4.0
予想通り、想像とは違う楽しさ
内藤礼の作品は、大抵は想像したモノとは違う。今回はチラシ1枚分の情報しかなく想像しようにも限界がありましたが、それでも会場が3カ所に分かれていること、東博の縄文時代の「土製品」なるモノを選んで展示すること、あと「自然光に照らし出される展示室」で展示するらしい、といったあたりが分かっておりました。ここからどんな展示か妄想しながら見に行きました。特に「土製品」という知らない言葉、そして東博にはないはずの「自然光に照らし出される展示室」の二つがポイントであろうと予想しておりました。
見終わって、まあ、確かにこの二つが重要なポイントではありましたが、私の想像とはそこそこ違った。調べると土製品は土でできた実用品ではないもの、とのことで、土偶とか小さな土器などのことらしいので、縄文土器とか遮光器土偶みたいなモノを選ぶのかと想定していました。コレがはずれ。ともかく、選ばれた「土製品」はどれも小さくそれに合わせるかのように、内藤礼の作ったモノたちもいくつか例外はあるが小さい。
そして「自然光に照らし出される展示室」が本館特別5室でした。この部屋は、何度か有料の展示に使われていて、入ったことがありましたが、大概は暗く、天井がどうなっているかは分からない展示デザインになってました。まあ、これだけ天井が高く、自然光が降り注ぐとは、全く想像してなかった。
そして気になったのは展示作品と思われるモノたちに付けられたタイトル。「世界に秘密を送り返す」「まぶた」「恩寵」といったあたりです。図録で解説してくれることを祈って、1冊3850円を予約しました。8月下旬発売とのこと。版元はHeHe。