5.0
小さな絵の中の大きな世界。
東京国立博物館の東洋館地下のすみっこにあるインドの細密画コーナーがなんとなく好きでいつも寄っていたので、今回の展覧会はとても楽しみにしていました。
ただ、今までは単に「絵」として見ていたところがあって、その背景にある文化的・宗教的なことは詳しくありませんでした。
この展覧会では、絵の題材になっているインド神話について、ストーリー紹介や人物相関図のようなものがあったりして、描かれた内容の理解が深まりとても勉強になりました。
1つ1つの作品は小品なので単眼鏡必須です。でもその小ささ故、じっくりと眺めることで、描き込みの細かさに毎回驚かされます。
ほとんどの作品が額装なのですが、額縁と作品の余白部分を埋める布が特徴的で、色や柄がそれぞれの作品の雰囲気に合っていてとても素敵だったので、現物を間近で見られて良かったです。
今後トーハクでインド細密画を見るのがより楽しくなりそうで嬉しいです。