サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展

千葉市美術館

  • 開催期間:2024年1月6日(土)~2024年3月3日(日)
  • クリップ数:21 件
  • 感想・評価:8 件
サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展 千葉市美術館-1
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鳥文斎栄之《貴婦人の舟遊び》寛政4-5年(1792-93)頃 大判錦絵3枚続 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14119-21 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston
鳥文斎栄之《畧六花撰 喜撰法師》寛政8−10年(1796-98)頃 大英博物館蔵
The British Museum, 1927,0518,0.5 © The Trustees of the British Museum. All rights reserved.
鳥文斎栄之《若那初模様 丁子屋 いそ山 きちじ たきじ》大判錦絵 寛政7年(1795)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14036 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston
鳥文斎栄之《若菜初衣裳 松葉屋 染之助 わかき わかば》大判錦絵 寛政6年(1794)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14082 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston
鳥文斎栄之《松竹梅三美人》大判錦絵 寛政4-5年(1792-93)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14079 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston
鳥文斎栄之《和漢美人図屏風》絹本着色6曲1隻 文化(1804-18)後期―文政(1818-30)前期頃 個人蔵
鳥高斎栄昌《郭中美人競 大文字屋内本津枝》大判錦絵 寛政9年(1797)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.21185 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston
サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展 千葉市美術館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし 1756−1829)は、旗本出身という異色の出自をもち、美人画のみならず幅広い画題で人気を得た浮世絵師です。浮世絵の黄金期とも称される天明〜寛政期(1781-1801)に、同時代の喜多川歌麿(?−1806)と拮抗して活躍しました。

当初栄之は、将軍徳川家治(1737-86)の御小納戸役として「絵具方」という役目を務め、御用絵師狩野栄川院典信(1730-90)に絵を学びましたが、天明6年(1786)に家治が逝去、田沼意次(1719-88)が老中を辞した時代の変わり目の頃、本格的に浮世絵師として活躍するようになり、やがて武士の身分を離れます。

当時錦絵(浮世絵版画)は、一層華やかな展開期にありましたが、栄之もまた浮世絵師として数多くの錦絵を制作、長身で楚々とした独自の美人画様式を確立、豪華な続絵を多く手がけたことは注目されます。さらに寛政10年(1798)頃からは、肉筆画を専らとし、その確かな画技により精力的に活躍しました。寛政12年(1800)頃には、後桜町上皇の御文庫に隅田川の図を描いた作品が納められたというエピソードも伝わっており、栄之自身の家柄ゆえか、特に上流階級や知識人などから愛され、名声を得ていたことが知られています。

重要な浮世絵師の一人でありながら、明治時代には多くの作品が海外に流出したため、今日国内で栄之の全貌を知ることは難しくなっています。世界初の栄之展となる本展では、ボストン美術館、大英博物館からの里帰り品を含め、錦絵および肉筆画の名品を国内外から集め、初期の様相から晩年に至るまで、栄之の画業を総覧しその魅力を紹介します。

【FEATURE|内覧会レポート】
“世界初”にして“決定版”-
武士から浮世絵師となった鳥文斎栄之の画業を一望する展覧会

開催概要EVENT DETAILS

会期 2024年1月6日(土)~2024年3月3日(日)
  • 前期:1月6日(土)~2月4日(日)
    後期:2月6日(火)~3月3日(日)
会場 千葉市美術館 Google Map
住所 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • ※金・土曜日は20:00まで(最終入場時間 19:30)
休館日 2024年1月9日(火)、1月15日(月)
2月5日(月)、2月13日(火)
※第1月曜日は休館日
観覧料 一般 1,500円(1,200円)
大学生 800円(640円)
小・中学生、高校生 無料
  • ※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
    ※( )内は前売り、市内在住65歳以上の方の料金
    ※前売券は千葉市美術館ミュージアムショップ、ローソンチケット(Lコード:31990)、セブンイレブン(セブンチケット)、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口にて1月5日まで販売(1月6日以降は当日券販売)
    ◎ごひいき割引:本展チケット(有料)半券の提示で、会期中2回目以降の観覧料2割引
    ◎ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は観覧料半額
    ◎本展チケットで5階常設展示室「千葉市美術館コレクション選」も観覧できます
TEL043-221-2311
URLhttps://www.ccma-net.jp/

千葉市美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

千葉市美術館 千葉市美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

世界初の企画展

栄之で企画展ができるなんてさすがは千葉市美術館!
これまでは、浮世絵の歴史の参考展示であったり、北斎や歌麿や写楽といった面々の企画展の一部に数点出される程度の人、といったイメージでした。
デビューから、現在の語彙でいうところの“推されて”いた作家だったけれど、作品の多くが海外に流出して、国内ではあまりお目にかかれなかったということも、今回知りました。
女性の姿勢や仕草のしなやかさ、透明感が美しいです。
栄之は「紅嫌い」をもっとも多く出版した浮世絵師だったということですが、色彩が鮮やかに残った作品や、肉筆画の筆づかいや着色が、好きでした。

4.0

感慨深かったです

祖父は、栄之と同じ墓に入った最後の細田家でした。幼い頃、たくさん話を聞かされておりましたが、北斎、歌麿に比べて影が薄く、あまり理解できておりませんでした。今回の展示で少し触れることができ、とても感慨深かく感じております。
子供の時には、関心の低かった当時の世界を、今更ながらですが、興味を持っていろいろな機会に触れていきたいと思います。
この度は、このような展示を企画していただきありがとうございました。

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morinousagisanさん

5.0

栄之(えいし)、覚えました。

歌麿と同時代で、人気を二分していたとか。けれども作品の多くが明治時代に海外に流出したとかで、いくつか作品を見たことはあったかもしれないけれども記憶には残っていませんでした。作品はどれも紙と絵具がいい(保存方法も?)ので、色がきれい。空摺り、雲母(きら)摺りもよくわかる。いやまあ、いいもの見せてもらいました。

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morinousagisanさん

3.0

着物が素敵!

全く知らない絵師でしたが、色がとても綺麗でした。展示もゆったりしていて良かったです。
美術館の建物がすごく立派でビックリしました。

5.0

流石、浮世絵の千葉市美、世界初の大回顧展

昨年の町田市国際版画美術館での楊洲周延展、そして今回の鳥文斉栄之と大回顧展が開催されるべき浮世絵師の展覧会が相次いで開催されたのは浮世絵好きには嬉しい限りです。国内のコレクション作品にボストン美術館、大英博物館から名品が多数里帰り。肉筆浮世絵も優品揃いプラス新出作品も必見です。図録即購入、栄之関連の市民講座も良かった、後期も受講、後期展示も楽しみです。

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morinousagisanさん
  • 1
  • BY TK

5.0

時代の風俗がよくわかる貴重な展示の数々!

2年くらい前から日本画に興味が傾き、いろいろな展覧会で「千葉市美術館蔵」という表示を見かけていたので、今回の展覧会をとても楽しみしていました。この展覧会の告知まで鳥文斎栄之の名前を知らなかったので、その意味でも期待が膨らんでいました。
実際に足を運んでみると、作風が多彩&上品で、すごい絵師がいたんだなぁと感心しました。

まず、5枚続きの錦絵にビックリ!3枚続きはよくあるけれど、5枚となると絵巻にしたいくらいの長さ。その長さを活かす舟遊びの絵が、風情があってとてもいい。
そして印象的なのが色合い。鈴木春信風のセピア調のものから、紅嫌いといった柔らかな色遣いまで、とにかく上品さが漂います。

今回、鑑賞に一番時間を割いたのが肉筆画のコーナーです。「円窓九美人図」は時代も職業も違う9人の美人がそろって楽しそうにしてる。「朝顔美人図」は吊り下げプランターに入れた朝顔を愛でる図で、園芸の楽しみ方がめちゃくちゃおしゃれ。

丁寧なキャプションに応えるべく細部をよく見ていると、禿は足袋を履くのに遊女は裸足とか、女性の髪型の違いとか、気づくことがたくさんありました。

後期には大幅な入れ替えがあるから当然再訪するけれど、重文の「善玉悪玉青楼遊興」は最初の2週間だけの展示。もう一度見てこようかな。

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4.0

鳥居清長の後継者にして歌麿の対抗馬

鳥文斎栄之が浮世絵業界において、鳥居清長の後継者にして歌麿の対抗馬だということをようやく理解しました。でも、鳥居清長と鳥文斎栄之の区別ができるかどうかは、まだ自信がありません。

ともかく、知らなかったことがいろいろあって、お勉強になってしまった。まあ、一番へーと思ったのは、鳥文斎作品が明治時代に海外に流出したため、国内作品だけで全貌を示すことが難しくなっていたあたりです。今回の展示はボストン美術館や大英博物館からの里帰り作品もあって、さらに個人蔵も多く、主催の苦労が偲ばれます。

鳥文斎と歌麿の立場の違いも気になるところ。歌麿は諸々弾圧されて、江戸から地方へ逃げていたりするのだけど、鳥文斎は上流階級向けの絵師として肉筆画中心に活動していくあたりも興味深い。実際、肉筆画はいい絵具使っている感じで、今でも鮮やかだし、表装も凝っていて、デザイン的にかなり面白い。

えーと、展示替えは4回あって、細々と変わっていくようです。撮影は3点OKでした。

ちなみに関連展示の「武士と絵画」もよかったです。特に伝徳川家光の《墨絵 子供遊図》が目に焼き付いてしまった。あと、コレクション展もお見逃しないように。小林猶治郞と曾我蕭白、沢居曜子がよかった。江戸時代から現代美術まで、いろいろ拝見できてお得な感じ。

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黒豆さん、uchikoさん、さんぽさん、morinousagisanさん、他1人

4.0

世界初の鳥文斎栄之展

鳥文斎栄之、良かったです!

東博で結構見かけていたので意外なのですが世界初の鳥文斎栄之展だそうです。
各ミュージアムから状態の良い作品だけを厳選して展示していることが分かります。
特にボストン美術館の作品は素晴らしく、発色が良いものがあると大体ボストンです。
癖のないスタイリッシュな長身美人画なので万人受けしそうです。

門人(栄昌が特にイイ)も紹介していたり、肉筆画が多いのも嬉しい。
千葉市美らしく出品数も多く、数点写真撮影可能です。
美人画がほとんどなのでとても華やか、2024年ベストに挙げる人も多そうです。
常設は曾我蕭白を楽しみました。

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出展作品・関連画像IMAGES

鳥文斎栄之《貴婦人の舟遊び》寛政4-5年(1792-93)頃 大判錦絵3枚続 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14119-21 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston

鳥文斎栄之《畧六花撰 喜撰法師》寛政8−10年(1796-98)頃 大英博物館蔵
The British Museum, 1927,0518,0.5 © The Trustees of the British Museum. All rights reserved.

鳥文斎栄之《若那初模様 丁子屋 いそ山 きちじ たきじ》大判錦絵 寛政7年(1795)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14036 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston

鳥文斎栄之《若菜初衣裳 松葉屋 染之助 わかき わかば》大判錦絵 寛政6年(1794)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14082 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston

鳥文斎栄之《松竹梅三美人》大判錦絵 寛政4-5年(1792-93)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.14079 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston

鳥文斎栄之《和漢美人図屏風》絹本着色6曲1隻 文化(1804-18)後期―文政(1818-30)前期頃 個人蔵

鳥高斎栄昌《郭中美人競 大文字屋内本津枝》大判錦絵 寛政9年(1797)頃 ボストン美術館蔵
Museum of Fine Arts, Boston. William Sturgis Bigelow Collection 11.21185 Photograph © 2023 Museum of Fine Arts, Boston

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