どうぶつ百景 江戸東京博物館コレクションより
東京ステーションギャラリー|東京都
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ボリューム満点。可愛いもいっぱい。とても楽しめる展覧会。
今展は、2022年にパリ日本文化会館(フランス)で好評を博した「いきもの:江戸東京 動物たちとの暮らし」展、を拡充した凱旋帰国展だそうで、また大規模改修工事中の江戸東京博物館が所蔵する膨大な収蔵品から、人と動物の関わりに関する美術工芸品や諸資料を選び出して展覧しているのだそうです。一口に、人々と動物の関わりと言っても、紹介されているアイテムは、実に多種多彩。動物が登場する浮世絵や着物柄もあれば、陶磁器・漆器・煙管や印籠などの工芸品に、動物型のお菓子道具もあれば、動物をモチーフにしたおもちゃも数多くありました。とても面白かったです。
日本人が動物と当たり前に過ごしている日常は、幕末から明治の海外の人々からすれば、特異なものに映っていたそうです。展覧会の冒頭では、大森貝塚を発見した動物学者、エドワード・S・モースの次のような言葉が紹介されていました。「何度となく人力車に乗っている間に、 私は車夫が如何に注意深く道路にいる猫や犬や鶏を避けるかに気がついた。また今迄の所、動物に対して癇癪を起したり、虐待するのは見たことが無い。」と。まあ若干ひいき目ではあるかもしれませんが‥。古来より日本人は、森羅万象全ての中に八百万の神を観る気質の影響もあってか、畏怖や敬意を抱く動物と慈しみ育む動物との違いはあるものの、概ね動物好きでしょう。人の生活のそばで生き、生活に関わりを持つる動物たちに、親近感や愛情をも持つようになっています。それがたとえ、仕事のために必要な労力の様なものであっても、荷車などの道具とは一線を画するものとしていました。昨今は、病院や介護施設などでドッグセラピー、など定期的に取り入れられていたり、街中にはドッグカフェ・猫カフェ・兎カフェなどあったりして、動物たちから多くの癒しを受けていたりもしまね。そして、私たちにほな陣は、そんな動物たちとずっと共に生きて来たのだと、パリから凱旋帰国したこの展覧会で、今更に日本人と動物の深い関係に、改めて気づかされました。
先日山種美術館さんの「犬派?猫派?」展を観ましたが、本当にチラッとも含めて動物の出て来る絵画は多いです。国立歴民博さんの「江戸図屏風(複製)」、久しぶりに観ましたが、家に帰ってからまたサイトで「高精細画像」を観返してしまいました。ゆっくり観れば見るほどに面白いですよ。
個人的に大好きな工芸品、陶磁器漆器着物の類は、ワクワク。単眼鏡を覗きながら楽しみ、「本草学」の辺りは、昨年のNHK「らんまん」を思い出しながら、詳細な図の数々を、ちょっと気持ち悪いのもありましたが、楽しみました。
驚いたのは、明治の初頭に起きたウサギ飼育ブームでしょうか。交配による品種改良も進み、人気が高い毛並みのウサギは、高値で取引されていたそう。会場では、明治6年に発行されたウサギの番付表が展示されていました。思えば、洒落好きなお江戸の人は、見立て番付がホントに好きでしたよね。土産物番付に神社仏閣番付に名湯番付、名工(刀)番付、名橋番付、古着屋番付に汁粉屋番付なんてのも、植物では万年青に変化朝顔が異常なほどのブームになったりしていましたね。すぐにすたれたブームもあり、兎交配ブームもその口だったのですよね。過熱しすぎるとろくなことはないのが常です。可愛い兎が幸せでなくなったら本末転倒でしょうからね。
鉄道馬車の展示は東京展のみだそう。当時の東京の姿を楽しみました。
展示品の量が半端ではなく、しっかり観始めるととても時間がかかってしまいます。それでも意外なほどに楽しい展覧会でした。混雑はないものの、注目度の高い作品の前では人だかりがあったりもします。しっかり観たい作品をあらかじめ選んでおき、時間配分を考えながら観覧するのが良いかも知れません。
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