モーリス・ユトリロ展

SOMPO美術館

  • 開催期間:2025年9月20日(土)~2025年12月14日(日)
  • クリップ数:124 件
  • 感想・評価:10 件
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-2
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-3
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-4
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-5
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-6
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-7
モーリス・ユトリロ《マルカデ通り》 1909年 油彩/カンヴァス 60.3×81.3cm 名古屋市美術館
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《モンマニーの屋根》 1906-07年頃 油彩/カンヴァス 65×54cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / Bertrand Prévost / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《サン=ドニ運河》 1906-08年 油彩/紙 53.4×74.5cm 石橋財団アーティゾン美術館
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《可愛い聖体拝受者、トルシー=アン=ヴァロワの教会(エヌ県)》 1912年頃 油彩/カンヴァス 52×69cm 八木ファインアート・コレクション
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《廃墟の修道院》 1912年 油彩/カンヴァス 61×82cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター(モンマルトル美術館寄託)
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / image Centre Pompidou, MNAM-CCI / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《ラパン・アジル》 1910年 油彩/カンヴァス 50×61.5cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / Bertrand Prévost / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ《シャラント県アングレム、サン=ピエール大聖堂》 1935年 油彩/カンヴァス 111×130.5cm 公益財団法人ひろしま美術館
©Hélène Bruneau 2024
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1
モーリス・ユトリロ展 SOMPO美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

20世紀初頭のパリの街並みを描いたことで知られる風景画家モーリス・ユトリロ(1883–1955)は、生まれ育ったモンマルトルや暮らした郊外の風景を数多くの油彩画に残しました。画家としての歩みには、母シュザンヌ・ヴァラドン(1865–1938)をはじめとする家族との複雑な関係や、幼少期からのアルコール依存といった要素が絡み合い、独自の世界観を築き上げています。波乱に満ちた人生を送りながらも、20世紀前半の美術界を席巻したこのエコール・ド・パリの画家は、とりわけ日本において現在もなお根強い人気を誇っています。

本展は、フランス国立近代美術館(ポンピドゥセンター)の協力のもと、同館所蔵の《モンマニーの屋根》(1906–07年頃)や《ラパン・アジル》(1910年)を含む作品約70点と、アーカイヴを管理するユトリロ協会から提供された資料を通して、その全貌に迫ります。アルコール依存症の治療の一環として絵筆をとった「モンマニー時代」、さまざまな素材を用いて白壁の詩情を描き出した「白の時代」、そして鮮やかな色彩を駆使した「色彩の時代」をたどりながら、ユトリロが確立した唯一無二の様式と、彼が愛した風景の詩情を感じられる展覧会です。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2025年9月20日(土)~2025年12月14日(日)
会場 SOMPO美術館 Google Map
住所 東京都新宿区西新宿1丁目26-1
時間
  • 10:00~18:00
    金曜日は20:00まで
    (最終入場は閉館30分前まで)
休館日 月曜日、10月14日、11月4日、11月25日
※ただし10月13日・11月3日・11月24日は開館
観覧料 一般(26歳以上)事前購入券 1,700円、当日券 1,800円
一般(25歳以下)事前購入券 1,100円、当日券 1,200円
高校生以下無料
※年齢は入場時点
※25歳以下の方は入場時に生年月日が確認できるものを要提示
  • ※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳(ミライロIDも可)を提示の本人とその介助者1名は無料、被爆者健康手帳を提示の方は本人のみ無料
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル:美術館利用案内)
URLhttps://www.sompo-museum.org/

SOMPO美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

SOMPO美術館 SOMPO美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

日本人好みの心象風景と画家の人生

日本で根強い人気を誇る画家モーリス・ユトリロの、没後70年の回顧展です。波乱万丈の生涯、詩情豊かな「白の時代」の名画ほか、全画業を時系列に展観しています。
若い頃、たまたまユトリロ作品を多く所蔵する東京富士美術館が近くに出来、更にそのうち西山美術館も出来、おかげで低料金で随分気楽にユトリロ作品を見ることが出来ました。今展では随分と久々に、集中的にユトリロ作品を見ました。フランス国立近代美術館からの10点を核に、絵画版画作品が3つの時代区分に5つのテーマで紹介され、70余点、個人蔵作品も多くあり、なかなかのボリュームでした。それから、ユトリロと夫人が受賞したパリ名誉市民賞メダルほか、手稿・書簡などの資料や、ユトリロをについての雑誌記事などなども展示されていましたし、入場時に出品目録と一緒にユトリロの自伝手記を抜粋したミニ鑑賞ガイドも配られていました。作品だけでなくモーリス・ユトリロという一人の画家の人生が、時代背景の中で感じられる展覧会になっていました。彼が工夫して描いた建物の壁の質感も、ごく間近でじっくり見ることも出来、とても充実の内容で、良い展覧会でした。平日朝一で、開館前は少し並んでいましたが、中は混雑もなく、ゆっくりじっくり楽しむことが出来ました。一部を除いて撮影も可です。
都会の孤独と哀愁、日本人好みの心象風景、なんですよね。変わりゆく時代のパリっ子たちも、同様の感情で彼の作品を愛したのかも知れません。私個人は、ユトリロは、一部例外はあるものの、好みはほとんど白の時代のみです。パリの街の風景なら、少し後の夭折邦人画家佐伯祐三がとても好きです。或いはユトリロと同じエコール・ド・パリ時代の藤田嗣治の、少しデフォルメされひしゃげた建物がかもし出す独特な雰囲気が好きです。白い肌の美人や猫さんや働く子供たちなどより好きなんですが、展覧会ではあまり取り上げられていません。

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にゃんちゅうさん、morinousagisanさん

5.0

孤独と周囲からの不理解を絵画に昇華

ユトリロ展では、70点余りの作品を通して、
1904–1908年のモンマニー時代、1909–1914年の〈白の時代〉、そして1920–1955年の〈色彩の時代〉を一望することができた。

一般に評価の高い〈白の時代〉に比べ、〈色彩の時代〉がこれほど長く続いていたことを、今回初めて知った。
この後期作品については、開高健をはじめ厳しい評価も多いが、実際に作品を前にすると、想像していたほど否定すべきものではないと感じた。

画家として成功を収めた後のユトリロが到達した〈色彩の時代〉には、〈白の時代〉に漂っていた孤独や陰鬱さが、明らかに中和されている。そこには、苦悩の完全な克服ではなく、折り合いをつけながら生きる姿勢のようなものが見える。

アルコール依存と奇行を繰り返し、精神病院への入退院を生涯にわたって続けたユトリロ。
その狂気と孤独、そして周囲からの不理解を絵画へと昇華した〈白の時代〉の作品群は、今後も変わることなく人々に愛され続けるだろう。

4.0

モーリス・ユトリロの人生に思いを馳せる展覧会

モーリス・ユトリロ展(SOMPO美術館/新宿)は、初期から晩年まで約70点もの作品と資料を通して、モーリス・ユトリロという画家の全貌を描き出す、たいへん見応えのある展覧会でした。
古いパリ郊外やモンマルトルの街並みを描いた初期の「モンマニー時代」から、白壁の街を静謐にたたえる「白の時代」、そして鮮やかな色彩で新たな詩情をまとった「色彩の時代」まで時代ごとの画風の移ろいがよく分かり、ユトリロの人生と創作のドラマを感じさせられました。
特に、彼が繰り返し描いたキャバレー ラパン・アジル を複数のヴァリエーションで比較できる構成は、単なる風景画を超えて “記憶や感情を写す”芸術としてのユトリロを立ち上げる試みで、胸に残ります。
全体を通して、パリの街の無常と静けさ、そしてどこかもの憂げでありながら詩的な情景が目の前に広がり、作品ひとつひとつが「街と人生の記憶」のように響きました。見ごたえと余韻をたっぷり感じられる展覧会です。

THANKS!をクリックしたユーザー
アバウトさん

4.0

初期から晩年まで

白の時代の作品をよく見る気がしているユトリロですが、若い頃から比較的晩年まで見ることが出来、色々見比べが楽しかったです。制作方法の解説もあり、勉強になりました。

5.0

ユトリロにじっくり浸れました

初期「モンマニーの時代」、中期「白の時代」後期「色彩の時代」に分け、その時代の色彩とともに彼の心象風景も変わっていく様子が感じられた。後期になって、色彩が鮮やかになっていき、描かれる人の数が増えたり、人との距離が近くなっていくのを見て、見ているこちらも何故かほっとした。

アルコール依存症で早く亡くなったイメージを勝手に持っていたが、実は71歳まで生きて晩年は穏やかに暮らしたらしい。絵からもそれが伝わってくる。

寂寥感の中に可愛らしさが同居している彼の絵を見るたびに好きになる気がする。

#2025年10月
#美術館巡り

4.0

やっぱり、白が好き

白の時代、色彩の時代、がよく比較されるように思うのだが、ユトリロといえばやはり、白の時代。
その独特のニュアンスのマチエールは、絵具に石膏や鳥の糞、砂などを加えて、ざらつき感を出していたと展示解説される。なるほど。そして意外だったのは、白の時代の短さ。

本展では、お得意の都市風景、建物がモチーフの作品が並ぶ。
較べてみていると、教会の塔とか、高さのある建物をモチーフにした構図が良いように感じる。
《トルシー=アン=ヴァロワの境界(N県)》を筆頭に。

新書サイズの自伝の小冊子の配布もあり。こういうのもいいですね。

3.0

ユトリロの3つの時代

幼い時から母親の問題、アルコール依存症の問題があり絵を描くようになったようだ。
初期のモンマニー時代は印象派の影響もあるが一生懸命に丁寧にかいている。
有名な白の時代になると複雑な白の使い方に神経を集中している。とにかく建物以外の
絵は皆無に近いところにユトリロの精神が見えるようだ。色彩の時代になると少し絵が明るくなる。落着きが出てきたのだろうか。ただ雑な絵が混じっているのが少し気になる。

4.0

同じ構図の風景画を300点以上!

ユトリロの画業の変遷を辿る、没後70年の回顧展です。
ユトリロは、若い時からアルコール依存症、精神疾患にかかり、その人生は波乱に満ちたものでした。
精神病の治療として絵を描き始めたそうで、街の風景画ばかりを何枚も描き続けたこと、それも奥へと延びる通りを遠近法で描くというワンパターンな構図ばかりです。展覧会では、ラパン・アジルというモンマルトルのキャバレーを何度も描いたということで、同様の構図の作品が複数並べて展示されていました。解説によれば、ラパン・アジルを描いた作品は300点を超えるとのこと。これはちょっと異常です。きっと同じ絵を描き続けることで、精神の安定が得られたのだろうと想像します。
画風としては「白の時代」が最もユトリロらしい寂しい街並みの絵です。次の「色彩の時代」になると、普通の風景画ぽくなってしまいます。「白の時代」は1910~15年くらいの僅か5年ほどの短い期間だったことも初めて知りました。

THANKS!をクリックしたユーザー
holy0408さん、ぷーながさん、morinousagisanさん、Camdenさん

4.0

白だけではないユトリロ

まずユトリロが生涯に生み出した作品数の多さを想像する。
アルコール依存症とか軟禁されていた時期もあるが
とにかく治療としてもかなり描いているのだと感じる

画家の映像なんかも鑑賞できたので
少し神経質っぽい感じがしたが
自分の描き方で、自分のペースで進み続けた印象がある

縦のキャンバスにモンマルトルを描き出す美しい白い絵
もの寂しいが、美しく客観的なパリの絵のイメージだが
今回の展示では、その後「色彩の時代」の鮮やかな
軽さも明るさもある画風も素敵だった

やはり、モンマルトル、パリらしさと言ったら
まず名前があがる画家の一人であること間違いなし

THANKS!をクリックしたユーザー
bumiyasuさん

4.0

都会の孤独

ユトリロの画業をたどる展覧会。幼少期からアルコール依存症と付き合ってきた人生。複雑な環境だったが、自暴自棄にならずアルコール依存症を自ら克服しようと努力したり、戦争に志願したりと人生を立て直そうとしている。そんな彼の絵からは、人にあふれにぎやかなはずの都会での孤独を感じる。平気で絵葉書をコピーする彼には孤独を表現しようといった意図はなく、自然とにじみ出てくるものなのだろう。でもその意図的でないところがむしろ良い。やがて勲章を受章し、結婚し、晩年は依存症も落ち着き幸せになったみたいだ。色彩豊かで人物が多く描かれるようになった絵に、またそれがにじみ出ている気がする。それはそれでよかったと思うが、やはり彼の絵は孤独を感じさせる時代のものがいい。それは私も都会の孤独者だからだろうか。独りで美術館を訪れ、展覧会はそれなりに賑わっていたが、誰とも会話することなく美術館をあとにした。

THANKS!をクリックしたユーザー
angeloさん、Camdenさん、mio_sprさん、Restartさん

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出展作品・関連画像IMAGES

モーリス・ユトリロ《マルカデ通り》 1909年 油彩/カンヴァス 60.3×81.3cm 名古屋市美術館
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《モンマニーの屋根》 1906-07年頃 油彩/カンヴァス 65×54cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / Bertrand Prévost / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《サン=ドニ運河》 1906-08年 油彩/紙 53.4×74.5cm 石橋財団アーティゾン美術館
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《可愛い聖体拝受者、トルシー=アン=ヴァロワの教会(エヌ県)》 1912年頃 油彩/カンヴァス 52×69cm 八木ファインアート・コレクション
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《廃墟の修道院》 1912年 油彩/カンヴァス 61×82cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター(モンマルトル美術館寄託)
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / image Centre Pompidou, MNAM-CCI / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《ラパン・アジル》 1910年 油彩/カンヴァス 50×61.5cm ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / Bertrand Prévost / distributed by AMF
©Hélène Bruneau 2024

モーリス・ユトリロ《シャラント県アングレム、サン=ピエール大聖堂》 1935年 油彩/カンヴァス 111×130.5cm 公益財団法人ひろしま美術館
©Hélène Bruneau 2024

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