速水御舟と吉田善彦
―師弟による超絶技巧の競演―

山種美術館

  • 開催期間:2021年9月9日(木)~2021年11月7日(日)
  • クリップ数:25 件
  • 感想・評価:6 件
速水御舟と吉田善彦 ―師弟による超絶技巧の競演― 山種美術館-1
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速水御舟 《桃花》 1923(大正 12)年 紙本金地・彩色 山種美術館
速水御舟 《炎舞》【重要文化財】1925(大正 14)年 絹本・彩色 山種美術館
速水御舟 《翠苔緑芝》 1928(昭和 3)年 紙本金地・彩色 山種美術館
速水御舟 《名樹散椿》【重要文化財】1929(昭和 4)年 紙本金地・彩色 山種美術館
速水御舟 《和蘭陀菊図》 1931(昭和 6)年 絹本・彩色 山種美術館
速水御舟 《牡丹花(墨牡丹)》 1934(昭和 9)年 紙本・墨画彩色 山種美術館
吉田善彦 《寒林》 1938(昭和 13)年 絹本・彩色
© Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171
吉田善彦 《大仏殿春雪》 1969(昭和 44)年 紙本・彩色
© Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171
速水御舟と吉田善彦 ―師弟による超絶技巧の競演― 山種美術館-1
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速水御舟と吉田善彦 ―師弟による超絶技巧の競演― 山種美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

1966(昭和41)年に日本初の日本画専門の美術館として開館した山種美術館は、2021(令和3)年に開館55周年を迎えます。これを記念し、山種美術館のコレクションの「顔」ともいえる日本画家・速水御舟(1894-1935)と、その弟子の吉田善彦(1912-2001)に焦点をあて、彼らが超絶技巧により生み出した作品を紹介する特別展を開催します。

御舟は、横山大観や小林古径らから評価を受け、23歳の若さで日本美術院(院展)同人に推挙されます。「梯子の頂上に登る勇気は貴い、更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」という本人の言葉どおり、古典を基礎に次々と新たな作風や技法に挑み、40歳で早世するまで日本画壇に新風を吹き込み続けました。

一方の善彦は、17歳で姻戚関係の御舟に弟子入りし、写生や古画の模写、作画姿勢などを学びます。また、戦中・戦後には、法隆寺金堂壁画の模写事業にも参加しました。これらの経験を通じて、善彦は古画の風化した美しさを追求するようになり、金箔ともみ紙を用いた「吉田様式」と称される独自の絵画世界を生み出すにいたりました。

本展において、御舟の作品では、近年の調査で西洋の顔料を使っていた事実が判明した《和蘭陀菊図》をはじめ、金砂子を地一面に使う「撒きつぶし」を用いた《名樹散椿》【重要文化財】、本人曰く「二度と出せない」色彩を用いた《炎舞》【重要文化財】など、また善彦の作品では、「吉田様式」を初めて用いた《桂垣》や、この技法を熟達させた《大仏殿春雪》☆、《春雪妙義》などを展示し、二人の代表作をはじめとする優品を紹介します。

御舟と善彦は、ともに伝統的な技法を土台に精緻で独創的なアレンジを加えて、それぞれ唯一無二の画風を確立した画家です。本展を通じ、御舟と善彦の師弟が追求した超絶技巧の世界をご覧ください。

※文中の☆以外の作品は、すべて山種美術館蔵。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2021年9月9日(木)~2021年11月7日(日)
会場 山種美術館 Google Map
住所 東京都渋谷区広尾3-12-36
時間 10:00~16:00 (最終入場時間 15:30)
  • ※土・日・祝日:10:00~17:00
    (最終入場時間 16:30)
    ※今後の状況により会期・開館時間等は変更する場合があります
休館日 月曜日 
9月21日(火)
※但し、9月20日(月・祝)は開館
観覧料 一般 1,300円
大学生・高校生 1,000円
中学生以下 無料 (付添者の同伴が必要です)
障がい者手帳、被爆者健康手帳を提示の方、およびその介助者(1名) 一般 1,100円、左記いずれかのうち大学生・高校生 900円
  • ※きもの特典:きもので来館の方は、一般 200円引き、大学生・高校生 100円引き(複数の割引・特典の併用はできません)
    入館日時のオンライン予約ができます(詳細は、山種美術館の公式サイトをご確認ください)
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル)
URLhttps://www.yamatane-museum.jp/

山種美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

山種美術館 山種美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

何度観ても良い!

展覧会はもう終了してしまいましたが…。
御舟の展覧会は人気があるのでいつも混んでいる印象です。
速水御舟の作品は何度観ても飽きないですし、発見があるんですよね。
「炎舞」は第2会場にメインで掛けられています。
近くで観ると、朱い炎に自分が入ってしまった様な雰囲気になります。
蛾や蝶が惹き込まれる気分が解る気がします…。妖しい美しさに、その場に釘付けになります。
第1会場の「翠苔緑芝」「名樹散椿」はまた違った美しさ。
可愛らしい兎に黒猫。ファンタジーの世界に迷い込んだ様です。
色々な手法で作品を創り出した御舟。美しい作品が並びます。弟子の吉田善彦のコメントもあり御舟の作品に対する想いを代弁してくれています。
もっと長生きしたらどんな作品を創り出したのか…。

4.0

ほっとする美しさ

久しぶりに美術館を訪れました。思ったよりも人が多く驚きましたが、美しい作品を身近に見られるのはうれしいことです。吉田義彦は今回初めて見ましたが、師事した御舟を超えようと新たな技法を取り入れて努力を重ねていたことが感じられました。静かな画面から強い意志がうかがえました。

4.0

素晴らしき近代日本画

平日の午後に行きましたが、結構人が入っているなという印象でした。
大好きな速水御舟の展示で、ワクワクしながら鑑賞しました。

40代で亡くなっていることもあり、20代後半〜30代の作品が中心でした。改めて年齢に注目して観ていくと、こんなに若い時に!と驚きの連続です。
重文の「名樹散椿」。チラシにもなっているこの作品のインパクトはさすがのものです。色合いも素晴らしく、堂々たる風格。
今回の展示では、キャプションに御舟のことばなどが時々紹介されていて、これが更なる鑑賞の手助けをしてくれます。
そして何より「炎舞」。制作中に御舟の家族がこれを目にして火事になったかと勘違いしたというエピソードが納得できる作。
観るのは何度目かになりますが、何回観ても飽きない。ただただ、素晴らしい!の一言に尽きます。

吉田善彦の作も、作風の変化がわかりやすくて良かったです。
ただ、やっぱり私には御舟の方が魅力的にうつりました。

5.0

御舟と善彦の代表作を一期に鑑賞出来ます。

展示作品の並びは、いつもながら素晴らしい。「炎舞」はこの作品の為に作られた展示室で最高のライティングで。「翠苔緑芝」と「名樹散椿」は並んで展示されております❗善彦の150号の大作にして代表作「大仏殿春雪」「東大寺講堂跡」の並びも見所の一つです。画像ではわからない吉田様式による唯一無二の光の表現を堪能です。「尾瀬三題」も良い❗本画以外にも写生、小下図、キャプション充実しております。

  • 0
  • BY TK

4.0

御舟の「新しさ」を再確認

速水御舟は、生涯独自の技法を求め続け、初期のモダニズム指向から、大怪我を経て象徴主義的傾向が表れる。この展覧会では、代表作の「炎舞」「翠苔緑芝」「名樹散椿」がすべて見られ、改めて御舟の「新しさ」を再確認することができる。弟子の吉田善彦は、独自の技法を求めたことは同様でも、画風は異なり、淡い色調、柔らかな光に到達点が見える。大きな作品の並ぶ前では、古画のもつ静謐と気品に包まれる感じがする。御舟は、晩年、軽快な画風の作品も残しており、もし善彦と同様の年齢まで生きていたとしたらどのような画風が生まれていただろうかとふと思わせる、そんな作品展である。御舟が蛾の舞う姿を描いたもう一つの作品である「粧蛾舞戯」(「昆虫二題」の一つ)も出品されており、こちらは写真撮影もできる。山種美術館の「顔」にふさわしい作品展である。

THANKS!をクリックしたユーザー
Audreyさん、ぷりんさん

4.0

期待通り

御舟は山種で何度も見てきたが、弟子の吉田善彦は記憶がなかった。
平日なのに多くの人が来られている人気の高い二人だった。
もちろん頃合いの大きさの会場と、落ち着いた客層は人が多くともゆったり見ることができ、御舟を定期的にみられることは喜びである。
40歳でなくなった御舟が生きていたら・・・とは思うものの、十分堪能できた。
ただ、お年寄りの車椅子を含む団体が来られ、記念撮影も結構声が大きくちょっと興ざめだったのが残念。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん

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出展作品・関連画像IMAGES

速水御舟 《桃花》 1923(大正 12)年 紙本金地・彩色 山種美術館

速水御舟 《炎舞》【重要文化財】1925(大正 14)年 絹本・彩色 山種美術館

速水御舟 《翠苔緑芝》 1928(昭和 3)年 紙本金地・彩色 山種美術館

速水御舟 《名樹散椿》【重要文化財】1929(昭和 4)年 紙本金地・彩色 山種美術館

速水御舟 《和蘭陀菊図》 1931(昭和 6)年 絹本・彩色 山種美術館

速水御舟 《牡丹花(墨牡丹)》 1934(昭和 9)年 紙本・墨画彩色 山種美術館

吉田善彦 《寒林》 1938(昭和 13)年 絹本・彩色
© Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171

吉田善彦 《大仏殿春雪》 1969(昭和 44)年 紙本・彩色
© Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171

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