4.0
青紅葉の美しい山荘美術館で工芸品の数々に魅せられて
会期の終盤、ゴールデンウィークの真っ只中に訪ねました。庭園の眩しいほどの新緑と可憐な花々に迎えられますが、美術館に一歩足を踏み入れると、そこは静かで落ち着いた雰囲気。黒田辰秋さんの丁寧な手仕事による木漆工芸品の数々をじっくり見ることが出来ました。直線的なデザインの漆の灯火器や、螺鈿細工の施された文飾箱などが印象に残っています。
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京都の塗師屋に生まれた黒田辰秋は、早くから木漆工芸の制作過程における分業制に疑問を抱き、一人で素地から塗りや加飾、仕上げまでを行う一貫制作を志します。柳宗悦や河井寬次郎の知遇を得たことで民藝運動と関わり、1927年「上加茂民藝協団」を結成して志を同じくする青年らと共同生活を送りながら制作に邁進しました。協団解散後本格的に木漆工芸作家として歩み、精力的な活動のすえ、1970年には木工芸分野で初となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定されます。
本展ではとりわけ、ゆるぎない基礎が確立した20代前半の凝縮された時期に焦点を当てます。民藝運動との出合いを経た黒田は、1928年、御大礼記念国産振興東京博覧会に出品されたパビリオン「民藝館」で、初期の代表作である欅拭漆のテーブルセットをはじめ多くの家具什器を手がけました。民藝館は、運動の支援者であったアサヒビール初代社長山本爲三郎が建物と什器を買い取り、博覧会終了後に大阪・三国の自邸に移築、「三國荘」とよばれるようになります。
山本家から、アサヒビール大山崎山荘美術館に寄贈され、開館以来、同館所蔵品の軸となっている三國荘ゆかりの山本爲三郎コレクションを中心に所蔵品を一挙に公開、黎明期からその後の展開にも触れながら、名匠黒田辰秋の創作の原点に迫ります。
会期 | 2023年1月21日(土)~2023年5月7日(日) |
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会場 | アサヒグループ大山崎山荘美術館 Google Map |
住所 | 京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※ただし、3月20日、3月27日、4月3日、5月1日は開館 |
観覧料 | 一般 900円(800円) 高・大学生 500円(400円) 中学生以下 無料 障害者手帳をお持ちの方300円
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TEL | 075-957-3123 (総合案内) |
URL | https://www.asahigroup-oyamazaki.com/ |
4.0
会期の終盤、ゴールデンウィークの真っ只中に訪ねました。庭園の眩しいほどの新緑と可憐な花々に迎えられますが、美術館に一歩足を踏み入れると、そこは静かで落ち着いた雰囲気。黒田辰秋さんの丁寧な手仕事による木漆工芸品の数々をじっくり見ることが出来ました。直線的なデザインの漆の灯火器や、螺鈿細工の施された文飾箱などが印象に残っています。
5.0
4月1日、桜の花も綺麗で、前庭では1組が、レジャーシートを敷いてのお花見をしていました。工芸館が東京から金沢に移転して以来、京都 大山崎にて、黒田辰秋の作品を数多く鑑賞でき、ともに民芸運動に参加していた、河井寛次郎や浜田庄司の作品、モネなどの印象派の作品も鑑賞できました。友人とも再会、東京から駆けつけて、とても良かったです。
1月には始まっていた展覧会ですが、
お庭のフラナガンの野兎の隣にある大きな枝垂桜が今回のお目当てでした。
が、残念ながら、この枝垂桜は完全に散り終えておりました。
山荘の重厚な建物が、四季折々いつ伺っても安定の美しさで迎え入れ…readmore
4.0
黒田辰秋氏の木漆工芸の作品の数々に魅了されました。美しく塗り重ねられた漆の美しさを今回、初めて感じたと言っても過言ではありません。年数を重ねるほどに美しさを増す漆工芸品を身近に感じられた、素晴らしい作品展でした。
祝日明けの冷たい小雨もようの日でしたが、山荘までの小径の木々の枝先と庭の水仙に、近づいた春を少しだけ感じながら、久しぶりにこの大山崎山荘美術館を訪ねました。”黒田辰秋”の名前は知ってはいましたが、実際に作品を鑑賞するのははじ…readmore
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