特別展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」

兵庫県立美術館

  • 開催期間:2022年12月13日(火)~2023年2月12日(日)
  • クリップ数:23 件
  • 感想・評価:6 件
特別展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」 兵庫県立美術館-1
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李禹煥、鎌倉にて、2022年 Photo©Lee Ufan, Photo by Shu Nakagawa
《関係項》1968/2019年 石、鉄、ガラス 石:高さ約80cm、鉄板:1.6×240×200cm ガラス板:1.5×240×200cm 森美術館、東京 Photo by Kei Miyajima
《関係項―棲処(B)》2017年 石 作家蔵 展示風景:「ル・コルビュジエの中の李禹煥 記憶の彼方に」展、ラ・トゥーレット修道院、エヴー、フランス、2017年9月20日-12月20日
©Foundation Le Corbusier, Photo by Jean-Philippe Simard
《関係項―無限の糸》2022年 ステンレス、糸 サイズ可変 作家蔵 展示風景:「李禹煥 レクイエム」アリスカン、アルル、フランス、2021年10月30日-2022年9月30日
©Studio Lee Ufan / Photo by Claire Dorn
《線より》1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 182×227 cm 東京国立近代美術館
《点より》1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 182×227 cm 東京国立近代美術館
《風より》1985年 岩絵具、油/カンヴァス 227×182㎝ 豊田市美術館
《応答》2021年 アクリル絵具/カンヴァス 291×218cm 作家蔵
李禹煥、フランス、アルル、アリスカンにて、2021年
©Studio Lee Ufan / Photo by Claire Dorn
李禹煥、フランス、アングレームでの《関係項-星の影》設置作業、2021年
Photo©Lee Ufan
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936年生)の待望の日本での大規模な回顧展を開催します。

東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、1960年代から現代美術に関心を深め、60年代後半に入って本格的に制作を開始しました。視覚の不確かさを乗り越えようとした李は、自然や人工の素材を節制の姿勢で組み合わせ提示する「もの派」と呼ばれる動向を牽引しました。また、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開しました。

李の作品は、芸術をイメージや主題、意味の世界から解放し、ものともの、ものと人との関係を問いかけます。それは、世界のすべてが共時的に存在し、相互に関連しあっていることの証なのです。奇しくも私たちは、新型コロナウィルスの脅威に晒され、人間中心主義の世界観に変更を迫られています。李の思想と実践は、未曾有の危機を脱するための啓示に満ちた導きでもあります。

本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた〈関係項〉シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会します。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される予定です。

◆ 李禹煥(リ・ウファン)
1936年、韓国慶尚南道に生まれる。ソウル大学校美術大学入学後の1956年に来日し、その後、日本大学文学部で哲学を学ぶ。1960年代末から始まった戦後日本美術におけるもっとも重要な動向の一つ、「もの派」を牽引した作家として広く知られている。1969年には論考「事物から存在へ」が美術出版社芸術評論に入選、1971年刊行の『出会いを求めて』は「もの派」の理論を支える重要文献となった。『余白の芸術』(2000年)は、英語、フランス語、韓国語に翻訳されている。50年以上に渡り国内外で作品を発表し続けてきた李は、近年ではグッゲンハイム美術館(ニューヨーク、アメリカ合衆国、2011 年)、ヴェルサイユ宮殿(ヴェルサイユ、フランス、2014年)、ポンピドゥー・センター・メス(メス、フランス、2019 年)で個展を開催するなど、ますます活躍の場を広げている。国内では、2010年に香川県直島町に安藤忠雄設計の李禹煥美術館が開館している。本展は、「李禹煥 余白の芸術展」(横浜美術館、2005年)以来の大規模な個展となる。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2022年12月13日(火)~2023年2月12日(日)
会場 兵庫県立美術館 Google Map
住所 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 (HAT神戸内)
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日 月曜日 
年末年始 12月31日(土)~1月2日(月)
1月10日(火)
※ただし1月9日(月)は開館
観覧料 一般 1,600円(1,400円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生以下 無料
70歳以上 800円
障がいのある方(一般) 400円
障がいのある方(大学生) 300円
  • ※( )内は前売料金
    ※前売は一般、大学生のみ。前売販売期間:10月1日(土)~12月12日(月)
    ※一般以外の料金でご利用の方は観覧当日に証明書を要提示
    ※障がいのある方1名につき、介護の方1名無料
    ※コレクション展は別途観覧料が必要です(本展とあわせて観覧される場合は割引があります)
    ※予約制ではありません。混雑時は入場制限のある場合があります
    ※団体鑑賞をご希望の場合は1ヶ月前までに兵庫県立美術館にご連絡ください
TEL078-262-1011
URLhttps://www.artm.pref.hyogo.jp

兵庫県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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巡回展TRAVELING EXHIBITION

特別展「兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥」 巡回情報
※巡回先は、全情報が載っていない場合もございます。最新の巡回先一覧は、展覧会公式サイトなどでご確認いただけますよう、お願いいたします。
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

もの派を学ぶ

なぜ、アーティストが手を加えず、あるがままの〈もの〉を作品として展示するのか、批判的意味合いから名付けられた〈もの〉派は、印象派の命名エピソードを思い出しますが、それだけ時代を先行く革新的な思想がそこにあったからだと感じました。しかし、何も知らずに作品だけ見ても、本当にガラスの上に石が置いてあるだけで、だから...となってしまうところを今回は学芸員の方のお話を聞く機会に恵まれ、少しでも作品の意味合いを知ることが出来、作品を楽しむ事ができました。

『自己は有限でも外部との関係で無限があらわれる。表現は無限の次元の開示である。』李禹煥の言葉を噛み締めながら、作品を見て回ると、少しでも李さんの心に触れた気がしました。

李禹煥の若い頃の作品《風景Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ》は、ライティング効果も込みの作品で、蛍光ピンクに包まれ、作品との境目が曖昧になり、色の濃淡によるグラデーションが動いているような目の錯覚を覚え、ゲルハルトリヒターの《ストリップ》を思い出し、若き日の李禹煥は『視覚の不確かさ』という問いをテーマにしていたと伺い、ゲルハルトリヒターの《8枚のガラス板》と重なる面白さを知りました。

李禹煥美術館(直島)にある《関係項ー石の影》が紹介され、石の影に景色の映像が流れるの見て、杉本博司の海景シリーズを思い出し、古代人が見ていた景色を無限の象徴である石が見ていた景色を映像で石の影に表現しているのかなと思いました。

また、李禹煥が若い頃からすでに『影』というテーマは、高松次郎が作品を作っており、今回、李禹煥の《関係項 星の影》は、実際の影と線で描いた影が共存する姿を示すことで、影の存在が実体のない、意味のないものでなないことを証明しようとされていると感じました。絵画、アート自体が虚像といば、虚像であるが、見る人の心を動かす力が作品にはあり、存在意義から考えてもアーティストが作品を作る意味はそこから見出される気がしました。

やはり深すぎて難しい部分もありましたが、単純に見て面白いと表面的に楽しむ側面もありかなと、その両面を重要性を考える時間となりました。

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さいさん、micco3216さん、morinousagisanさん

-

李禹煥を余すとこなく

初期作品から李禹煥の作品には「余白」が一貫して存在する。この回顧展では、その「余白」の意味合いの変遷、といったところが見どころであり、改めてモノとモノ、作品と鑑賞者の関係性の無限の広がりと、そこに介在する時間というものを改めて感じれた素晴らしい回顧展であった。個人的には国立新美術館での展示と見比べてみたかった。

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morinousagisanさん

REPORT

李禹煥と安藤建築と坂本龍一

ようやっと出かけてきました。
私の周りでは、凄い良いよ!との評判の展覧会で、新国美での展覧会は昨年のベストの上位に入っていましたね。
こうも安藤建築にハマる展示はそうないのではないでしょうか。
本展の展示には李さんが何度も足を…readmore

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micco3216さん、さいさん、karachanさん

4.0

超越している

李禹煥さんの随筆を何冊か読んで感銘を受けていました
美術展に行くのは初めてです

作品は瞑想的でもあり革新的でもありました
一言で言えば超越しています
モダンアートが好きな方へはお勧めです。

★4つとしたのは、作品への評価ではなく美術館のオペレーションがお粗末だったからです
係員に順路や展示作品の配列について質問したら答えられないし、人気のいない常設展示でマスクを外していたら(政府のガイドラインと一致した行動)館員にマスクをつけるよう恫喝されました、以前住んでいた東京では公立美術館(東京国立博物館、西洋美術館等など)でこんな扱いをされたことはありませんでした。
兵庫県立美術館の上層部や、監督責任のある兵庫県庁は美術館の運営について改善してください。

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futuraさん

4.0

新感覚!

アートアジェンダさんに招待券をいただいて鑑賞しました。正直、李兎煥氏のことは今回初めて知り、最初に展示場に足を踏み入れた際は進むほどに?マークばかりでどのように観ていいのか戸惑うばかりでした。しかし、じっくりと作品を見つめてみると、石やベニヤ板などの物質同士がお互いに生み出す静けさや空気感、色と線との調和がすとんと自分の中に落ちてくる感覚を味わいました。いつまでも居続けられるような不思議な非日常体験でした。

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futuraさん

5.0

心地のよい余白の美

シンプルな点や線で構成された絵画や石や鉄をそのまま展示した彫刻作品。

「わからない」という感想が正解なのかもしれない。作品そのものには、
見て「わかる」ものがあるというよりは、作品とその周りの空間から感じられるものが
多いからだ。

あえて「つくらない」で作る石の作品や、描かずして描く余白。これらがどうして生まれてきたかわかるとより楽しめる。

《星の影》という作品は石が、星の一部、そして我々人間も星、宇宙の一部であることを諭してくれる。
作品の中の余白、空間の余白も効果が大きく、とても心地よく、心が自ずと鎮まっていく。

作家曰く、「見ることよりも作品の前に立ち、空気や空間を感じてほしい。」
現代アートになじみがない人こそ、何も考えず、一度体感してもらいたい。

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morinousagisanさん、micco3216さん

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出展作品・関連画像IMAGES

李禹煥、鎌倉にて、2022年 Photo©Lee Ufan, Photo by Shu Nakagawa

《関係項》1968/2019年 石、鉄、ガラス 石:高さ約80cm、鉄板:1.6×240×200cm ガラス板:1.5×240×200cm 森美術館、東京 Photo by Kei Miyajima

《関係項―棲処(B)》2017年 石 作家蔵 展示風景:「ル・コルビュジエの中の李禹煥 記憶の彼方に」展、ラ・トゥーレット修道院、エヴー、フランス、2017年9月20日-12月20日
©Foundation Le Corbusier, Photo by Jean-Philippe Simard

《関係項―無限の糸》2022年 ステンレス、糸 サイズ可変 作家蔵 展示風景:「李禹煥 レクイエム」アリスカン、アルル、フランス、2021年10月30日-2022年9月30日
©Studio Lee Ufan / Photo by Claire Dorn

《線より》1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 182×227 cm 東京国立近代美術館

《点より》1977年 岩絵具、膠/カンヴァス 182×227 cm 東京国立近代美術館

《風より》1985年 岩絵具、油/カンヴァス 227×182㎝ 豊田市美術館

《応答》2021年 アクリル絵具/カンヴァス 291×218cm 作家蔵

李禹煥、フランス、アルル、アリスカンにて、2021年
©Studio Lee Ufan / Photo by Claire Dorn

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