四百年遠忌記念特別展
「大名茶人 織田有楽斎」

京都文化博物館

  • 開催期間:2023年4月22日(土)~2023年6月25日(日)
  • クリップ数:14 件
  • 感想・評価:3 件
四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」 京都文化博物館-1
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狩野山楽筆 蓮鷺図襖(部分) 正伝永源院蔵 【4月22日~5月21日展示】
古澗慈稽賛・狩野山楽筆 織田有楽斎像 正伝永源院蔵
大井戸茶碗 有楽井戸 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives
青磁輪花茶碗 銘 鎹 マスプロ美術館蔵
長谷川等伯 四愛図(旧書院障壁画のうち山水画)(部分) 名鉄グループ蔵
扁額「如庵」 正伝永源院蔵
富岡鉄斎 如庵図 正伝永源院蔵
織田頼長筆 波に卯図 正伝永源院蔵
四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」 京都文化博物館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

有楽斎(うらくさい)こと織田長益(ながます)は天文16年(1547)、織田信秀の子、信長の弟として生まれました。信長、秀吉、家康のもと、武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭である正伝院(しょうでんいん)を再興、隠棲します。

正伝院内に建てた茶室(如庵)は国宝に指定され、各地に如庵の写しが建てられました。近代化の中で寺名を改めつつ、正伝永源院には現在も有楽斎ゆかりの文化財が数多く伝来しています。

文化人・有楽斎として名高い一方、武士・長益には悲観的なイメージが付きまといます。天正10年(1582)本能寺の変では、二条御所に籠る自らが付き従う信忠(信長長男)の切腹後、二条御所を脱出します。このため、京の人々には「切腹をすすめておいて、逃げた男」と揶揄されました。

さらにその後、信雄(信長次男)に仕え、家康と秀吉の講和を調整するなど存在感を示したものの、信雄が改易されると今度は秀吉の御伽衆(おとぎしゅう)に加わります。関ヶ原の戦いでは東軍として参戦、戦後も豊臣家に仕えましたが、大坂夏の陣の前には家康の許可を得て主人から離れました。

織田、豊臣、徳川の3天下人に仕えて時流を乗り切り、75歳までの長い人生を「有楽斎」として京に隠棲した彼の心中には、どのような思いがあったのでしょうか。戦乱を生き延びた彼の美意識は現代の茶道に息づき、規範とされています。

有楽斎の四百年遠忌にあたり、正伝永源院に伝わる文化財を再度調査しました。ここで得られた知見をもとに、織田有楽斎という人物を今一度捉え直す展覧会です。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年4月22日(土)~2023年6月25日(日)
会場 京都文化博物館 Google Map
住所 京都府京都市中京区三条高倉
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • 金曜日19:30まで(最終入場時間 19:00)
休館日 月曜日 
※5月1日は臨時開館
観覧料 一般 1,600円(1,400円)
大高生 1,000円(800円)
中小生 500円(300円)
  • ※( )内は前売および20名以上の団体料金
    ※未就学児は無料(ただし、要保護者同伴)
    ※学生料金で入場の際には学生証を要提示
    ※障がい者手帳などを提示の方と付き添い1名までは無料
    ※上記料金で2階総合展示と3階フィルムシアターも観覧できます(ただし催事により有料の場合があります)
    ※前売券は2023年4月21日(金)までの期間限定販売(会期中は当日券のみ)
TEL075-222-0888(代表)
URLhttps://www.bunpaku.or.jp/

京都文化博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

京都文化博物館 京都文化博物館

巡回展TRAVELING EXHIBITION

四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」 巡回情報
※巡回先は、全情報が載っていない場合もございます。最新の巡回先一覧は、展覧会公式サイトなどでご確認いただけますよう、お願いいたします。
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

文化財が語る有楽斎の生きざま

京都に旅行した際にすきま時間で訪問しました。
正伝永源院は拝観したことがありますが、ここに有楽斎関連の文化財がこんなにもたくさん保存されていたとは知りませんでした。
「本能寺の変」で自害せず自分だけ逃げたと揶揄された有楽斎の人生観、生き方は、どうだったのか?を改めて捉え直そうとする展覧会です。そういう意味では、個々の文化財は有楽斎の人生を間接的に物語るもので、感慨深く観させてもらいました。
有楽斎の坐像を見ると、戦よりも茶の道、人との交わりを好んだ、温厚な人柄が感じられます。
当時の武人、茶人などとの交遊を物語る書状の数々、有楽斎が実際に使ったと思われる茶道具などが多数展示されていて、その息遣いが伝わってくるようです。茶道具では、茶杓が多く残っていて、さりげない装飾にこだわりを感じます。有楽斎手造りの茶碗もあり、貴重です。
あと狩野山楽筆の蓮鷲図襖は、圧巻でした。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん、micco3216さん、uchikoさん

4.0

正伝永源院も併せて見てください

10年程前にたまたまランチに行った名鉄犬山ホテルで有楽斎が建てた茶室如庵を見て以来、有楽斎には興味がありました。展示の前半は書状等から、有楽斎の幅広い交友関係と生き方が良くわかりました。後半の有楽斎ゆかりの道具類や正伝永源院の宝物の中では障壁画と茶杓が印象に残りました。
正伝永源院は現在公開中です。如庵の写しの内部も拝見できます。また100年振りに戻って来た師 武野紹鴎の供養塔は、如庵に座るとちょうど目に入る場所に据えられたそうです。寺宝は博物館に出てしまっているし、有楽斎の住んだ当時と全く同じではないものの、併せて見たので、有楽斎をより実在の人として身近に感じられた気がします。

キャプションの位置が下のため、屈まないと読めないのがやや辛いでした。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん、micco3216さん

3.0

鳴かぬなら 生きよそのまま ホトトスギ

有楽斎については、信長の弟で、利休の弟子の一人であったことくらいしか知らなかったので
展覧会が始まる前に天野純希著『有楽斎の戦』を読んでみました。
展覧会では、戦国の世を生きのびた織田長益こと有楽斎を「逃げた男」として呼んだのは誰なのか?から始まります。
つまり、小説は、その視点から書かれており、小説の続きから展覧会は始まりました。
展示されている法体姿の有楽斎像は、穏やかで優しい風貌です。
茶の湯を通しての人物交流を軸装になった書状から読み解きます、が読めない書状の解説をツラルラと読み続けていると正直眠くなってしまいました。
国宝茶室「如庵」を残した有楽斎でもあるので、名物茶道具がずらーっと・・・と言う訳でもありませんが、
鈍翁旧蔵や、藤重父子が修復した茶入、小説の中に出てきた茶道具が目の前に現れてきました。
展示が上手いサントリー美へ巡回になったときはどのような見せ方になるのか、東京での感想が楽しみです。

有楽斎が隠棲した建仁寺塔頭正伝院は、明治時代の神仏分離令や廃仏毀釈の影響で、堂宇のみを残して無住となっていた永源庵に移り、永源庵が廃寺となります。その「永源」の名が消えるのを憂いた細川侯爵家によって、正伝院と永源庵は合併し寺号を「正伝永源院」として現在に至ります。
戦国時代を生きのびた大名茶人と言えば、細川三斎だってそうでしょうと思うのです。有楽斎は、本能寺の現場にも居合わせ、信長の弟だったことがサダメでした。その細川家と”ゆかり”のある寺と合併して今に至ることにも何か”えにし”を感じてしまいました。
武野紹鴎の供養塔が100年ぶりに戻ってきたとありましたが、「藤田家」からとあり、あの「藤田美術館」の藤田家ですね。リニューアルに際して「正伝永源院」へとなったのかもしれません。
春の特別拝観が行われているそうです。京都へおいでになる方は、いかがでしょう。

※5/17に開催される筒井紘一氏(京都府立大学客員教授、茶道資料館顧問)の講演会「有楽の茶の湯」にも参加を予定しています。
もう少し有楽斎について知っておきたいと図書館で調べたところ
『月刊淡交』令和3年11月号 の特集が「織田有楽斎と茶の湯」で、展示作品も掲載されていて、とても分かり易かったのでお薦めです。

【後日談】会期末の6月20日過ぎに正伝永源院へ伺いました。京都は外国人観光客で溢れかえ… Read More

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、uchikoさん、さいさん、黒豆さん、micco3216さん

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大井戸茶碗 有楽井戸 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives

青磁輪花茶碗 銘 鎹 マスプロ美術館蔵

長谷川等伯 四愛図(旧書院障壁画のうち山水画)(部分) 名鉄グループ蔵

扁額「如庵」 正伝永源院蔵

富岡鉄斎 如庵図 正伝永源院蔵

織田頼長筆 波に卯図 正伝永源院蔵

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