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新しい平面の作家たちとは何だろうか?
VOCA展は昨年に続き2回目の鑑賞です。
昨年の感想でも同じことを書きましたが、同展は全国のアートの現場に精通した美術館学芸員、研究者などから推薦された将来性のある40歳以下の作家が新作を出品するもので、一般の公募展と違って落選作がないため、出品作は玉石混交です。但し、昨年と比べると粒が揃っており、今回は「これは何だ?」と首を傾げるような作品がほとんどありませんでした。
副題の「新しい平面の作家たち」というコンセプトがよくわかりません。VOCA展では平面の作品に限定し、立体作品は扱わないとのことです。また、素材にこだわっているようで、作品リストには使用素材が詳細に記載されています。平面という制約下で、素材の組み合わせにより、どのような新しい表現ができるかというコンセプトでしょうか。
実際、一度凍らせた絵の具をキャンパス上で溶解させるとか、黒く染めた布に漂白剤を含ませた筆で点描し脱色するとか、かぎ針で写真に毛糸を編みこむとか、種々の手法が試されています。
今回VOCA賞を獲得した戸田沙也加さんの「語られざる者の残響」は、庭に横たわる朽ち廃れた裸婦像を描いた写真と絵画の二枚組の作品です。最も目を惹く作品で納得の受賞と思います。
次に目を惹いたのは、馬場美桜子さんの「Liminal」です。この作品は、刈られた大根の花や茎が画面いっぱいに描かれたもので、題名との関連がよく分かりませんが、植物の美しさが感じられます。
その他、VOCA佳作賞に、VOCA奨励賞に各2点が選ばれています。表現方法の斬新さは評価されたのかもしれませんが、個人的な好みには合いませんでした。





