4.0
ドキュメン映画が良かったです
広々としたスペースにまばらな来館者と、とても恵まれた環境の展示だった。
世の中の陰の部分をドライに切り取った大判の写真は、それぞれの背景を考えさせられるものも多く、心地よい。
終盤の1時間弱にも及ぶドキュメンタリー映画は、ザラザラとした荒涼なイメージが広がり、辺境に住む人々の記録が興味深く、全く飽きずに見られた。
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アメリカの現代写真を牽引するアレック・ソス(1969- )による、日本の美術館で初となる個展を開催します。
ミネソタ州ミネアポリスを拠点に、緻密なコンセプトに基づいたプロジェクトとして国内外への旅を重ね、自然や人々をとらえたソスの作品は、ドキュメンタリー写真の手法を継承しながらも独自の詩的な静謐さを湛え、国際的に高い評価を得てきました。
初期の代表作〈Sleeping by the Mississippi〉から最新作の〈A Pound of Pictures〉まで、アメリカを題材とする5つのシリーズで構成される本展では、約80点の作品を紹介し、イメージとコンセプトの連関をそれぞれの光景に探ります。
アレック・ソス 略歴
1969年アメリカ、ミネソタ州ミネアポリス生まれ。同地を拠点に活動し、2004年にSteidlより刊行された『Sleeping by the Mississippi』をはじめ25冊以上の写真集を発表。ジュ・ド・ポーム美術館(パリ、2008年)、ウォーカー・アート・センター(ミネアポリス、2010年)での個展ほか各国での展覧会多数。レーベル「Little Brown Mushroom(LBM)」を主宰し、出版やワークショップ等の活動も行う。 2004年に国際写真家集団マグナム・フォトへ参加、2008年より正会員。
会期 | 2022年6月25日(土)~2022年10月10日(月・祝) |
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会場 | 神奈川県立近代美術館 葉山 Google Map |
住所 | 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1 |
時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 7月18日、9月19日、 10月10日を除く |
観覧料 | 一般 1,200円 20歳未満・学生 1,050円 65歳以上 600円 高校生 100円
|
TEL | 046-875-2800(代表) |
URL | http://www.moma.pref.kanagawa.jp/ |
4.0
広々としたスペースにまばらな来館者と、とても恵まれた環境の展示だった。
世の中の陰の部分をドライに切り取った大判の写真は、それぞれの背景を考えさせられるものも多く、心地よい。
終盤の1時間弱にも及ぶドキュメンタリー映画は、ザラザラとした荒涼なイメージが広がり、辺境に住む人々の記録が興味深く、全く飽きずに見られた。
5.0
過去に発売した写真集通りに章立てされた構成。
だけど、初っ端の「Sleeping by the Mississippi」なんか見てもそうだったんだけど、正直展示の作品だけ見ても、それがどんなテーマを持った写真集だったのか、作品数が少なすぎていまいち掴めなかった。勿論それぞれの写真はがっつり撮れてます、って感じが醸し出されているだけに、余計にもやもやした。
最後に約一時間のドキュメンタリーがあって、それを観てやっと「ああ、なるほど」と。
さらに出口を出るとソスの写真集全部が置いてあったので、悪いとは思ったが、粘って全部見させてもらった。そこまでやって、やっとこ各写真集のテーマやどんな写真家なのか理解できて、ファンになって帰ってきた。
神奈川県立葉山近美が作った小さな図録にのっている文章がとても素晴らしくて、もっと観たくなって、その後写真集も買ってしまった。
是非多くの方に、ソスの写真の中に何が「sleeping」しているのか感じて頂きたいなと思います。この写真家を紹介して下さった葉山近美の方へも感謝です。
5.0
アレック・ソス、とても良かったです!
被写体が見られたくない隠したいところを覗いているかのような背徳感があります。
初の大規模個展、葉山の地で開催してもらって嬉しいです。
広い空間に作品が配置され、ゆったり鑑賞出来ました。
一部外光を取り入れたエリアがあり、そこがまた良いです。
やはり大判プリントは見応えあります。
コレクション展示室でBroken Manualのドキュメンタリー映像を1時間毎に放映しています。
ただこちらソスの活動の一部分のみにフォーカスしたもので中盤ややヘヴィな箇所もあり
わざわざ見なくても良いかなと思いました。
写真作品だけで十分ソスの魅力が伝わります。
写真撮影OKです。
ミニ図録は裏表紙違いの2種類あり一方は売り切れでした(入荷予定あり、内容は同じ)。
また行きたい。
オススメします。
4.0
アメリカのどこにでもある日常風景なのだが、どれも明るくない。全体的に寒々とした印象を受ける。何の誇張もなく、ただ寂しさや侘しさが全面に出ている。しかし、それがかえって見ていて心地よい。気兼ねなく見られる。
幸せに満ち溢れた明るい写真は一様に凡庸だが、寂寥を湛えた写真はなぜこうも、表情が豊かなのだろうか。
売店には絵葉書セットが売られているが4000円以上するのでミニ作品集(1300円程度)がおすすめ。
4.0
独自の視点でアメリカを撮った写真が80点ほど並んでいる。人物だったり風景だったり、建物だったりと撮影対象は特に決まっていない。なんとなくロードムービーを見ているような感覚で、一連の作品をながめていた。おそらく頭の中ではThe Bandとか、Tedeschi Trucks Bandあたりの楽曲が鳴っていたような気がする。
5つの写真集を神奈川県立近代美術館葉山の展示会場に併せて、構成した展示なのだけど、5つのパートに分かれたロードムービーのように思えた。まあ、都築響一さんの「ROADSIDE JAPAN - 珍日本紀行」も思い出したけど、ROADSIDE JAPANが紀行文なら、Gathered Leavesは現代詩のような手触りだ。
神奈川県立近代美術館葉山は遠いのだけど、もう1回、見に行こうかと思っている。
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