んだ高揚感が表れています。一方、インド文化の人気が高まる中でも、絵画にはなじみのない方も多いはずです。例えば西洋絵画のように、豊富に作品を見る機会に恵まれないので、当然でしょう。
インド絵画の精華とも呼ばれる細密画は、16世紀後半から19世紀半ばにかけて、ムガル帝国やラージプト諸国の宮廷で楽しまれた一辺20センチほどの小さな絵です。あえて小さな画面に描くのは「見る人と絵が一対一で対話をする」という考え方があったからです。絵と対話を重ねることは、魂を清める行為でもあったと言います。
ファンタスティックな神話世界、豪華な衣装に身を包んだ王の肖像やしなやかなポーズの女性たち……美しい線と色に彩られた宝石のような絵の中には、人々の自然を崇める心や感性、情熱的な信仰心が込められています。そこには、古代以来、複雑で深遠な文化を築いてきたインドのすべてが刻まれていると言えます。
本展覧会は、日本画家、インド美術研究家の畠中光享氏のコレクションから細密画の優品およそ120点を紹介します。畠中コレクションは、細密画の中でも特にインドらしさが色濃く表れたラージプト絵画が充実した世界有数の個人コレクションです。西洋絵画とも日本絵画とも違う、インド細密画の美の世界をお楽しみいただき、インド文化への興味を深めるきっかけともなれば幸いです。
会期 | 2023年9月16日(土)~2023年11月26日(日) |
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会場 | 府中市美術館 Google Map |
展示室 | 2階企画展示室 |
住所 | 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内) |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日、9月19日(火)、10月10日(火) ※ただし9月18日、10月9日は開館 |
観覧料 | 一般 900円(720円) 高校・大学生 450円(360円) 小・中学生 200円(160円)
|
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/ |
5.0
細密画は初めてでした
小さな可愛らしいデザインの額縁に本当に細い線で細かく細かく描かれています
それぞれの絵にストーリーがあり、インドの独特な世界を堪能しました
とても見応えがありました
ピンクの図録はコンパクトなサイズで何度も見返したくなります
5.0
東京国立博物館の東洋館地下のすみっこにあるインドの細密画コーナーがなんとなく好きでいつも寄っていたので、今回の展覧会はとても楽しみにしていました。
ただ、今までは単に「絵」として見ていたところがあって、その背景にある文化的・宗教的なことは詳しくありませんでした。
この展覧会では、絵の題材になっているインド神話について、ストーリー紹介や人物相関図のようなものがあったりして、描かれた内容の理解が深まりとても勉強になりました。
1つ1つの作品は小品なので単眼鏡必須です。でもその小ささ故、じっくりと眺めることで、描き込みの細かさに毎回驚かされます。
ほとんどの作品が額装なのですが、額縁と作品の余白部分を埋める布が特徴的で、色や柄がそれぞれの作品の雰囲気に合っていてとても素敵だったので、現物を間近で見られて良かったです。
今後トーハクでインド細密画を見るのがより楽しくなりそうで嬉しいです。
閉幕間際に駆け込みで鑑賞してきました。
「インド細密画」は、東京国立博物館の東洋館にも小さいコーナーがあって常設展示されているので、首都圏の美術好きにとっては、ちょっとは馴染みのあるジャンルと言えるかもしれないです。ただあ…readmore
4.0
定年退職後の暇つぶしに多くの展覧会を観てきましたが、インド絵画を観たことはほとんどありません。唯一、練馬区の曼荼羅美術館でインド絵画を何点か観た記憶がある程度です。
ほとんど知識のないインド絵画をまとめて観られる希有の展覧会とのことで、期待を込めてでかけました。
「インド細密画」というタイトルから非常に細かく描かれた絵だろうと予想はしていましたが、絵自体が葉書を少し大きくした程度の極小サイズです。極小サイズの細密画約120点がずらりと並べられているのを見て、一瞬足が止まりました。オペラグラスか単眼鏡をもってくれば良かったと後悔しました。ただし、解説文がわかりやすいので、目を凝らせば何が描いてあるのか理解できます。16世紀後半から19世紀半ばのムガル帝国やラージプト帝国の宮廷画で、西洋絵画のようにリアルな描写ではなく、色彩と線描の美しさで観る人にアピールしたとのことです。確かに細密な線描と彩色技術には驚かされます。どの絵にも作者名が描かれていませんが、アーチストではなく宮廷の職人が描いたのでしょうか?
描かれている内容は「音楽」、「愛」、「インドの神々と英雄」等ですが、ヒンドゥー教の神話についての知識を得られました。
見終わった感想は、①大変珍しいものを見た。②目が疲れた の2点です。でも楽しかったです。
5.0
「観る人と絵が一対一で対話する」「絵と対話することで心を清める」の考えのもと、宮廷文化として育まれた細密画って、一体どんな絵画なんだろう…と実物と対面できる日を楽しみにしていた。
鮮やかなピンク色がベースのポスタービジュアルのかわいらしさからは想像できない盛り沢山な展示内容。
一神教のイスラム教、多神教のヒンドゥー教。宗教観を背景に、好まれるテーマも似ているようで違う。
各章の解説パネルとキャプションが丁寧に手引きしてくれたので、西洋絵画との違いや日本画に通じる点を見つけて楽しめた。
インド細密画は初鑑賞ながら、鑑賞ポイントをおさえつつ、インド神話の世界観にもすっと引き込まれた。
人物画の宝飾品や衣類、調度品の模様がとても細かくてため息もの。木々の描き方も個性があって見入ってしまったし、動物がたくさん登場する点も楽しめた。
作品のサイズも小さく細部の描き込みが「細密」の名の通りとても細かいので、思い切って休みを取って混み合わない平日に行ってよかったな、と。
じっくり鑑賞できて、インド細密画の魅力にハマりました。
5.0
インドが大好きで様々なインドに触れてきましたが、細密画を生で見るのは初めてでした。
『見る人と絵が一対一で対話する』という絵画観はまさにインド的です。
図録がまた素敵でした。インド神話の勉強にもなります。
5.0
鑑賞側が細密画初心者であることを前提とした展示や解説が、抵抗感なく細密画の世界へ誘ってくれた。ヒンドゥー教の神々のお話も、仏教との関連を交えて解説してくれる丁寧さで、何度読んでも神話系の話が覚えられない私にとってそんなフォローもありがたい。
細密画は「観る人と絵が一対一で対話する」ものであるが故、画家の名前が出ないという控えめなところも、絵の細やかさに加えていじらしく感じられた。
小さな絵の中の、さらに細やかな模様や動植物に目を走らせていくと、頭の中でその世界が広がり、絵と対峙する時間はまるで瞑想のよう。壮大なテーマや主張はなくて、ただ観る人の心や感情を動かす絵であり続けたことがスッと理解できた瞬間だった。
そんな絵画展だからか平日だからか、話し声も少なく落ち着いた雰囲気だったのも良かった。
初めて鑑賞する細密画が、この展覧会で良かった。
5.0
府中美術館には今回初めて伺いました。
東府中駅から公園を散歩しながら辿り着き、
細密画の展示ボードが見えた時、歓迎されているように感じて嬉しく思いました。
午前中に雨が降ったせいか訪問者も適度に少なく、じっくりと作品に向き合い対話することが出来ました。
細密画なので、細かいです!
そしてとても美しい。
近くに寄って観ることが出来ますが、拡大鏡、老眼鏡、単眼鏡、双眼鏡などがあれば完璧です。わたくしは双眼鏡で楽しみました。
また、インド神話やラーマーヤナ、マハーバーラタの主なエピソードを知っているとより楽しめます。ラーマの弓はヴィシュヌ神から与えられたというような解説がありましたが、そうでしたっけ??調べる楽しみも与えられ有難いことでした。
カフェでは南インド料理が頂けたようですが、べジとノンべジの両方あったら良かったなと感じました。
素晴らしいコレクションを沢山みせて頂き感謝します。
ありがとうございます。
4.0
馴染みの無い世界観だが、あっという間に取り込まれる。
輪郭線がとにかく繊細で秀麗。豪華な装飾はいったいなんで描いたのか想像できないほど。
そしてエキゾチックな色彩・配色は素晴らしい発色。印刷物やHP画像では味わえない美しさだった。是非肉眼でお確かめを。
独特の曲線ラインが気持ちいいし、女性達の美しき横顔・表情に魅了される。
時にコミカルな登場人物にも興味が引かれた。
主題は宗教的ではあるが様式に堅苦しさが無く、物語ものが多くとても親しみやすい。
解説も丁寧で、馴染みの無い主題にも入り込みやすかった。
個人のコレクションとは思えないほどの充実ぶり。
とにかく小さいのもあって、食い入るように1点1点見ていった。
予想していたよりも作品は小さい。
そして想像以上に細かいので、シニアの方々は老眼鏡必須。
メガネ型拡大鏡をお持ちの方は是非。
10月24日(火)11時半入館。混雑無し。撮影不可
4.0
思ってるよりずっと小さく、そして思ってるよりもずっと細くなめらかな描線…
これは目が疲れる。まさしく「細密画」だ
細密画というと何か細かいものが
びっしり描きこまれているようなものを想像してし移送になるけれど、
これはそういうものではない
手のひらに乗るぐらいのサイズに描かれた肖像や神々
一見あっさりとしているようで
よぉーく目を凝らしてみると煌びやかで荘厳な世界が広がっている
ヒンドゥー教の神々の関係を解説したパネルなどもあるので非常にありがたい
しかし、展示はとても良いのだけど、さすがにかなり小さいものばかりなので
どうしても観覧者が渋滞してしまいがちなのは正直困った(笑)
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