鳥々 藤本能道の色絵磁器

菊池寛実記念 智美術館

  • 開催期間:2025年6月7日(土)~2025年9月28日(日)
  • クリップ数:16 件
  • 感想・評価:3 件
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-2
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-3
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-4
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-5
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-6
「雪白釉釉描色絵金彩五位鷺図扁壷」 1990年 h32.6×w30.2×d18.7㎝ (撮影:渞忠之)
「色絵翡翠文八角筥」 1979年 h34.0×w32.0×d27.5㎝ (撮影:渞忠之)
「色絵木蓮と鵯八角筥」 1976年 h15.0×w30.0×d30.0㎝ (撮影:渞忠之)
「雪白釉釉描色絵鶉図四角隅切筥」 1990年 h7.0×w25.9×d26.2㎝ (撮影: 渞忠之)
「霜白釉釉描色絵金銀彩炎と蛾図扁壷」 1991年 h26.0×w24.8×d16.0㎝ (撮影: 渞忠之)
「霜白釉釉描色絵金彩燈火誘蛾図長四角筥」1991年 h7.0×w28.6×d15.8㎝ (撮影: 渞忠之)
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1
鳥々 藤本能道の色絵磁器 菊池寛実記念 智美術館-1

こちらの展覧会は、ご招待チケットプレゼントがあります。詳細はこちら ↓

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

藤本能道(ふじもとよしみち 1919~1992)は写実的で奥行のある色絵を追求し、1986年に色絵磁器の重要無形文化財保持者に認定されました。絵具の濃淡でモチーフを立体的に描き、それを白磁の肌と一体化させて見せるために、背景を表す技法として「釉描加彩(ゆうびょうかさい)」を開発します。主なモチーフは鳥です。色絵の魅力は絵具や釉薬の重なりによる層状の表現にありますが、鳥を描いた色絵の下層に水彩画のような淡い景色を表すことで器の奥へと広がる写実的な、それでいてやきものの文様としての抽象性も有する独自の表現を生み出したのです。

東京美術学校(現・東京藝術大学)で工芸図案を学んだ藤本は、陶芸の実技を身につけるため卒業後に同校敷地内に設置されていた文部省工芸技術講習所に入所し、後にともに色絵磁器で重要無形文化財保持者となる富本憲吉(とみもとけんきち 1886~1963)、加藤土師萌(かとうはじめ 1900~1968)に指導を受けました。実家はやきものとは関わりがなく、講習所卒業後は個人の制作を続けながら富本の助手、陶磁器デザイナー、あるいは指導者として、東京から岐阜、京都、和歌山、鹿児島など各地を転々としていきます。京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)に勤務していた時代には走泥社やモダンアート協会に参加しオブジェ陶で注目もされますが、1962年に東京藝術大学助教授に就任以降、環境を整えながら徐々に色絵に専心していくことになります。

本展では、1970年代半ばから最晩年の91年までを中心に、素材や技法を開発して色絵磁器に本格的に取り組んだ充実期の作品を通して、藤本能道の制作を紹介します。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2025年6月7日(土)~2025年9月28日(日)
会場 菊池寛実記念 智美術館 Google Map
住所 東京都港区虎ノ門4-1-35
時間 11:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日 月曜日、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)
※ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館
観覧料 一般 1,100円
大学生 800円
小中高生 500円
TEL03-5733-5131(代表)
URLhttps://www.musee-tomo.or.jp/

菊池寛実記念 智美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

菊池寛実記念 智美術館 菊池寛実記念 智美術館

ご招待チケットプレゼントINVITATION TICKET GIFT

こちらの展覧会は、5組10名様にご招待チケットがございます。鑑賞後に当サイトの【感想・評価】のほか【鑑賞レポート】や【アートブログ】へのご投稿をお寄せいただける方を優先にプレゼントさせていただいております。

この展覧会のご招待チケットに応募する

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

5.0

凄いものを見た

ポスターを見て、超絶技巧の鳥に惹かれました。
陶磁器に描かれた絵画のような超絶技巧にびっくり。
目指したのは「絵画」ではなく「文様」で、だんだん抽象的な表現に変化し、題材も花や昆虫に変化していきますが、個人的には超絶技巧の鳥が良かったです。

昭和天皇の行幸用に作成されたディナーセット、カラトリーやガラスのグラスも展示され、見ごたえありました。

写真撮影は、ほぼ可でした。
最後の方に、藤井氏の2人の師匠の作品も。

落ち着いた雰囲気の展示室、間近に作品が鑑賞できる展示台、ほんと素敵な美術館です。

THANKS!をクリックしたユーザー
Rikashさん、morinousagisanさん

5.0

白磁の上に一服の絵画が浮き上がる

額装されていてもおかしくないほど美しい絵が磁器に描かれている。白磁に冬枯れの湖面、翔び立つ一羽の鴨、山帰来の葉陰から出てきた鶉(ウズラ)のつがい。
四角や八角の蓋物や丸みを帯びた壺はどれも形はシンプルなだけに情緒の有る絵付がとても引き立つ。
作品の解説には描かれている鳥の写真が添えられていので特徴が良くわかる。

途中に藤本の言葉が有る。書き込み過ぎたり控え目にしてはつまらない。写実過ぎても文様に過ぎても良くはならない。白と色が助け合い、文様は凝縮されて曲のあるものであって欲しい、と。
なるほど、真っ白な地が美しく主役の鳥はとても自然で草木や水面は不思議な奥行きがあり、構図にデザイン性が有る。
所々に師である富本憲吉氏の得意な文様が施されているので作品にピリッとした緊張感を与えている。

晩年のぼかしを活かした絵付は大胆なデザイン性が顕著で幽玄な美の世界が広がっている。
そして、この美術館は展示方法がピカイチなので作品がより美しく鑑賞できるのが良い。

THANKS!をクリックしたユーザー
Rikashさん、karachanさん、morinousagisanさん

4.0

智美6年ぶりの藤本能道展

私は、焼き物に写実的な絵を描く作品が苦手です。物体をリアルに描くのであれば、キャンバスや紙の方が優れていると思っているからです。
今回展示されている1970年代初期の藤本作品を観ても、「鳥が綺麗に描かれているな」というような安っぽい感想しか持ちませんでした。

ただ、今回学芸員さんのお話を聞きながら観たのですが、説明の中で「写実ではなく文様である」という趣旨の説明を受けたこと、そして、藤本氏が以後様々な工夫で鳥のデザインが白磁に馴染むように、すなわち「文様としての抽象性」を強めていった作品を観て藤本氏が追い求めた表現が少しずつ理解できるようになっていきました(そのような順で展示してあります。)。なるほど、絵画というよりデザインなんだ、と(言い過ぎ?)。
それまで、混ぜ合わせてはいけないとされていた五彩の絵具の中間色を造ってみたりと、チャレンジングなこともしつつ、鳥を描くために鳥を飼ったり、飼えないものは剥製を入手したりという精力的な藤本能道氏の制作の道の一端が分かる展示でした。

ただ・・・、展示の最後、藤本氏が師事した方々の作品が数点展示されているのですが、私はそれらの作品の文様の方がより好きでした。

THANKS!をクリックしたユーザー
Rikashさん

あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する

より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する

周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都港区で開催中の展覧会

出展作品・関連画像IMAGES

「雪白釉釉描色絵金彩五位鷺図扁壷」 1990年 h32.6×w30.2×d18.7㎝ (撮影:渞忠之)

「色絵翡翠文八角筥」 1979年 h34.0×w32.0×d27.5㎝ (撮影:渞忠之)

「色絵木蓮と鵯八角筥」 1976年 h15.0×w30.0×d30.0㎝ (撮影:渞忠之)

「雪白釉釉描色絵鶉図四角隅切筥」 1990年 h7.0×w25.9×d26.2㎝ (撮影: 渞忠之)

「霜白釉釉描色絵金銀彩炎と蛾図扁壷」 1991年 h26.0×w24.8×d16.0㎝ (撮影: 渞忠之)

「霜白釉釉描色絵金彩燈火誘蛾図長四角筥」1991年 h7.0×w28.6×d15.8㎝ (撮影: 渞忠之)

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

※あなたの美術館鑑賞をアートアジェンダがサポートいたします。
詳しくはこちら

CLOSE

こちらの機能は、会員登録(無料)後にご利用いただけます。

会員登録はこちらから
SIGN UP
ログインはこちらから
SIGN IN

ログインせずに「いいね(THANKS!)」する場合は こちら

CLOSE


がマイページにクリップされました

CLOSE マイページクリップ一覧を見る


がお気に入りに登録されました

CLOSE マイページお気に入り一覧を見る


を訪問済みに移動しました

CLOSE マイページ訪問済みイベントを見る

CLOSE

name

参考になりました!をクリックしたユーザー 一覧
CLOSE