装いの解像度
明治・大正・昭和の小説は今まで読んできたつもりだったが、女性の装いに関しては流し読みしていたのだと思う。笄、綸子、セルロイド……字面としては知っているが、実際のところそれは何なのかわからない言葉が展示には溢れていて、キャプ…readmore
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京都・祇園に生まれて、芸妓となり、後に東京で料亭の女将として活躍した岡崎智予(1924-1999)氏は、40余年かけて3,000点以上もの櫛やかんざしを中心とした装身具を収集しました。そして、そのコレクションをもとに、平成10(1998)年、銘酒「澤乃井」で知られる酒造元 小澤酒造株式会社の名誉会長 小澤恒夫氏が、東京・青梅に「澤乃井櫛かんざし美術館」を開館しました。
本展では、岡崎氏の高い審美眼で収集された櫛やかんざしをはじめ、江戸時代のさまざまな髪型の模型や、筥迫(化粧ポーチ)、紅板(リップパレット)、着物、さらには矢立(携帯用筆記用具)や印籠(携帯用薬入れ)など日本工芸の技や粋が凝縮された作品を精選して紹介します。
岡崎智予氏が熱き思いで収集したコレクションを散逸させることなく、見る人にときめきを届け続ける澤乃井櫛かんざし美術館の精華をこの機会にぜひご堪能ください。
| 会期 | 2024年4月27日(土)~2024年8月4日(日) |
|---|---|
| 会場 |
細見美術館
|
| 住所 | 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 |
| 時間 |
10:00~17:00
|
| 休館日 |
月曜日 祝日の場合、翌火曜日 |
| 観覧料 | 一般 1,800円 学生 1,200円
|
| TEL | 075-752-5555 |
| URL | http://www.emuseum.or.jp/index.html |
明治・大正・昭和の小説は今まで読んできたつもりだったが、女性の装いに関しては流し読みしていたのだと思う。笄、綸子、セルロイド……字面としては知っているが、実際のところそれは何なのかわからない言葉が展示には溢れていて、キャプ…readmore
3.0
本展の多くを占めているのは櫛の展示だが、形態はほとんど同じでありながら、そこには豊かな情景が広がっている。繊細な描写力で施された草花や生物、象徴的風景などの意匠は美しいだけでなく、可愛らしくユーモラスでもある。その小さな櫛面に施された意匠がそのまま物語の一場面であるようなデザインは、モチーフ単体で一つの造形を成す現代のアクセサリーとはやや異なる感覚があっておもしろい。
櫛や簪といった日本の髪飾りは、今ではアクセサリーとしての普及度はそれほど高くないように思う。ゆえにその工芸性が際立ってきたともいえるが、そうした芸術的意匠の豊穣さは、かつての女性たちの髪を飾る楽しみを反映しているようでもあった。
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