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1日も早く、海外で芸術に触れられる日が来ることを願って・・・

カラヴァッジョ 聖マタイ三部作「聖マタイの召命」 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(ローマ)
昨年まで、旅行や(たまに)仕事でヨーロッパなど海外に行く機会が年に1回以上はあって、その旅で心と体に満たされたものが、ゆっくりとその後の活力として日々の生活に注がれていたのですが、今年はコロナ禍で、心と体に満たすものを、海外旅行以外に求めなくてはならなくなりました。

国内旅行でもいいし、映画を観るでもいいし、美術館にいくのでも良いのですが、わたしにとって、飛行機に長時間乗り、雲間を縫って、海を越えて、異国の地にたどり着き、その空気に触れ、人々に出会う時間はとても大事でした。

1日も早くまたその体験ができるように願いながら、これまでの海外での旅の思い出を振り返るとき、芸術との出会いの場面には印象深いものが多く、思い出す機会が多いことに気づき始めました。その芸術との出会いを少しこちらのアートブログに紹介していきたいと思います。

今回は、昨年の2019年に行ったローマ。日本では、その作家名だけで大規模な展覧会が開催されるような歴史的に著名な画家の作品でも、街中をふらっと歩いているだけで、出くわすことがあります。

上の画像は、イタリア・バロック期の巨匠 カラヴァッジョ(1571-1610)による、聖マタイ三部作から「聖マタイの召命」という作品です。この作品は、建物の外観からは、特別な教会という様子でもなく、誰でもふらっと入れる普通の教会に見える、1518年からある「サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会」という教会内にあります。中に入ると、そこは、美しい装飾が見事な荘厳な教会であることがわかります。
サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会
この教会内部の左手に祭壇があり、その祭壇の壁に、カラヴァッジョの名画の大作が3点飾られています。ひと気も少ない教会内部で、こんな名画にさらりと出会えることに、アートファンの方なら、驚愕するでしょう!こんなに簡単に観られていいの?と思うほど、もったいぶらずに3点の名画を思う存分眺めることができるのです。

ただ1点興味深かったのが、教会内部がとても暗いため、少し明るくするための電気をつけることができるのですが、これには幾ばくかの金銭を入れて寄付することで、その場が明るくなり、より絵が見やすくなるという仕組みでした。
カラヴァッジョ 聖マタイ三部作「聖マタイと天使」 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(ローマ)
「聖マタイ三部作」といわれても、キリスト教にも聖書にも特に造詣のない私には、意味がさっぱり分からず、何が描かれているのか、確かなところは理解できないのですが、明暗のコントラストや写実性の劇的な描き方で知られるカラヴァッジョの手に掛かれば、そのドラマチックな場面や人物表現が臨場感を持って迫ってきて、強く引き込まれるものがありました。
カラヴァッジョ 聖マタイ三部作「聖マタイの殉教」 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(ローマ)
日本で考えれば、京都や奈良では、ふらっと訪れた寺社の襖絵や屏風絵が、伊藤若冲だったり、円山応挙だったり、あるいは祀られている仏像が運慶作だったりするような、時空を超えてすごいものに出会ってしまう喜びもありますので、それと同様のことなのかもしれません。

最近また新型コロナ感染が再拡大しているヨーロッパ。いまのところいつまた海外で芸術に出会えるのかわかりませんが、収束を願いながら、「聖マタイ三部作」とは何なのか、カラヴァッジョ関連の良書がいろいろ出ているようなので、これから読んでみつつ、ヨーロッパへの思いを馳せたいと思っているところです。

1日も早く、海外で芸術に触れられる日が来ることを願って、ローマのサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会で観られるカラバッジョの名画のご紹介でした。

プロフィール

Audrey
高校生の頃から、美術館には良く通うアート好きです。イタリアのウフィツィ美術館、スペインのプラド美術館を訪れて以来は、中世ヨーロッパの美術がとくに好きになりましたが、日本美術も大好きで、とくに浮世絵は、葛飾北斎の大ファンで、その他、歌川国芳、月岡芳年、近代の小林清親などの作品に出会うとテンションが上がります!
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