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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像

2020年2月に公開されたフィンランド映画(クラウス・ハロ監督)を動画配信でたまたま見つけて、評価が高そうでしたので観てみたところ、個人的にはここ数年の中でも、最も記憶に残る感動作となりました。できればアート好きな友人には観てもらって感想を語り合いたい、と思わせてくれるような、心に残る良い映画でした。


「ラスト・ディール」という映画のタイトルは、老いた美術商による、人生最後の大勝負を意味しています。長年、美術商として仕事に生きてきた72歳のオラヴィ(演じたのは、ヘイッキ・ノウシアイネンという俳優。全く存じ上げませんでしたが、素晴らしい名演技で引き込まれました)は、オークションで出会った、出所不明の名もなき肖像画に目を奪われます。あと一つでも、大きな仕事をしたいと願っていたオラヴィは、高いリスクを背負って人生最後の大勝負に挑もうとしますが・・・


そこには、娘親子とのすれ違う家族の物語が交差していて、近しい間柄ながらもうまく通じ合えないもどかしさも感じますが、鑑賞後には、あたたかなものが残る映画でした。


美術商やオークションの世界も垣間見えて、アート好きの皆さんにはおすすめです!


プロフィール

Audrey
高校生の頃から、美術館には良く通っています。イタリアのウフィツィ美術館、スペインのプラド美術館を訪れて以来は、中世ヨーロッパの美術がとくに好きになりましたが、日本美術も大好きで、とくに浮世絵は、葛飾北斎の大ファンで、その他、北斎の娘、葛飾応為、歌川国芳、月岡芳年、近代の小林清親などが好きです。
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