「十二国記」山田章博原画展

小野不由美さんの名作「十二国記」の装丁・挿絵原画を中心とした資料を約400点展示した見ごたえのある展覧会でした。
印刷されたものとは発色の違うカラー作品にも感動しましたが、ラフ画も繊細で美しかったです。山田さんは漫画も描かれるので挿絵の戦闘シーンは躍動感にあふれ、緊張感のある静かな場面の演出も巧みです。余白と黒塗り、そして髪の毛などの書き込み部分のバランスが絶妙で細やかだけど疲れさせない画面構成が素晴らしいです。
小説関係だけでなく、アニメやDVD、カレンダーなどの作品も展示されており、充実のラインナップでした。アニメの設定画は後ろ姿や装飾品の詳細図もあり、「あの髪型、後ろはあんな風になってるんだ」と挿絵からは分からないところが観られて楽しかったです。
最後には山田さんの漫画作品や使用アイテムの紹介などもあり、山田さん個人のファンにも配慮した展示になっていました。

姫路文学館は建物自体も遊び心のある作りになっています。近代的なデザインの北館・南館、大正期に建てられた日本家屋を補修した望景亭の3つの建物があり、展覧会の開催だけでなく貸出スペースもあります。
絵本や漫画などをテーマにしたイベントも多く、今回の展覧会もミュージアムショップには「十二国記」の「推しグッズ」、敷地内の複数個所に撮影スポット、と若い世代を意識したサービスが整えられていました。
姫路駅前からはバスが出ていますが、歩くのが苦でない方には徒歩がおすすめです。大きな商店街をぶらつきながら姫路城方面に向かい、お城を眺めながら堀沿いを歩くのも楽しいですよ。
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