5.0
素晴らしい装丁
装丁を見るのが大好きなので伺ったのですが、想像以上に素晴らしかったです!
とんでもなくお金、時間、労力を費やした本ばかりでした。お菓子の箱のような本があり特に美しかったです。
触っても良い本もあり、感触でも楽しめました。
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本展は、現代中国の多様な造本文化の礎ともなった呂敬人(リュ・ジンレン)氏の書藝を日本ではじめて大々的に紹介したギンザ・グラフィック・ギャラリー第406回企画展の巡回展です。
中国の豊かな出版文化の歴史を再発見し、新たなブックデザインの道を切り開いたパイオニア、呂敬人氏が1989年に初来日し、杉浦康平氏との運命的な出会いを果たした当時、中国ではブックデザイナーという独立した職種がまだ確立されていませんでした。そのような時代に、杉浦デザイン事務所での学びを通して本の内容から全体を構築していく「ブックデザイン(書籍設計)」に開眼した呂敬人氏は、自国の豊かな伝統文化を研究しながら独自の方法論を確立していきました。
会場では、宋代の拓本を原寸大復刻した『朱熹榜書千字文』をはじめ、全長10mの巻物10巻を納めた『絵図五百羅漢詳解』、解説を読みながら実際に囲碁が打てる『忘憂清楽集』など、目を見張る豪華本をダイナミックに展開。お茶や扇子他、中国の豊かな芸術文化、生活にまつわる多彩な書物を、呂氏による丁寧な解説とともに紹介します。また、手にとって楽しめる作品集や自著なども展示します。中国芸術の核心に迫る精緻なブックデザインの世界をぜひ体感ください。
◆ 呂敬人 / Lu Jingren
1947年上海生まれ。1968年からの10年間は文化大革命による農村下放プログラムによって、労働に従事する。1978年に中国青年出版社に入社。1989年、93年の二度に渡り来日、杉浦康平氏に師事。1998年に敬人設計工作室設立。2002年より清華大学美術学院視覚伝達デザイン学科で教鞭を執り、2013年「敬人紙語」ブックデザイン研究クラス設立、現在は上海美術学院の客員教授、『ブックデザイン』叢書編集長を務める。
デザイン作品は、全国書籍装幀芸術展金賞、中国出版政府賞、「中国で最も美しい本」賞、ドイツ・ライプツィヒの「世界で最も美しい本」賞など受賞多数。ドイツのオッフェンバッハ、韓国の坡州、米国のサンフランシスコ、中国の北京、上海、深圳などで個展を開催。編著は、『敬人書籍設計』、『法古創新・敬人人敬』、『書籍設計基礎』、『書芸問道』、『敬人書語』、『美書・留住閲読』。訳書に、『菊地信義の装幀芸術』、『旋-杉浦康平のデザイン世界』など。国際グラフィック連盟(AGI)のメンバー。
| 会期 | 2025年4月10日(木)~2025年6月4日(水) |
|---|---|
| 会場 |
京都dddギャラリー
|
| 住所 | 京都府京都市下京区水銀屋町620 COCON烏丸 3F |
| 時間 |
|
| 休館日 |
月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日) 祝日の翌日(土日にあたる場合は開館) |
| 観覧料 | 無料 |
| TEL | 075-585-5370 |
| URL | https://dnpfcp.jp/gallery/ddd/ |
5.0
装丁を見るのが大好きなので伺ったのですが、想像以上に素晴らしかったです!
とんでもなくお金、時間、労力を費やした本ばかりでした。お菓子の箱のような本があり特に美しかったです。
触っても良い本もあり、感触でも楽しめました。
5.0
今回は全く行く予定はなかったのだが、囲碁を打てる本があると知り、見てみたくなって行くことにした。なんやかんやでドイツのリブランディングから皆勤している京都dddギャラリー。何かのついでに寄れるし、一つの作品にどのくらい時間をかけるか、どの順番で見るかも自由で好きなだけ鑑賞できる。冬眠前の熊のようにうろうろして鑑賞していた。
読書の記憶って、本の物質的な記憶と結びついている。色、表紙の手触り(吉行淳之介全集はパウル・クレーの「忘れっぽい天使」が刻み込まれていた)、サイズ感、におい(三島由紀夫全集は独特なにおいがした。うちの図書館だけか?)。そうすると、表紙の材質、デザイン、本を留めるバンド、本の構造など、ブックデザインで考慮する箇所は無数にある。函入の本も、以前は本を保護する目的としか考えていなかったが、これも立派な本のお洒落だと気づいた。そういったブックデザインが、人間を紙の本から離れられなくしているんだと思う(離れられないであって欲しい)。
4.0
dddギャラリーは展覧会を見に京都を訪れた時は、立ち寄るようにしている。
今回のギャラリーでは書籍を仕立てることの幅広さに圧倒された。
紹介写真は中に宋代の書の拓本を綴じたものが3冊。それをまとまる外箱と表紙の役割を果たすのがその書家の字を彫った木板。碁譜の書はその外函を広げると碁盤になる。
など意表をついた本が並ぶ。ブックデザイン=書籍設計と言われるのが納得できる。
またチベット文字に合わせた横に長~い本や中国少数民族の間で使われている字の本など日本では見ることのない本にも出会えた。
小さなギャラリーなのでこのためだけには足を運びにくいかもしれないが、京都の展覧会に出かけた際には立ち寄って損はない場所である。
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『朱熹榜書千字文』 1999 年
Works ©Lu Jingren
『忘憂清楽集』 2001 年
Works ©Lu Jingren
『敬人書籍設計 2 号』 2002 年
Works ©Lu Jingren
『中国記憶—五千年文明瑰宝』 2008 年
Works ©Lu Jingren
『懐珠雅集』 2003年
Works ©Lu Jingren