ゲームは”現代の総合芸術” 来春大阪中之島美術館で「大カプコン展」を開催へ!
- 4
- 0
- VIEW164
- by morinousagisan
1983年大阪市制百周年記念事業基本構想の1つとして近代美術館の設立が発表され、長い時を経て大阪中之島美術館は開館しました。近現代の作品をコレクションの軸とする大阪中之島美術館は、江戸期の芦雪展や醍醐寺展も開催して幅広い展観をしてきました。
2025年に大阪中之島美術館は「大阪の何を世界に紹介すべきか」「世界の何を大阪で紹介すべきか」との問いに・・・
今や世界的なゲームソフトメーカーとして成長した大阪北浜に本社を置くカプコンの創業は、1983年です。つまり大阪中之島美術館と同い年、2025年に大阪⇔世界で二社が繋がり、公立の美術館でゲームの大展覧会「大カプコン展 ー世界を魅了するゲームクリエイション」を開催することになりました。11月20日に本展の公式サイトも公開され、展覧会の構成や展示内容の一部も発表されました。
私的なことを申せば、ゲームの世界は全くの未知の領域です。化学や物理より更に。ゲームと共に過ごしてきたアラ40世代の美容師さんに「ゲームしますか?カプコンって何?」とお尋ねして「最近は昔ほどゲームをしなくなりましたが、それでもモンスターハンターやストリートファイターはやりますね。対戦ゲームは世界と繋がるんです。取り敢えず、”ROCKMAN”と”MONSTER HUNTER“と”STREET FIGHTER”を押さえておいてください」と教えて頂きました。
世界を魅了するゲームクリエイション、ゲームクリエイタ-の情熱をどう観せるか。ゲームそしてカプコンならではの創意工夫の歴史や開発の裏側を紹介する展示となります。従来のゲームの展覧会でイメージする原画などの展示とは違った展覧会となっています。
ゲームはRoundで区切るそうで、3つのRoundとBONUS STAGEの4つのエリアで構成されています。
【Round1】カプコンが見たゲームクロニクル
カプコンの歴史を軸にゲームの歴史を振り返ります。
- カプコンキャラクター大行進アニメーション 導入部は、16m×4~5mの大スクリーンにカプコンの歴代キャラクターが大行進する映像のトンネルで特別な体験を通って一気にゲームの世界観へ導かれます。
- カプコン年表 ゲーム業界やカプコンの歴史を年代順に振り返ります。初代ファミコンのカートリッジなど現在では歴史的遺物とも言えそうなお父さん、お爺ちゃん世代にも懐かしいゲーム機やソフトの実物なども展示されます。
【Round2】テクノロジー×アート×アイデア
3つの要素の掛け合わせにより進化してきた総合芸術としてのゲームならではの創意工夫を是非見て頂きたい。
- ドット絵の流儀 現在のデジタルツールとは全く違うドット時代のゲーム作り、様々な制約の中で編み出された知識と創意工夫による黎明期のグラフィック制作を紹介します。ドット時代、同じステージに出てくるのは同じような色だった訳がここで明らかになりますよ。
- ゲーム作りの古文書 カプコンでは、過去のゲームの仕様書や企画書が全て保管されているそうです。手書きの企画書や仕様書も展示の見どころの1つで、8割以上が初公開予定です。約40年前のカプコン創業時のタイトル資料も展示されますので貴重な資料をお見逃しなく。
- 楽しい効果音づくりの世界を知る サウンドエフェクト、効果音の収録現場の様子とゲーム画面を見比べてみて分かる体験。例えばモンスターハンターの鎧のカチャカチャという音は、どうやって作られたのでしょう?⇒実はランドセルの底にある金属製の鍵が当たる音だったそうです。ビックリですね。
【Round3】カプコンが生み出す比類なきファンタジー
「カプコンらしさ」にキャラクター作りへの拘りがあります。架空の世界やキャラクターにどのようにしてリアリティーを持たせてきたのかを紹介します。
- キャラクター造形の教典 リアリティーに溢れ、筋骨逞しいカプコンらしいキャラクターデザインには、人体構造の考え方や描き方の教典が存在しました。その教典類を展示します。キャラクターデザイナーには、ルネサンス期のミケランジェロやダ・ヴィンチの人体デッサンの如き、解剖学レベルの筋肉や骨格への理解が必要とされてきました。
- 石膏像×プロジェクションマッピング カプコンの人気キャラクターの石膏像にプロジェクションマッピングを投影して、3DCG制作のリアルな作り込みや制作過程が目の前で展開する釘付けの体験となることでしょう。
【BONUS STAGE】体験するゲームクリエイション
お楽しみ~ゲームづくりの一端を体験するエリアです。
- モーションキャプチャーミラー 特殊なスーツや機材を使うことなく誰でも簡単にモーションアクターの気分を味わう事が出来る疑似体験コーナーです。
- ドット打ち体験 タブレット端末を使ってガイダンスにそって打てば歴代のキャラクターのドット絵が打てる体験コーナーで、QRコードをスマホでダウンロードすれば持ち帰る事が出来ます。
アートアジェンダにも掲載されている本展のキービジュアルをよーくご覧ください。展示内容をご紹介してきた本展のゲームクリエイションの過程がそのままに表現されています。
各Roundの展示については、画像で公式サイトにも公開されていますので、ご参照ください。
さて、いかがです?
ゲームクリエイタ-やゲーム世代注目の展覧会ですが、これまで全くゲームに触れてこなかった私の様な方にも、世界を熱狂させるカプコンのゲームクリエイションを通して現在日本が世界へ発信する日本文化の代表格であるゲーム文化を知る貴重な機会となるでしょう。初めてのゲームの世界を思うとなんだかワクワクしてきます。
【開催概要】
- 会場:大阪中之島美術館 5階展示室(大阪市北区中之島4-3-1)
- 会期:2025年3月20日(木・祝) ~ 6月22日(日)
- 休館日:月曜日、5月7日(水) ※4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館
- 開場時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
- 主催 大阪中之島美術館、読売新聞社
- 特別協力 カプコン
- 本展公式サイト:https://daicapcomten.jp
- 公式Xアカウント@DaiCapTen_Osaka
- お問い合わせ:06-4301-7285(大阪総合コールセンター/ 8:00~21:00年中無休)
※気になる観覧料は12月中旬ごろ発表の予定です。
12月24日、チケット販売開始!! チケット情報 詳しくは⇒◆
【観覧料(日時指定券・平日券共通)】※いずれも消費税込み
一般¥3,000 高大生¥2,500 小中生¥1,000
☆彡おかわりチケット¥5,600:2回観覧する方にお勧めのお得なチケットで、「繁忙期以外」のみ使用できます(「繁忙期」は入場できません)。観覧券(一般)を2枚発券。1枚ずつの使用可。