石岡瑛子 I デザイン
兵庫県立美術館|兵庫県
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石岡瑛子と同じ時代を生きた 小池一子氏×喜多俊之氏 対談を聴講してきました。
スペシャル対談&館長といっしょ!テーマ「二人でEIKOを語る」を聴講しました。
『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』@東博をご覧になった方も多いでしょう。観たいなぁ・・・と流れてくる感想を読んでおりました。8月に日曜美術館で「美術家・内藤礼 地上に生きる祝福」で内藤礼と彼女の作品を初期からご覧になっていて解説なさっていたのが小池一子さんです。戦後のアート界を牽引したお一人ではないでしょうか。その方のお話を聴けるならとこの対談に参加することにしました。どうも「石岡瑛子」と言われても私も含めて関西ではピンと来る人は少ないらしく、デザインということのアプローチと関西ご出身で石岡瑛子と交流のあった人であることから世界的プロダクトデザイナーの喜多俊之を対談相手に小池さんからご指名があったようです。さて、一般民はプロダクトデザイナー喜多俊之も「はて?」かもしれませんが、その製品を知ればあの人だったのか!となる。また西宮大谷記念美術館で2021年に展覧会があってそれで記憶が蘇りました。(http://otanimuseum.jp/exhibition_211009.html)
石岡瑛子展、一度目は、Parcoのポスターの鮮烈さに目が持っていかれ、石岡瑛子の強烈な個性とにボーッとして観終わりました。それでもう一度、冷静に見よう。ブックデザインやレコードジャケットをじっくり見たいと思い、対談に合わせて再訪しました。
五木寛之の作品のブックデザインをしていると思ったのでしたが、小説やエッセイ―、アート関係のブックデザインだけでなく、小中学校の理科の教科書や理系やかなりお堅い本、あれっ!こんな本もという発見が目を惹きました。かつてはレコードアルバムジャケットが楽しみでした。それこそ好きな分野なら”ジャケ買い”アルアルでしたよね。当然ナベサダさんなんかもありました。映画のポスターに目が行きがちでしたが、レコードアルバムジャケットを見ては、これは誰の?とキャプションで確認しました。現在はスマホで音楽を聴き、PVを観る、教科書も本もタブレットで読む時代ですが。
石岡瑛子の時代までは、校正も手書きで、みんなで集まって対面で仕事が進められていく。対談でもありましたが、紙のアーカイブとして残していく、仕事の過程が目に見える形で残っている訳ですね。テレカンで繋がって仕事が進んでゆく時代のアーカイブ、修正箇所は上書きされて残っていかないかも~。石岡瑛子も最後のインタビューで自分は紙媒体で仕事を進め、デジタルは出来る人にお願いしていると言っていたような気がします。もちろん、デジタルの時代が来ることは当然理解していたでしょう。
ましてや、こーんな感想や鑑賞レポートをポチポチとPCで打たなくとも、関連ワードを打ち込めば生成AIやChatGPTとやらが勝手にやってくれそうな時代に突入しています。それ故に、余計に石岡瑛子の手書きによる校正資料などは今回も興味深く見入りました。
若手デザイナーの登竜門であった日宣美(日本宣伝美術会)でグランプリを受賞した《シンポジウム:現代の発見》についてもお話がありました。1965年の作品です。これを瑛子は、まず模型を作って、それらを並べ替え、写真に撮ってエアブラシで描く。この作品3次元的で、現在私たちがPCでしていることを先取りしてやってのけている。二次元の作品に3次元が見える。瑛子の作品には奥行きがあって、3次元的で、それがやがてエンタテインメントの立体作品へと現実化していった。
本展は、東京現代美術館で大きな話題を呼んだ80年代以降の衣装デザインの仕事が多く紹介された『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』以前のデザインの仕事の展覧会ですが、後に世界的に活躍する石岡瑛子の素地はここにあったという展覧会だったと再確認しました。
石岡瑛子より2歳年上の小池一子さん、とっても素敵です。石岡瑛子とはとても親しく、社会的な困難もありながら、バリバリに活躍してこられたお二人で、小池さんが見てきた石岡瑛子のお話も楽しかったですが、それ以上に進行役の林館長が話されたジェンダー問題が興味深かったです。ここ最近女性館長があちこちに誕生し、兵庫県美も前館長蓑さんが後任を託したのは、林館長でした。女性の学芸員、キュレーターがまだ少ない時代に学芸員となられた林館長は、学生時代には小池一子さんの著書を読んでいたとお話になっていました。
県美も少しずつ林館長の色が感じられ、これからの展開も楽しみです。
県美を後にして、ミュージアムロードを上って横尾忠則現代美術館へ。石岡瑛子と同じ時代を生きた横尾さんと横尾さんが描く横尾さんと同じ時代を生き、鬼籍へ入ってしまった人たちを描いたレクイエム『レクイエム 猫と肖像と一人の画家』を観ました。登場する人々が時代を代表する人ばかり、戦中派って凄い!横尾さんすべて手で描いているし、その色のセンスたるややっぱり改めて凄いな。
アートブログに最初に見に行った時の感想も書いておりますので、参考にして頂ければ幸甚です。
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- BY morinousagisan