パウル・クレー展 創造をめぐる星座
兵庫県立美術館|兵庫県
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出会いの抽象画
私がパウル・クレーと出会ったのは、吉行淳之介全集の表紙だった。緑っぽい表紙には「忘れっぽい天使」が刻印されていた。この線画のどこが天使で、どこが忘れっぽいなのか全く分からず、頭に残り続けていた。思えばあれが、抽象絵画との出会いでもあったような気がする。
今回「忘れっぽい天使」を見ることは出来なかったが、クレーのカラフルな絵画を鑑賞することが出来た。ほとんど撮影可であったが、写真に撮ると絵画の色が全く変質してしまった。かなり繊細な色遣いがなされているようである。
そして展覧会の訪問日、ちょうど朝からNHK日曜美術館で、ヒルマ・アフ・クリント特集を観ていた。ヒルマはスピリチュアリズムに傾倒していたようで、馴染めないな、となりそうだったが、当時、世界の仕組み、成り立ちを知ろうとした点では、科学的にアプローチすることもスピリチュアリズム的にアプローチすることも同じであり、スピリチュアリズムに接近することは異様なことでも何でもなかったのだとわかった。
ヒルマは花のモチーフを使っていたが、クレーの絵画にも植物が登場していて、芽を出し花を咲かせ種を残すという植物の一生から、生命の秘密を探ろうとするまなざしを感じ取ることができた(ここが私のヒルマ・アフ・クリント展)。ヒルマの絵はなかったが、同時期に活動していた他の画家の植物を描いた絵画たちも展示されていて、そのまなざしが同時代的なものだったことを感じ取れた。
グッズがめちゃめちゃ可愛くて、10,000円以上使ってしまった。「忘れっぽい天使」のハンカチがあったので、もちろん買った。いたく気に入った。
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