4.0
写真の新しい展示方法
ティルマンスの「静物、ボーン・エステート」見たさに訪問。
私は大きな作品が好きなので、横が2メートルくらいある大作に大満足しました。
それに、離れて見ると違和感が…、パネルになっていない!
写真(つまり紙)の端にクリップを付け、それで留めているだけの展示でした。
ラフというか、無防備というか、「美術館でこんな展示しちゃうんだ」と目からウロコの楽しい発見でした。
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パンデミック以降、私たちの生活様式は大きく変化しました。移動が制限された状況で誰もが多くの時間を過ごしたのが、「部屋」という空間です。安心をもたらす室内での生活は、外の世界からの隔絶がゆえに閉塞感と隣り合わせのものでした。
他方、閉じられた空間で紡がれた親しい人たちやかけがえのないものとの関係は、日常を生き抜くためだけではなく、変化の乏しい生活に彩りを添えるのに、欠かせないものであったと言えるでしょう。
本展覧会では、19世紀から現代に至るまでの、部屋にまつわる表現に特徴のある作家を取り上げ、この小さな世界のなかで織りなされる親密な記憶や夢想のありようを、あらためて見つめ直します。個性にあふれた作家たちによる多彩な室内の表現は、ステイホームの経験を通じて静かに変容した私たちの心のなかで、新たな像を結び始めるでしょう。
会期 | 2023年1月28日(土)~2023年7月2日(日) |
---|---|
会場 | ポーラ美術館 Google Map |
展示室 | 展示室1、3 |
住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285 |
時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 | 大人 1,800円(1,500円) 65歳以上 1,600円(1,500円) 大学・高校生 1,300円(1,100円) 中学生以下 無料 ※( )内は団体15名以上
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TEL | 0460-84-2111 |
URL | https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20230128c01/ |
4.0
ティルマンスの「静物、ボーン・エステート」見たさに訪問。
私は大きな作品が好きなので、横が2メートルくらいある大作に大満足しました。
それに、離れて見ると違和感が…、パネルになっていない!
写真(つまり紙)の端にクリップを付け、それで留めているだけの展示でした。
ラフというか、無防備というか、「美術館でこんな展示しちゃうんだ」と目からウロコの楽しい発見でした。
4.0
画家ごとに部屋が別れていて、それぞれの個性が感じられる作品が数点ずつ展示されています。まさに本当の部屋のように設えてあり、窓から他の部屋も覗き見ることもできる展示空間になっています。心地よく、各部屋を巡ることができる演出がいいです。
個人的に好きなのは、マティス。日常のありふれた光景が、マティスが描くと色が生き生きと輝き、充実した空間が創り出されます。まさに色彩の魔術師。
「アンティミスト」(親密派)と呼ばれた画家では、ヴュイヤールとボナール。ヴュイヤールの作品は、象徴的、暗示的であり、部屋の明暗が心に染み渡ってくるかのよう。一方のボナールは、光の当たる色の明るさがあり、ささやかな幸福感が漂います。異常なほどに入浴を何度もする妻のマルトの入浴シーンを描いている作品にも、閉鎖的でありつつ親密な夫婦関係が感じられます。
ハマスホイの作品は、今回初めてじっくりと鑑賞しました。白・黒・灰色を基調とした色調で、時間の止まったような静寂な室内画に惹きつけられます。
現代作家では、佐藤翠と守山友一朗の作品が印象に残りました。室内を題材に色彩が輝く絵が明るい気持ちにさせてくれます。
5.0
室内が魅力的に描かれた洋画が並ぶ。モリゾのベランダやバルコニー、ハマスホイの扉の向こう、マチスの鮮やかな装飾。
日本人作家の部屋はどれも素敵。
特に佐藤翠+守山友一朗の花や薄衣が明るく描かれた屏風や絵画は心がパッと明るくなり好きだ。
高田安規子・政子の作品はスケールといい、モティーフといいとても面白い。
草間弥生の水玉ベッドは存在感たっぷりだ。
他にティルマンスの散らかった窓辺の写真は日常を人の気配をそして時間を静かに写す。
別室では丸山直文の仙石原を描いた柔らかくフンワリとした水や草花がこの場所に良く合っている。
何時来ても気持ちよい美術館だ。
4.0
ややこじつけ感も否めないテーマだが、内容は良かった。
【部屋】をテーマとした題材、関連の作品が文字通り
【部屋】っぽい展示室に並んでいて、各部屋を巡るように楽しめる。
全9室あるが、展示数はちょっと少なめである。
その分、1点1点をじっくり楽しめるので良しとする。
室内そのものを描いたもの、室内から見た景色など、部屋の解釈はそこそこ広い。
デンマークの画家のハマスホイは室内画を地で行く作家で全作品の約3割が実にこれにあたる。
明るい色彩は全くなく、灰色ばかりが目立つ。室内は妙にリアルなのに
何故か非現実感も漂う、何とも言えない作風である。私は好きです。
尚、本展覧会では昨年の10月末頃に新たに収蔵された
草間彌生のベッドの作品とティルマンスの写真作品10点が初お目見えとなります。
コレクションも相変わらず良い味出してます。
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