3.0
オリジナリティの大切さ
マリーローランサンの作品は見ればすぐにそうだと分かる人が多いと思います。それほどにオリジナリティが確立された作風だからこそ、多くのファンがいるのだと思います。
そのローランサン然とした作風に至るまでの、初期のごくオーソドックスな油彩作品や、キュビズムに寄った作品など、興味深い展示でした。そして確立された唯一無二の作風はやはりとても魅力的でした。
柔らかいタッチと色で女性を描いた作品達に癒される展覧会でした。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 311 の美術館・博物館と 559 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
マリー・ローランサン(1883-1956)は、20世紀前半に活躍した女性画家です。キュビスムの画家として紹介されることも多くありますが、「前衛的な芸術運動」や「流派(イズム)」を中心に語る美術史の中にうまく収まらない存在です。
ローランサン自身は、自分に影響を与えた存在として、同時代の画家マティス、ドラン、ピカソ、ブラックの名前を挙げていますが、彼らの様式を模倣することなく、パステルカラーの独自の画風を生み出しました。彼女は同時代の状況を見つつ、時代の要請を理解して、自らの方向性を模索しました。
本展では石橋財団コレクションや国内外の美術館から、ローランサンの作品約40点、挿絵本等の資料約25点に加えて、ローランサンと同時代に活躍した画家たちの作品約25点、合計約90点を展示します。ローランサンの画業を複数のテーマから紹介し、関連する他の画家たちの作品と比較しつつ、彼女の作品の魅力を紹介します。
◆ 同時開催
石橋財団コレクション選 特集コーナー展示|野見山暁治
会期 | 2023年12月9日(土)~2024年3月3日(日) |
---|---|
会場 | アーティゾン美術館 Google Map |
展示室 | 6階展示室 |
住所 | 東京都中央区京橋1-7-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 |
月曜日 12月28日~2024年1月3日、1月9日、2月13日 ※ただし2024年1月8日、2月12日は開館 |
観覧料 | 日時指定予約制 ウェブ予約チケット 1,800円 窓口販売チケット 2,000円 学生無料 (要ウェブ予約)
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.artizon.museum/ |
3.0
マリーローランサンの作品は見ればすぐにそうだと分かる人が多いと思います。それほどにオリジナリティが確立された作風だからこそ、多くのファンがいるのだと思います。
そのローランサン然とした作風に至るまでの、初期のごくオーソドックスな油彩作品や、キュビズムに寄った作品など、興味深い展示でした。そして確立された唯一無二の作風はやはりとても魅力的でした。
柔らかいタッチと色で女性を描いた作品達に癒される展覧会でした。
4.0
昔々 デパートの美術品コーナーで初めて見たマリーローランサン まだ少女だった私はその淡い色彩にうっとりとしてしまいました もう手元にはありませんが 短文の付いた画集も購入しましたっけ
美術館巡りのきっかけの一つとなった画家です ローランサン美術館が長野を経て東京に移ってからも いつか行こうと思っていたけれど ホテルニューオータニにあったそれも閉館してしまいました 巡り巡って 今回の展覧会に行ってきました
今回は 数々の椿姫が良かったです あと花の静物画も
コレクション選では 新所蔵作品
カンディンスキーの3本の菩提寺
クレーの小さな港 などが良かったです
お気に入りのルオーの 郊外のキリストが見たかったなぁ
4.0
マリー・ローランサンの展覧会は、2023年3月にも観ていて、観たことのある作品も多くありましたが、初期のキュビスムの影響を受けた頃の作品、花を描いた静物画などは珍しく、新しい発見もありました。
また本展では、ローランサン以外の同時代の画家の作品もかなりの数が展示されています。1910年代のキュビストたちの作品、1920年代の東郷青児、藤田嗣治が描いた女性画なども一緒に観ることができて、その時代の空気感まで体感することが出来ました。それが出来るのは、やっぱり膨大なコレクションを持つアーティゾン美術館ならではでしょうね。
企画展を観た後は、常設展を観ることになりますが、こっちも凄い画家と作品のオンパレード。ローランサンの印象が薄れてしまいました。
4.0
マリー・ローランサン、結構良かったです。
得意な作家ではないのですがローランサンオンリーではなく同時代の作家も展示しているので多彩な印象です。
ワンフロアだけというのもちょうどいいボリューム感です。
特段好きになったとかはないけれど今後ちょっと見る目が変わったかなというだけでも収穫です。
そして待望の念願の年間パスポートも無事購入しました。
ゾン美は企画展も良いけど、コレクション展もまた素晴らしいのでいつでも楽しめるのは本当に嬉しい!
モネ、セザンヌ、ピカソに続いて光琳抱一があって、青木繁、長谷川利行が見られるとか胸熱。
1年間お世話になります!
4.0
マリー・ローランサンの作品は一目で分かる。パステル調で黒目がちの肌の白い女性の絵。どこを切ってもマリー・ローランサンという印象でした。ところが、国立西洋美術館で開催中のキュビズム展を見ていたら、マリー・ローランサンの作品があった。その作品自体はキュビズムではなかったのだけど、解説を読むと、マリー・ローランサンはキュビズムを評価したアポリネールの恋人で、ピカソやブラックと交流があり、当初はキュビズム作品を描いていた、とのこと。
キュビズムとのつながりが興味深くて、アーティゾン美術館を訪問しました。面白かったのは、以下の3点。
・冒頭で展示されている自画像3点が全部、作風が違っていて興味深い。
・マリー・ローランサンによるピカソの肖像画も展示。数少ない男性を描いた作品でマリー・ローランサンの作品には見えない。
・あとはすべてマリー・ローランサン。晩年の作品が色鮮やかになっている微妙な変化も面白い。
実際は、キュビズムに興味はあったがキュビズムにはほとんど染まらずマリー・ローランサンの世界を突き詰めたというところらしい。
ちなみに、収蔵品展は2023年6月に亡くなった野見山曉治の小特集と、新収蔵作品のお披露目というところ。新収蔵作品ではパウル・クレーの2作品オキーフの作品あたりが気になりました。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都中央区で開催中の展覧会