この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
本展覧会では、近世やまと絵を考える上で土佐派と住吉派とともに重要な位置を占める俵屋宗達を対象とします。戦乱の只中にあった京都で有力な絵師であった土佐派は堺に拠点を移し、狩野派は戦国大名などの御用を務め確固たる基盤を築きました。そのような状況で、扇絵や寺院の杉戸絵などを制作し庶民から貴族にいたるまで広く愛されたのが俵屋宗達とその工房でした。
宗達を中心にして制作された源氏物語と伊勢物語をモチーフとする諸作品は、平安時代から続く貴族の文化として受け継がれてきた二つの物語が、桃山時代から江戸時代初期にかけて扇の製作を生業とした宗達によって庶民に広がることを促した作品群と位置付けることができます。そこには貴族文化としての物語や和歌を庶民が理解しやすくするための工夫や、貴族文化に見られる雅やかな世界を的確に伝えるための工夫が見て取れます。
和歌が重要な要素となる物語絵と書の下絵を中心として宗達の絵画制作について考えるとともに、同時代の絵師による物語絵の作品とあわせて展示することで、貴族階級だけでなく庶民階級にまで至った当時の物語絵流行の様相を提示し、宗達の創意工夫を展観します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2023年9月17日(日)~2023年11月12日(日) |
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会場 |
和泉市久保惣記念美術館
![]() |
住所 | 大阪府和泉市内田町3-6-12 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日、9月19日(火)、10月10日(火) ※ただし9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 高・大生 800円 中学生以下 無料
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TEL | 0725-54-0001 |
URL | https://www.ikm-art.jp/ |
和泉市久保惣記念美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

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伊勢物語図色紙 第十二段 武蔵野 伝俵屋宗達筆 出光美術館蔵(後期)

源氏物語 蛍図 伝俵屋宗達筆 黎明教会資料研修館蔵(全期間)

源氏物語 松風図 伝俵屋宗達筆 和泉市久保惣記念美術館蔵(全期間)

国宝 蓮池水禽図 俵屋宗達筆 京都国立博物館蔵(9/17~10/8)