特別展「ユニバーサルミュージアム」 点字のチラシに注目!
国立民族学博物館(大阪府吹田市)で開催されている、「ユニバーサル・ミュージアム ― さわる!“触”の大博覧会」。
こちらは、“さわって体感できるアート作品が大集合”ということで、「歴史にさわる」「風景にさわる」「音にさわる」などのテーマで、“触”の可能性を追求した展覧会のようです。
「ユニバーサル・ミュージアム ― さわる!“触”の大博覧会」
開催期間:2021年9月2日(木)〜2021年11月30日(火)
https://www.artagenda.jp/exhibition/detail/6100
遠方のため、なかなかすぐには行けませんが、こちらのチラシを手にする機会がありました。
まず、その“触感”に驚きます。
ふわっと、厚みがあると思ったら、チラシ全面にぎっしりと点字が施されており、
デザインの一環としても魅力的ですし、目の見えない人にも、展覧会を案内するものとして
これまでに、あまり接する機会がかなったため、とても新鮮でもありつつ、
新鮮に感じていること自体も、問題を感じずにはいられない部分もあって、
考えさせられました。
展覧会タイトルに、「ユニバーサル・ミュージアム(誰もが楽しめる博物館)」
“誰もが楽しめる博物館” とあり、
「単なる障害者対応、弱者支援ではない。本特別展に集うすべての来館者の手から、接触と触発の連鎖が広がる!」
とあるように、点字や手話などを必要としている人、障害者や弱者といわれている方々が、どのように日常を過ごしていて、ときにどのようなサポートが必要なのか、ということを、誰もがあたりまえに理解して、いつでも必要なサポートの手を差し伸べられるような社会になれれば、と思います。
パラリンピックを通じて、テレビ番組の映像などで、障がい者の姿、生き方を知ることができる機会も多くありましたが、
わたしたちの日常は、学校でも会社でも、その暮らしは、障がい者とそうではない人たちが、
分断されてしまっていて、日ごろから障がい者の人々の暮らし方、思い、必要なサポートがどういったことなのか、
といったことを知る機会が、あまりにも少なすぎることにも気づかされました。
”点字のチラシ”に、感動しつつも、いろんなことを考えさせられます。
障がい者のために、という仕様ではなく、障がい者も含めて、誰にとっても暮らしやすく、使いやすい環境を目指した「ユニバーサル」な環境が、もの珍しいものではなく、早く社会に浸透して、”当たり前”なものになっていくと良いなと思います。
特別展「ユニバーサル・ミュージアム」、会期中に一度、足を運んでみたいです。