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「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」大丸ミュージアム(京都)

大正から昭和にかけて活躍した木版画家「川瀬巴水」の作品展です。初期から晩年までの作品が約180点も展示されていて見ごたえがある展覧会となっています。

巴水の魅力は「薄暗がりの美しさ」と「大気の表現」にあると思います。月に照られた水面や星の瞬く山の風景、薄暗い洞窟から望む明るい海。光も影もやさしく淡く心に沁みます。そして湿度まで感じさせる繊細な表現。木版画なのに、激しい雨、柔らかな牡丹雪、朝霧が醸す清々しい空気など、大気の感触がはっきりと伝わってきます。

巴水の元絵の素晴らしさは勿論ですが、この表現力は彫師、刷師そして新しい表現に理解のある版元があって初めて実現できた芸術だと思います。江戸時代のドラマチックな浮世絵も素敵ですが、静かで奥行きのある新版画の良さを多くの方に知っていただけたらと思います。


場所:大丸ミュージアム(京都)

期間:10月25日(水)~11月6日(月)



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