川瀬巴水と新版画 神奈川の風景を中心に
大正から昭和にかけて活躍した版画家、川瀬巴水(1883~1957)の作品の中から神奈川の風景を中心に展示されています。8点の版画グリーティングカードの展示もありす。
同じく新版画の分野で活躍した吉田博、笠松紫浪、橋本五葉、土屋光逸らの代表的な作品を含めた約80点で川瀬巴水と新版画の系譜を振り返っています。
平塚市美術館で川瀬巴水展を観たばかりでしたが、こちらでは地元、神奈川の風景が中心と言う事で馴染みの景色を見る事が出来るのは嬉しいです。
「鎌倉大佛」「元箱根見南山荘風景」(現在の山のホテル)「鶴ケ岡八幡宮」など現在でもそのままの場所、同じ風景…。
最近、注目を浴びている新版画家、笠松紫浪、吉田博や小原古邨の作品も数多く展示されていて、大満足の展示です。
吉田博の「桜八題」の桜は儚げな美しさが際立っていますし、笠松紫浪と川瀬巴水が題材とした「鶴ケ岡八幡宮」を見比べるのも楽しいです。美しい構図、繊細な彫り、ハッとする様な色使いをゆっくりと鑑賞することが出来ます。
版画の良さを再確認出来る様な展示でした。