日仏近代絵画の響き合い|丸紅ギャラリー
昨年11月に開館したという丸紅ギャラリーに行ってきました。
現在、開館記念展の第一弾として「日仏近代絵画の響き合い」を1月末まで開催中。
日本とフランスの画家の作品を、丸紅ゆかりの芸術家の作品含め47点、コローの大作から始まり、クールベやルノワールなど巨匠クラスの作品とともに、それらの影響を受けたとされる日本の洋画家の作品が展示されていました。
日本の洋画家は藤島武二や安井曾太郎などよく見かける名前もありましたが、知らない名前が多く新鮮。児島虎次郎の作品は久しぶりに目にしました。
会場では写実派から外光派そして印象派へというテーマに始まり、セザンヌに影響を受けたと思われる作品がまとめて展示されていたり、フォーヴィスムを感じさせる作品や象徴主義の流れを組む作品などが展示される中、知らなかった画家の作品で印象に残ったのは、ピエール・デュモンの「ルーアン大聖堂」。フォーヴィスムの作品として展示されていましたが、コントラストが強く鮮やかな色彩で、水面に景色が映る表現が美しく感じました。
他にもキスリングの「ミモザの花」はかなり目を惹きましたし、ヴラマンクは3作展示されていて、短かったというフォーヴィスム活動の時代の作品、セザンヌの影響を受けているとされる「セザニアン期」の作品、そして晩年の渋い色調の冬景色の作品があり、時代によっての変化を興味深く鑑賞できました。
また、ロビーでは人気投票も行われており、「心に響いた作品」にシールを貼って投票するようになっていて、私が訪問した時点ではキスリングの「ミモザの花」が一番人気があるようでした。
図録は1作品ずつ見開きで画家の略歴を含めた解説つきで掲載されていたので、気になる作品や心に響いた作品などについて詳しく知りたい場合は購入必至かも(1,100円)。グッズはクリアファイル、ポストカードなども販売。
その他、丸紅の美術コレクションの歴史を解説したパネルなども掲示されていました。
ビルもギャラリーも新しくてきれいで入場料500円とリーズナブル(ただし現金不可。交通系ICカード等電子マネーまたはクレジットカードのみ利用可)。知らなかった画家や作品との出会いもあり良かったです。
最寄駅が竹橋だったので、この後は東京国立近代美術館にハシゴしました。
丸紅ギャラリーでは今後も染織品、染織図案、絵画のコレクションから開館記念展を展開していくようです。
■日仏近代絵画の響き合い
会期:2021年11月1日(月)~2022年1月31日(月)
会場:丸紅ギャラリー(日曜日・祝日は休館)
https://www.marubeni.com/gallery/
※入館料は全額、社会福祉法人丸紅基金に寄付されます。