4.0
さまざまなジャンルの作品を観ることができました
さまざまなジャンルの作品を一度に拝見できる充実の展覧会でした。ポップアート作品を間近に観ることができ海外の美術館を訪れたようでした。最後にルートヴィヒ夫妻がコレクション収集に至る歴史や思いを綴るのは映像作品があり、大半興味深かったです。
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本展は、ドイツのルートヴィヒ美術館が所蔵する、20世紀初頭から現代までの優れた美術作品を、寄贈に関わったコレクターたちに焦点を当てて紹介する展覧会です。
館名に名を冠するルートヴィヒ夫妻が寄贈した、ヨーロッパ随一の優れたポップ・アートのコレクションやロシア・アヴァンギャルドの貴重な作品群に、ピカソやドイツ近代美術の名品など、絵画、彫刻、写真、映像を含む代表作152点*を紹介します。
*一部東京会場のみでの展示作品があります。
世界で3本の指に入るピカソのコレクションから《アーティチョークを持つ女》や、ロシア・アヴァンギャルドのカジミール・マレーヴィチ、ポップアートを代表するアンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインなどの作品が一堂に会します。
美術館と市民の生きた交流の証しとしての本展が、私たちの社会における美術館の意義と役割を見つめなおす契機になれば幸いです。
会期 | 2022年10月14日(金)~2023年1月22日(日) |
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会場 | 京都国立近代美術館 Google Map |
住所 | 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1 |
時間 |
10:00~18:00
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休館日 |
月曜日 12月29日~2023年1月3日 ※ただし、12月26日と2023年1月9日は開館 |
観覧料 | 一般 2,000円(1,800円) 大学生 1,100円(900円) 高校生 600円(400円)
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TEL | 075-761-4111(代表) |
URL | https://ludwig.exhn.jp |
4.0
さまざまなジャンルの作品を一度に拝見できる充実の展覧会でした。ポップアート作品を間近に観ることができ海外の美術館を訪れたようでした。最後にルートヴィヒ夫妻がコレクション収集に至る歴史や思いを綴るのは映像作品があり、大半興味深かったです。
4.0
評価の定まらない現代アートを積極的に収集して、公的な美術館へと寄贈することにより公的な美術館が創られるという事象にも驚きさえ覚える。
ある意味、日本の明治期の財界人たちも海外への日本美術の流出を防ごうと積極的に古美術を買い求めて、やがては私立の美術館となって行く訳なのですが
ルートヴィヒ美術館の開館は、1986年、私とかにすればすぐ最近ではないか!な感想を持ちます。
東京のサントリー美で開催された「美をつくし―大阪市立美術館コレクション」の感想で、
大阪市美はこんないいコレクションをお持ちなのかとの感想も多く、
大阪市美も市民のコレクションの寄贈から成り立ち、建物さえもそうだったのです。
展示は2つの大戦の間から始まり、現代までの流れを追う展示となっていました。
現在同時進行中の現代アートは少々苦手意識が先立つ私ですが、
マルケやキルヒナー・・・など「ブリュッケ」「青騎士」の作品やマレーヴィッチなどロシア・アヴァンギャルドはかなりお気に入りのうえ、
カンディンスキーやクレーもあって、その上もっともっと所蔵があるらしいピカソ作品群もっと観たい!
この美術館のピカソコレクションだけでも1つの展覧会が成立しそうです。
久々に見たかものポロックのドロッピングはモノクロだった。
ポロックが交通事故で亡くなる前、再び画面に形を描きだそうとする予感の作品だったのかも。
美術の中心がアメリカに渡って、ジャスパージョーンズ、リキテンシュタイン・・・とポップアートにも良い作品が並ぶ。
最後まで飽きさせない展示となっていて、予想以上に満足でした。
1Fにある映像展示「映像の映像を撮る」で語られる、現代アートを個人が購入して、やがては公立美術館建設への道が10分の映像は是非視るべきかと。
4.0
「美術館展」を銘打った展覧会がこのところ多かったが、20世紀以降の作品が紹介されることはあまりなかったのではないだろうか。その点、本展の作品群はシュルレアリスムや表現主義、前衛芸術やポップ・アートなど、傾向として抽象度の増した美術が幅広く紹介されていて、これまでの美術館展を歴史的にも補完してくれるような内容だった。
抽象的な芸術には、感覚的に見たい人と言語的に理解したい人がいるのではないかと思う。私は大方後者なのだが、本展には一部の作品以外は作品解説がない。気になった作品を確認したければ図録が必要かもしれない(割と高額だったので購入は断念)。
その中で唯一、自由に且つおもしろく鑑賞できたのが同館の写真コレクション。絵画が色や線や筆触で訴えかけるのに対して、写真は捉えた対象が明確にそこにあり、切り取られた瞬間から時間的な広がりが想像できて、解説云々ではなく、作品と対話できた感覚がある。絵画空間とは異なる物理的工夫によって構成された写真世界には、スマホでどうにか良い感じの写真を撮ろうとする現代の私たちにも共通するまなざしが見て取れ、親近感が湧く。
5.0
人間には3つの点が集まった図形を人の顔と見るようにプログラムされているという脳の働きであるシミュラクラ現象で、この作品にもいくつも顔に見える部分があります。
実際に作品を目の前にすると、同じ黒でも太い線は、表面が盛り上がり、照明が当たってキラキラと輝き、今描き終わったかのように感じます。
抽象画だからこそ、見る人によって様々に見えることが、描き手と鑑賞者の両者によってアートが完成するという意味を理解しました。
ちょっと離れてみると、大小太さが違う植物の蔦に見えて来て、よく見るて黒いドットがあちこちにあるものが、丹波の黒豆に見えてきました!芸術の秋から食欲の秋に、文化を楽しんでいます。
ほかに気になる作品は、フランツ・マルクの『牛』、色彩がとても綺麗で、牛への愛を感じました。
ヴォルスの『タペストリー』、これまで私が出会ったヴォルスは、名脇役のごとく、突然現れ、心に残る作品が多くありました。今回は主役としてじっくり鑑賞することが出来ました。抽象画ですので、何が描かれているかわかりませんが、周辺には引っ掻き傷に埋め尽くされ、何か不安の現れか、中央の青い部分が、心の核心を表現されているように感じました。
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