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2023年6月29日より、国立新美術館とサンローランは国際的に大きな注目を集めてきた現代美術家、蔡國強（ツァイ・グオチャン／さい・こっきょう、1957年生）の大規模な個展「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」を逢坂恵理子（国立新美術館長）の企画によって開催します。アンソニー・ヴァカレロがリードするサンローランにとって、本展を開催することは、同ブランドの使命ともいえる、ビジュアルアートや映画、音楽など、様々なクリエイティビティへのサポートの最も新しい機会となります。
蔡は数十年にわたり、東洋古来の哲学や思想に立脚しつつ、風水や占星術にもつながる宇宙、そして目に見えない世界に魅了されてきました。同時に、そうした果てしない世界への現代的アプローチとしての科学技術への興味や、現代の社会問題への感受性と省察を原動力に制作しています。蔡の芸術の大きな特徴は、火薬を創造的に用いて作品を生み出してきたことです。神話的で人類学的な壮大な世界観を表明した火薬ドローイングやインスタレーション、屋外爆発プロジェクトなど、スケールの大きな制作は国際的に高く評価されてきました。
本展覧会「蔡國強 宇宙遊(うちゅうゆう) ―＜原初火球(げんしょかきゅう)＞から始まる」は、蔡國強が30年前に発表した展覧会「原初火球」を彼の芸術における「ビッグバン」の原点と捉え、そして、この爆発を引き起こしたものは何であり、その後今日まで何が起こったかを探求します。
宇宙と見えない世界との対話を主軸に、作家として歩み始めた中国時代、芸術家としての重要な形成期である日本時代、そしてアメリカや世界を舞台に活躍する現在までの創作活動と思考を遡る本展覧会は、宇宙が膨張するかのように拡大してきた蔡の活動をたどる壮大な旅路のような個展です。
展示室全体がまるでひとつのインスタレーションのような展示を通じて、蔡の深遠かつ軽やかな思考と実践の旅路を追体験していただければ幸いです。
【FEATURE｜内覧会レポート】
「爆発」の原点にかえって、新たな未来を描く
――現代美術家、蔡國強の大規模個展
| 会期 | 2023年6月29日(木)～2023年8月21日(月) |
|---|---|
| 会場 |
国立新美術館
 Google Map |
| 展示室 | 企画展示室1E |
| 住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
| 時間 |
10:00～18:00
|
| 休館日 | 火曜日 |
| 観覧料 | 一般 1,500円 大学生 1,000円
|
| TEL | 050-5541-8600（ハローダイヤル） |
| URL | https://www.nact.jp/exhibition_special/2023/cai/ |
4.0
数年前、確か横浜美術館で彼の企画展を見た。
その時は火薬を用いたものではなく、狼の剥製の作品がメインだった。
それ以来だから随分久しぶりだ。
会場内の何とまぁ、広いこと。仕切りの類いが取り払われ
自由に鑑賞出来る。壁面にはストーリーの様に彼の
芸術家人生の変遷が見れる。周りが騒がしくなければゆっくり見たいが。
火薬絵画もそのコンセプトと彼の込めた思いを読んで理解してから
鑑賞した方が実に有意義である。
映像作品も所々あるので見た方が良い。
生で見れたらどれだけ迫力があるのだろう、と子供みたいな感想が真っ先に
浮かぶ程爆破シーンの衝撃は凄まじい。
インスタレーションも実におもしろい。インパクトと言う意味では会場内で
ダントツである。ぐるぐる回転してピカピカ光っている。
ちなみに「原初火球」は物理学的な意味では
ビッグバン以前の宇宙の状態を意味しているとの事。
うーーん、実に深い！(浅い)。
ある意味こちらも「光」をテーマにした企画展であった。
5.0
入場すると会場の広さに驚く。パーティションが無いのに蔡國強で満ちあふれている。
蔡國強のアーカイブでは無い。「原初火球」以前、以後、スタートから考え方・表現の展開が、実に丁寧に展示されている。
どうしてもLED仕立てになった《未知との遭遇－メキシコのための宇宙プロジェクト》（本来は花火だった）が目に入るし、興味はそちらに行きがちだが、蔡國強の大型火薬作品を数多く観られるのは実に嬉しい。屏風作品も並び展示され、近い距離での鑑賞も可能。《歴史の足跡》のためのドローイング も壁一面で圧巻。広い空間での鑑賞で迫力は伝わりやすい。
解説も丁寧だし、とても理解しやすい。展示の解説は小さいけど、スマホ連携で文字解説は読める。
裏手に、いわきプロジェクト《満天の桜が咲く日》のコーナーがある。短いダイジェスト映像のビデオがけっこう良い。もっと大型のプロジェクター映像で観たかった。
《未知との遭遇－メキシコのための宇宙プロジェクト》も蔡國強っぽくはないけどエンタメ性が高くて面白い。
〈原初火球〉の来し方行く末を理解できる展開に満足。
余談だけど中国人らしき観光客も多く、屏風に描かれた細かい文字を興味深く読んでいて、ちょっとうらやましかったｗ。
7月21日（金）1時半入館。混雑無し。静止画撮影可。動画撮影不可！
3.0
北京オリンピックの演出で蔡國強を知り、ようやく展覧会を見る機会が巡ってきたことで展覧会の内容をあまり考えずに期待を膨らませすぎていました。
彼の活動を原点から振り返る部分は、どちらかと言えばノスタルジック。そして、新しいインスタレーションはどちらかと言えばポップ。
一人のアーティストの変遷という意味では良い展示だったと思いますが、私の趣味とはちょっと違っていました…。
とはいえ、6/26に開催したいわきでのイベント動画は素晴らしかったです。無限ループで見ていられるくらい綺麗です。展覧会サイトで動画のショートバージョンを公開しているので、そちらもオススメです。
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木製パネル 七曲屏風 200×560cm 撮影：趙夢佳 提供：蔡スタジオ
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提供：蔡スタジオ
