4.0
爽やかなメインビジュアルなのに・・・。
画家の作品を主に年代順に展示してあるため、画業の変遷がわかりやすいです。
・・・って自分で書いてて妙に引っかかるんですよねぇ・・・。
シュタイナーから地獄絵図から禅だよ?
すごい振り幅でびっくりです。
まず、青い海なのか空なのかな?という感じの
爽やかなフライヤーの絵を見て会場に来ると、正直びっくりするんではないかと。
私はびっくりしましたよ。
「地獄絵図で有名」って解説にあるんですよ(笑)
たまげたよ。そりゃたまげるでしょ(笑)
しかも最初期はルオーの影響が、って言われて太枠線で「ほんとだ」って感じの絵。
そこから
写実っぽい?
→いやシュルレア入ってるかな
→ああ、シュタイナーだ、これは色がまさに・・・しかも解説に高橋巌の名前が・・・
→ああ、地獄、なるほど地獄だわ(笑) なんか生き物がうようよしてるし、
こんなとこに顔が浮き上がってる。・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・
→なんか海か空かブルーで、茶色いとこに生き物みたいな、
顔みたいな、目みたいな、そういうものがうようよしてる感じが・・・
→空(くう)から何かが生まれてくるというか、発生してくるというか・・・
→なんか完全に抽象になってる。背丈位ある長い柄の、コントみたいな
ぶっとい筆をバケツに突っ込んで、びしゃ~っ!どりゃ~!って
ストリートで絵を描いてる。
最後辺りになると、ぶっとい筆で描いた、すごい勢いの〇の絵、とかになってる。
確かに見応えあるのは、
シュル・象徴っぽ・シュタイナー的地獄絵図(色彩がもろだ)のあたりかと思う。
だけど、通して見た感想は、
最後辺りの、勢いのある絵の気持ちよさを感じてしまうので、
この画家さん、どんどん幸せな感じに感覚が開けていったのだと思う。
見終わって、何だかすごい人の分厚い伝記を一冊読み切ったように、
どっと疲れた。
で、実はこっちが個人的に本命だった、「ジョルジュ・ルオーの銅版画展」も合わせてご覧いただけます。
一般料金250円で「ルオー展」だけ観ることも可能だそうです。
こっちのコレクション展は、ルオーの版画集「ミセレーレ」を前後期入れ替えで全部見せます、というもの+α。
ルオーの版画って、「油絵みたいじゃない?なんで版画でやろうとするのかな?」
という素朴な疑問を持っていたのですが、レクチャーの中で質問してみたら、
ルオー自身が版画という表現にすごく興味や愛着を持って積極的に取り… Read More