デ・キリコ展
神戸市立博物館|兵庫県
開催期間: ~
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デ・キリコの世界
ルイス・キャロルが「不思議の国のアリス」を著したことにより、チョッキを着たウサギ、お茶会を開く帽子屋、トランプ兵が登場するアリスの世界が一つのブランドとして成立したように、マヌカン、奇妙なオブジェが集められた室内、イタリア広場はデ・キリコの世界として成り立っていた。デ・キリコがそういった頭の中の風景を絵画として表現してくれて、私たちがその世界に触れられることに幸せを感じた。最後のグッズコーナーには絵画のミニキャンバスが売られていたが、それを部屋に飾ると、デ・キリコの世界を覗き見ることができる窓のようになるだろう。
デ・キリコの世界は非現実的だが、まったく現実と関わりがないわけではないことが、今回の展覧会でわかった。例えば、表情が無く我々を拒絶するようなマヌカンには、第一次世界大戦の影が落ちていた。また、何の変哲もない家具が、外に置かれていることによって非現実を表現する絵画は、地震により家具を屋外に出したことから着想を得ていた。加えて、古典絵画からポップアートまで、様々な絵画に反応を見せており、画家としてのキャリアの長さが多面的な世界を形作っていた。玉葱の皮を剥くように、決して理解に到達することはできないけれど、我々の世界と隣接しているような、デ・キリコの世界に迷い込めた展覧会だった。
今回チケットが当たり、素晴らしい展覧会に無料で招待してもらえて嬉しかった(同行者の分と合わせて4000円浮いた。グッズ売り場で6000円以上使ったが)。チケットが当たってからしばらく幸せに生きることができた。
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