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瀧口、阿部、大辻、牛腸―4人の美術家が引き継いだもの
瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄の4人の名前を見たとき、阿部展也の写真ってなんだろう、と思いながら見に行きました。瀧口修造の詩に、阿部展也のシュールな絵の組み合わせは見たことがあるけど、写真ってあったかな、という感じ。でまあ、阿部展也は戦前・戦中・戦後を通して写真家としても活動していた、ということが分かってなかなか面白かった。
そしてこの4人が、瀧口と阿部、瀧口と大辻、阿部と大辻、大辻と牛腸とバトンを渡すように、写真を媒介しながら「写真の精神」を引き継いでいったことが、伝わってきました。まあ、その最終形が牛腸の不思議な雰囲気のあるスナップ写真なんだろうな、というあたりも面白い。
同時開催で、千葉市美術館の所蔵作品から、大辻清司が参加した「実験工房」のメンバーによる作品を展示した「実験工房の造形」も楽しめました。北代 省三、山口 勝弘、福島 秀子、駒井 哲郎の作品が展示されてます。
えーと、「実験工房の造形」は撮影OKですが、「「前衛」写真の精神」は撮影不可です。