4.0
広重ブルーの世界で
「名所江戸百景 猿わか町夜の景」を見てみたくて、太田記念美術館に行ってきました。
1階と2階に広重先生のベロ藍の世界が広がっていて、思いっきりブルーに溺れてきちゃいました。
広重先生はこの時代に人影を描いていて、なんだか待ち行く人々と同じように通りをそぞろ歩きしたかのように感じられ、嬉しかったです。
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風景画の巨匠、歌川広重(1797~1858)。その作品は今も高い人気を誇りますが、とりわけ空や海の深く美しい青が印象的です。これは1830年頃から浮世絵に用いられたベロ藍(プルシアンブルー、ベルリンブルーとも)と呼ばれる青色の絵具によるもの。その美しさに触発されさまざまな絵師がベロ藍を使って風景画を描きます。
当時30代半ばの広重もまたそのひとり。広重は、ベロ藍との出会いから風景画に開眼すると、刻々と変わる空模様や水面を繊細に表現し、人気絵師への階段をのぼっていきます。その後も晩年にいたるまで詩情あふれる名作を続々と生み出し、浮世絵界に不動の地位を築いていきました。
本展では広重のベロ藍を用いた名作の数々を中心に紹介し、国内外で愛され続ける広重の青の魅力に迫ります。
会期 |
2024年10月5日(土)~2024年12月8日(日)
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会場 | 太田記念美術館 Google Map |
住所 | 東京都渋谷区神宮前1-10-10 |
時間 |
10:30~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 |
月曜日、10月15日、11月5日~11月8日(展示替えのため) ※ただし10月14日、11月4日は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 大高生 700円 中学生(15歳)以下 無料 |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.ukiyoe-ota-muse.jp/ |
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「名所江戸百景 猿わか町夜の景」を見てみたくて、太田記念美術館に行ってきました。
1階と2階に広重先生のベロ藍の世界が広がっていて、思いっきりブルーに溺れてきちゃいました。
広重先生はこの時代に人影を描いていて、なんだか待ち行く人々と同じように通りをそぞろ歩きしたかのように感じられ、嬉しかったです。
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広重ブルーで溢れた展示会場。しあわせです。
広重も初めは美人画や役者絵を描きパッとせず、ベロ藍のブルーを得て風景画を描いて一流絵師の仲間入り。遠近感や構図のダイナミックさが作を重ねるにつれどんどん展開されてゆく。そんな広重のヒストリーも確認できました。
画面上部に濃い藍色の一文字ぼかしを配した空表現、青をグラデーションで面にした空表現、比べて観るのも楽しいです。
また、ベロ藍登場前の青、植物染料は退色しやすくグラデーションが苦手、ということも、その手法の作品と較べて見てわかります。
名作揃いです。ピックアップは《京都名所之内あらし山満花》刷りも良く、横長画面を斜めに流れる川の流れのスピード感が青の濃淡で素敵。
晩年の六十余州名所図会、名所江戸百景シリーズ。縦構図に完成度高く凝縮された広重の世界、冴え冴えとした青の彩、いいものですね。
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