4.0
まさに選ばれた名品たち
開館50周年記念というので来館。いつもながらの静かな落ち着いた空間だ。
一階の見慣れた仏や神々の像も改めてじっくり観覧。
アフロディーテ像が3体。ロビーの像は損傷が激しくてトルソーだけだがそれぞれの時代の特徴が出ていて興味深い。
古代東洋彫刻は東博の東洋館にひけを取らない美品揃いで外光の入る展示室はとても静謐な雰囲気。
2階の東洋陶磁器の部屋はこの美術館の華。
「青花龍唐草文天球瓶」に開館当時の筆書きの解説に「龍の象鼻をうちふるわせ、のたうちまわる」と有り表現の面白さににっこり。
また、「青花双鳳草虫図八角大瓶」には、同じ物がトプカピ宮殿にも有るがこちらの方が優品とさりげなく自慢。
当時の展示ケースも展示品の一つだが中の「饕餮文方鼎」「翡翠香炉」は細工が美しくとても好きな作品だ。
今回日本画はやや地味目。
伝周文「竹林閑居図」はガラス越しで見にくいながら竹林や館の中の人物など繊細な表現が良い。にしても貴重な作品に賛として周文の作だと思われる、とか書く当時の人は勇気があること!
多くの作品が海外オークションで購入されているが以前紹介されたその時の駆け引きが面白すぎるので是非また公開して欲しい。
ほぼ写真撮影可。シャッター音が響くのが気が引けるほど静か。周年記念のコースターをいただいた。