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特別展「本阿弥光悦の大宇宙」

特別展「本阿弥光悦の大宇宙」

東京国立博物館|東京都

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芸術家・本阿弥光悦、同時代の芸術を極め抜いたお人

光悦の「書」のゆったりとおおらかな文字。墨の濃淡や穂先の流れから見て取れる強弱、それはまるでリズムやフレーズを感じる文字の運びのよう。意外にも読みやすい!という印象も。
光悦の「茶碗」は、シンプルな造形ながら強い存在感を持つ。従来の茶碗造りに(四角)新をもたらしたという。
十五代 楽吉左衞門氏によると「道入(のんこう)が光悦邸へ大八車で土を運び作陶を手伝ったのでは?」と。(2018年のワークショップより)
光悦の「蒔絵」には「書」や「茶碗」にみられるおおらかさは感じられず、これでもか…という程のゴテゴテした印象に「むき出しの作意」すら感じる。「文字性の高い知的な表現、なまり、螺鈿を用いた大胆な用法」を持つという。また、「社会状況を写した造形が見られる」らしい。
「光悦フォント」による「謡本」は、表紙を中心とした展示だったため、文字をじっくり読むことが叶わず、お残念。
ウィキペディア「本阿弥光悦」に掲載されている光悦の自画像は、神坂雪佳が大正期に木彫より描き起こしたカラー作品!ということも展覧会を通して知った。

備忘録:光悦32歳は、1589年(天正17年)長次郎没の年。光悦34歳は、1591年(天正19年)利休没の年、 光悦41歳は、1599年(慶長4年)は、道入誕生、前田利家42歳。

2《本阿弥光悦肖像》富岡鉄斎賛 神坂雪佳筆1915(大正4年)絹本着色 光悦寺
13重要美術品《短刀》銘兼氏 金象嵌 花形見 志津兼氏 鍛鉄製 南北朝時代~鎌倉14c:花形見=花筐(本阿弥家への秘めた思い)
36《宗節章句謡本・元盛》16冊のうち6冊 紙本墨書 安土桃山時代16c 法政大学鴻山文庫:謡の内容を絵画化した表紙=曲のイメージを図像化
41《伊勢物語》紙本木版(古活字版) 2冊 江戸時代 慶長 13年(1608) 大東急記念文庫:嵯峨本、光悦の書体を中心に使用
42《光悦謡本》上製本 110帖のうち5帖 紙本木版 江戸時代 17c 法政大学鴻山文庫:光悦書体の活字
51《橘松竹鶴亀蒔絵文台硯箱》木製漆塗 安土桃山時代16-17c 北野天満宮:角のない硯箱、聖武天皇の万葉集の歌「橘は 実さへ花さへ その葉さへ 枝につゆおけ まして常盤台木」より
53 重文《芦舟蒔絵硯箱》木製漆塗 江戸時代17c 東京国立博物館:宗達風意匠
56重要美術品《忍蒔絵硯箱》木製漆塗 江戸時代17c 東京国立博物館:忍草+たれゆえに「源融」+二羽のウサギ
57重文《扇面鳥兜蒔絵料紙箱》木製漆塗 江戸時代17c 滴翠美術館:扇面、鳥兜 富士太鼓、幔幕、舞衣

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