4.0
平面表現の多彩な可能性が示されてます
「平面」表現しばりの本展。
平面を規定するサイズの条件は縦横250x400cm以内、奥行20cm以内。この「奥行20㎝」の微妙な寸法を巡って、各作家が表現の立体性や多層化をせめぎ合いしており、実に多彩で興味深い。
これに関して、5人の選考委員のおひとり、服部氏は、
平面という原理原則に批評的にアプローチする作家と、平面の前提を受け入れたうえで自らの探求する表現を提起する作家に大別される、
と評している。
まさに、そのように印象付けられた。かつ、ガチの平面表現、なかんずく絵画はどうも部が悪いようだ。
そんなことから、ガチ平面、特に絵画で、自分はどれが推しかなあ、という目で見てみた。受賞作も良いが、その他では。
・山田彩加《命の樹ーTree of life》、画面一杯に心臓から血管が張巡るような白黒細密のリトグラフ
・藤原葵《Firework》、岡本太郎「爆発だー」のような勢い、赤紫・黄緑の色調が素敵
・スクリプカリウ落合安奈《ひ か り の う つ わ》、父の故国ルーマニアを訪れ自身のルーツに触れた感傷を綴る6枚の組写真
因みに選考委員5人の総評文にはこれらはコメントされておらず。自分の推しが他人と被っていないって、よしよし。
VOCA賞受賞作の宮本華子のビデオ立体作品《在る家の日常》は、素直によく出来ていると感じる。もっと作品を色々と見てみたい。
展示会場の2階に出展作家を採り上げた書籍文献を並べた一角があり、参考になった。
VOCA展協賛の第一生命、日比谷の本館ビルのエントランスロビーにて入選作が展示されているのを、以前偶々見る機会があった。展示空間としては素晴らしい。覚えておこうと思う。

