3.0
郷愁 ノスタルジア
宮いつきさんの作品が大好きになりした。
絵画だけではなく、彫刻家もあったりと。
それぞれ作家の方々にノスタルジア8つの質問をしているのも面白かった。
宮いつきさんが、自分の幼少期の頃の思い出よりも、娘さんが幼少期の頃の方が思い出すと書いていたのことが、母親にしかない感覚なのかなと思い、印象に残っています。
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シリーズ第8回目となる本展では、懐かしい風景、そしてノスタルジア(nostalgia 英語で郷愁の意味)について考えたいと思います。「ノスタルジア」とは、もともとギリシャ語の「ノストス(家に帰ること)」と「アルゴス(痛み)」の合成語で、故郷へと帰りたいが、けっして戻れない心の痛みのことを意味します。
元々は望郷の思い、いわゆるホームシックと同じような意味でしたが、現代では二度と戻ることができない過去の記憶を、現在の風景や情景に重ね合わせて味わう、切なくも複雑な感情のことをいいます。
このノスタルジアを強く感じさせる風景、人のいる情景、幻想絵画などを描いてきた個性的な8名の作家たちを紹介します。日常の街の風景を愛しむように描いている阿部達也と南澤愛美。子どもたちのいる光にあふれた情景を描き出す芝康弘と宮いつき。幻想も含めて、それぞれ独特の「記憶のなかの景色」を表現している入江一子、玉虫良次、近藤オリガ、そして久野和洋。彼らは、それぞれの異なった道を歩みながら、どこか時空を超えたような、普遍的な原風景(人の心の奥底にある原初の風景)を探し求めているように思えます。本展では、彼らの作品を通して、あらためて、ノスタルジアという複雑な感情が持っている意味と可能性を探っていきます。
※「上野アーティストプロジェクト」は、「公募展のふるさと」とも称される東京都美術館の歴史の継承と未来への発展を図るため、公募展に関わる作家を積極的に紹介する展覧会シリーズです。2017年より毎年異なるテーマを設けて開催しています。
会期 | 2024年11月16日(土)~2025年1月8日(水) |
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会場 |
東京都美術館
![]() |
展示室 | ギャラリーA・C |
住所 | 東京都台東区上野公園8-36 |
時間 |
9:30~17:30
|
休館日 |
2024年11月18日(月)、 12月2日(月)、12月16日(月)、 12月21日(土)~2025年1月3日(金)、1月6日(月) |
観覧料 | 一般 500円 65歳以上 300円 学生以下 無料
|
TEL | 03-3823-6921 |
URL | https://www.tobikan.jp |
3.0
宮いつきさんの作品が大好きになりした。
絵画だけではなく、彫刻家もあったりと。
それぞれ作家の方々にノスタルジア8つの質問をしているのも面白かった。
宮いつきさんが、自分の幼少期の頃の思い出よりも、娘さんが幼少期の頃の方が思い出すと書いていたのことが、母親にしかない感覚なのかなと思い、印象に残っています。
3.0
はじめましての作家さんが多くて私にはとても新鮮でした。阿部達也さんの作品がとても素敵でした。描いている風景は現代なのに、どこか明治、大正の風景画のような雰囲気もあり不思議なかんじ。「記憶のなかの景色」というのは言い得て妙だなぁと思いました。
4.0
公募展にゆかりのある現代作家8人、ノスタルジーを共通テーマに集合してます。
一作家につき10作程度で次々と。これは楽しい。
トップバッターは阿部達也の超写実風景画。朝夕や曇天の柔らかい光を帯びた空・水面に既視感を感じ、惹きつけられます。フィルム写真の光彩感。
宮いつきの色使い、彩度濃度高く多彩に編み込む幻想的な画風、好きです。
玉虫良次の2m/16mの超大作《epoch》、貧しく元気な子供達で溢れていた戦後日本の大パノラマが圧巻です。作家所蔵だそうですが、この先良い展示場所のご縁に恵まれてほしい。
地下三階の天井高いAギャラリーの大空間が素敵です。
ひと通り見た後で。壁四面を四人の作品で囲まれ、ど真中に設置された8畳の畳敷スペースに座って(空いていれば寝るのも可)四方を見渡す鑑賞スタイル。これは悦楽そのもの。
同時開催、観覧無料の東京都コレクション展「懐かしさの系譜」も素晴らしい。
江戸東京博物館・現代美術館・写真美術館との連携で約40点の展示。川瀬巴水の新版画、土門拳・高梨豊・ホンマタカシの写真作品、牧野虎雄・中原實の油彩の秀作、等々。
アンコールで盛り上がるコンサートみたい。
5.0
個人的に好きな芝康弘作品をたっぷり観賞出来るとあって出かけたのですがそれ以外の作家の日本画、油彩、リトグラフもかなりよかったです。阿部達也、宮いつき作品も魅力的でした。東美の上野アーティストプロジェクトは知らない現代作家の名品に出逢える素敵な企画です。次回のテーマも楽しみです。同時開催の懐かしさの系譜展も観賞出来、かなり楽しめます。
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阿部達也 《多摩川 (東京都昭島市)》 2021年 油彩、カンヴァス 作家蔵
南澤愛美 《薄曇りの頃》 2022年 リトグラフ 作家蔵
芝康弘 《いつもの此の道》 2017年 紙本彩色 東京オペラシティ アートギャラリー蔵
宮いつき 《晩夏》 2003年 紙本彩色 個人蔵
入江一子 《イスタンブールの朝焼け》 1975年 油彩、カンヴァス 入江一子シルクロード記念館蔵
玉虫良次 《epoch》 部分 2019-23年 油彩、カンヴァス 作家蔵
近藤オリガ 《月下のレモン》 2022年 油彩、カンヴァス 個人蔵
久野和洋 《地の風景・刻刻》 2004-05年 油彩、カンヴァス 名古屋画廊蔵