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文化財が語る有楽斎の生きざま
京都に旅行した際にすきま時間で訪問しました。
正伝永源院は拝観したことがありますが、ここに有楽斎関連の文化財がこんなにもたくさん保存されていたとは知りませんでした。
「本能寺の変」で自害せず自分だけ逃げたと揶揄された有楽斎の人生観、生き方は、どうだったのか?を改めて捉え直そうとする展覧会です。そういう意味では、個々の文化財は有楽斎の人生を間接的に物語るもので、感慨深く観させてもらいました。
有楽斎の坐像を見ると、戦よりも茶の道、人との交わりを好んだ、温厚な人柄が感じられます。
当時の武人、茶人などとの交遊を物語る書状の数々、有楽斎が実際に使ったと思われる茶道具などが多数展示されていて、その息遣いが伝わってくるようです。茶道具では、茶杓が多く残っていて、さりげない装飾にこだわりを感じます。有楽斎手造りの茶碗もあり、貴重です。
あと狩野山楽筆の蓮鷲図襖は、圧巻でした。