3.0
志を同じくする者同士の心地よいサークル_文人画の世界
中国では、士大夫の余技としての文人画、深山幽谷に遊ぶ、隠棲するイメージです。日本にもたらされて、池大雅や蕪村など文人画の大家として名を成すようになります。
泉屋博古館東京で開催中の文人画にも通ずるところはありそうです。
今回初公開となった鶴亭作品、久々の鶴亭、やはり上手い!
18世紀の京大阪では、絵師たちは少なからず鶴亭に影響を受け、木村蒹葭堂を中心としたサロンがあり、若冲の「乗興舟」は大典顕常と若冲が京都・伏見から大坂・天満橋へ向かう船旅で、その先には木村蒹葭堂が待っいたのでしたね。
岡田半江《山水図巻》も淀川での舟遊びで目にした景色を描いていました。
文人のお仲間うちで上方に集まって、絵を描いたり、賛を書いてもらったり、互いの絵を見せあってワイワイと評したりと何やら楽しそうなのです。
大坂画壇に注目が集まる中、上方の文人たちも時代が来るかもしれません。
私は見逃してしまった「木村蒹葭堂」の展覧会、10年ぶりくらいにどこかで開催してほしいです。