4.0
ご長寿はすごい
富士宮から見た富士が好き。山梨側からのきれいな稜線もよいが、富士宮からの力強い富士がたまらない。
そして、姫路城も。
一番は、山崎種二氏宛のお餅ありがとうの手紙。
かわいい丑の人形を添えた礼状だ。当時はお餅を用意するのも大変だったのかも。
そこに届いたら感激。
電話貸してください。ありません。電話を用意。という逸話も当然ね。
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山種美術館では、開館55周年を記念し、同館がその代表作を多数所蔵している日本画家・奥村土牛(おくむらとぎゅう 1889-1990)の展覧会を開催します。
同館の創立者・山﨑種二(1893-1983)は、「絵は人柄である」という信念のもと、同時代の画家と直接交流しながら作品を蒐集しました。特に土牛とは親交が深く、画業初期の頃から「私は将来性のあると確信する人の絵しか買わない」と土牛本人に伝え、その才能を見出して支援し、約半世紀にわたり 家族ぐるみの交際を続けました。現在、同館は135点に及ぶ屈指の土牛コレクションで知られています。
土牛は、画家志望であった父親のもとで10代から絵画に親しみ、16歳で梶田半古(かじたはんこ 1870-1917)の画塾に入門、生涯の師と仰ぐ小林古径(こばやしこけい 1883-1957)に出会います。38歳で院展初入選と遅咲きでありながら、展覧会に出品を重ねて40代半ばから名声を高めます。美術大学で後進の指導にもあたり、101年におよぶ生涯を通じて、制作に取り組みました。土牛は、半古や古径から学んだ写生や画品を重視する姿勢を生涯貫き、「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」という自らの言葉を体現するような作品を数多く生み出しました。
本展では、瀬戸内海の鳴門の渦潮を描いた《鳴門》や、古径を偲んで制作した《浄心》、《醍醐》などの代表作をはじめ、活躍の場であった院展の出品作を中心に、土牛の画業をたどります。 土牛という雅号は、「土牛石田を耕す」の中国・唐の詩から父親が名付けたものです。その名の通り、地道に画業へ専心し続けた土牛。80歳を超えてなお「死ぬまで初心を忘れず、拙くとも生きた絵が描きたい」、 「芸術に完成はあり得ない」、「どこまで大きく未完成で終わるかである」と語り、精進を重ねました。近代・現代を代表する日本画家として、今なお人々に愛されている土牛芸術の魅力を味わっていただければ幸いです。
会期 | 2021年11月13日(土)~2022年1月23日(日) |
---|---|
会場 |
山種美術館
![]() |
住所 | 東京都渋谷区広尾3-12-36 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 2022年1月11日(火) 年末年始 12月29日~2022年1月2日 ※ただし12月27日(月)、2022年1月3日(月)、1月10日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 1,300円 大学生・高校生 1000円 中学生以下 無料 (付添者の同伴が必要です) 障がい者手帳、被爆者健康手帳を提示の方、およびその介助者(1名) 一般 1,100円、左記いずれかのうち大学生・高校生 900円
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.yamatane-museum.jp/ |
4.0
富士宮から見た富士が好き。山梨側からのきれいな稜線もよいが、富士宮からの力強い富士がたまらない。
そして、姫路城も。
一番は、山崎種二氏宛のお餅ありがとうの手紙。
かわいい丑の人形を添えた礼状だ。当時はお餅を用意するのも大変だったのかも。
そこに届いたら感激。
電話貸してください。ありません。電話を用意。という逸話も当然ね。
5.0
芸術家と収集家に信頼関係があることはすばらしいものだと思います。
技術力が高く、すべてが全力の作品。
早くに亡くなられた姪御さんを描いた作品が、地味なのに訴えるものがあり、すばらしかったです。
うさぎ、たくさんかわいらしかった。
お正月に空いていたのはこちらだけでした。
良い年始になりました。
5.0
日本画の巨匠、奥村土牛展を見てきました。101年におよぶ生涯を通じて、ずっと
素晴らしい作品を描き続ける、気力、精神力、体力、創造意力に感激しました。
近頃はもう体力も落ちてきたし、もうたいした事はできないなと思っていましたが、今から何かできるのでは思わせてくれる作品群でした。もう年だからとできないとあきらめてしまう気持ちが恥ずかしくなりました。
作品は風景、生物、人物どれも素晴らしく、シャープな線も柔らかなタッチもとても魅力的でした。
たぶん昔の展覧会で見たのだと思います、醍醐の桜、城、茶室はずっと心の風景として印象に残っていました。
今回見た吉野も素晴らしかったです。
ありがとうございました
5.0
真摯に描くことに向き合っている様子が浮かびます。
透明感のある落ち着いた作品は、ほっとします。
土牛尽くしで、どの作品も間近に拝見できる贅沢な企画です。
「醍醐」の桜の透け感、チューリップの柔らかの色彩。
「鳴門」は現場でのスケッチも展示され、見比べるのも楽しいです。
「茶室」や「雪の山」、「城」の既視感は、セザンヌの影響だったのかと、腑に落ちました。
アンゴラ兎の屏風のみ、写真撮影可でした。
ツレが壁と床を気にしていました。
アンモナイトなどの化石があちこちにある!と驚いてました。
あらためてキョロキョロすると、あちこちに貝の化石を発見。
加山又造の「千羽鶴」に眼がいっってしまいますが、壁も床も素敵です。
エントランスのカフェで、通りの銀杏を見ながらにゅうめん(20食限定)を頂きました。
ゆったりした半日を過ごせました。
4.0
真っ直ぐに向き合う、そんな感じの作品が多く、観る側の肩に力は必要ない。こちらも真っ直ぐに向き合えばいいだけの土牛作品群。《醍醐》の桜、《鳴門》の渦潮などは現実の風景を超えて響いてくる。
何気ない《チューリップ》・《水蓮》もホッとするし、《舞妓》なんかは本当に可愛い ♪
山種との関係性の深さがうかがえる作品の群の質の高さが素晴らしい。
アンゴラを描いた《兎》のみ撮影可。もふもふで可愛い。
5.0
フォーヴィスム、後期印象派を消化し日本画において名作を生み出してきた遅咲きの巨匠の回顧展です。代表作の醍醐、鳴門、城を筆頭に院展出品作品、全35点を一同に展示されております。顔料を何度もうすく塗り重ねられる事で得られる、透明感溢れた奥深い色彩と繊細なグラデーション、色彩と線の調和、マチエールは画像、画集では体感出来ません。是非会場で!
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東京都渋谷区で開催中の展覧会
奥村土牛 《雨趣》 1928(昭和3)年 絹本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《枇杷と少女》 1930(昭和5)年 絹本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《兎》 1936(昭和11)年 絹本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《雪の山》 1946(昭和21)年 絹本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《舞妓》 1954(昭和29)年 絹本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《城》 1955(昭和30)年 紙本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《浄心》 1957(昭和32)年 紙本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《鳴門》 1959(昭和34)年 紙本・彩色 山種美術館
奥村土牛 《茶室》 1963(昭和38)年 紙本・彩色 山種美術館