特別展「海 ―生命のみなもと―」
国立科学博物館|東京都
開催期間: ~
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海は広いし大きい・・・だけじゃない
いつ行こうかと時期を見計らってたら会期終了が近くなり、慌てて休日夕方訪問です。
予約してても展示のホルマリンが黒山の人だかりで見えないくらい盛況・・・科博さすがです。
海無し県民としては無条件でテンションの上がる『海』展。
結論言いますと、テーマ広すぎてダイジェスト過ぎるくらいダイジェストな展覧会でした。
やっぱり広いですからね、海。歌にもありますけど。中身がてんこ盛り過ぎるんです。
こちらもダイジェストにレポートします。
スタートの第1章は【海と生命のはじまり】
海の成り立ちと生命の起源です。
いきなり小惑星りゅうぐうからお持ち帰りした小惑星の石!!・・・というか石のカケラがお目見えです。
初っ端から国宝、いや世界遺産クラスの展示品。
嬉しいですけど。でもこれテーマの【海】じゃなくて【宇宙】なのでは?
とも思いましたが、その周囲の展示では地球の岩石の隙間に内包した氷➡水➡海の素が。
それはつまり、小惑星という岩石が合体して46億年前地球誕生した事を考えるワケで。
・・・・・・・・・・・【海】のスタート、そこ(小惑星)から!?
ちょっと最初から壮大すぎるなと焦げたパン粉のカケラみたいな小惑星岩石入りシャーレを見て慄いてしまいました。
ちなみにこのちっさい石、というか砂は世界の研究機関に分割し、現在各国で内包物を研究中との事。
カケラの分割がもう仏舎利の粉レベル。。。
砂粒サイズからも研究できるってホントに凄いと、分析力の高さに唸りたくなります。
その後、地球に生まれた生命の場所である【海】の底についての展示。
原始生命が灼熱の地熱が吹きだす海底火山のバクテリアだということとか、生命維持に必要な水と酸素の生成についての紹介。
酸素を作り出す植物、ストロマトライトの化石もしっかり展示してあります。
1度は現存するオーストラリアで実物みてみたい奇跡の生物です。
2章は【海と生き物のつながり】
海の生き物をテーマに剥製と骨と見本で海に住まう生物を紹介です。
クジラやサメ、カメ等海洋生物の模型が配置されて、1番見栄えがするし、身近に感じられるスペース。
しかし研究者の生物を取っ掛かりにした最新研究方法の紹介や、専門用語の解説、未だ解明されていないイルカ漂着問題の提起など現在の学術の報告展示もしっかりしていてパネル読んでると大人も新知識にフムフムと前のめりになってきます。
海は生物成り立ち含めて、やっぱり奥深い。
3章は【海からのめぐみ】
人類との関わりで、黒潮に乗って航海した古代の人々体験再現、JAMSTEC(海洋研究開発機構)提供の海中探査機「ハイパードルフィン」展示等で、探求する人についての展示です。海底何千メートルで活躍する機器を間近で見られる稀少機会で眼福ですね。
4章は【海との共存、そして未来へ】
人類が海へ与える影響についてと最新研究についての紹介。
ピックしたい展示品はヨコヅナイワシの液体標本。お目当てのひとつが見られたのでホクホクです。このイワシは、同じイワシでもサイズが全然違います。
最大体長2.5m。一般的な建物の天井より高いくて巨大。2021年のごく最近に発見、新種認定された深海魚。
ニュースでも流れたエサにまとわりつくヨコヅナイワシ映像も近くで流れていて、今も天井まであるサイズの魚が海の底にいるのかとドキドキします。
その他、特に問題提起しているのは海洋のゴミ問題。サメやカメの胃袋からでてくるプラスチックゴミについての展示。
見ている子供たちへの問題提起はとても大切なのですが、大人のひとりとしてはそろそろ解決報告も併せてできないと不味いんじゃないかと危機感というか不安感が増してきます。
正直各章のテーマを改めて1つの展覧会テーマにしてもよいのではと思える【海】展。
間口の広い展示は、これから興味を掘り下げる機会には最適かもしれません。
ただ、深海展のように1つの範囲に特化した好みの方には少々物足りないかなぁとグッズ売り場のラブカ(深海魚)ぬいぐるみのムニッとした感触を確かめながらす感じずにはいられませんでした。ちょいちょい展示も深海と被ってましたし。
ちなみに今回のガチャはシャチとイルカの可愛い卓上オブジェ。しかし並んだガチャ台のすみっこに化石ガチャ発見!
レア品は史上最強海洋爬虫類モササウルスの歯と肉食恐竜スピノサウルスの歯です!!イルカも良いけどやっぱり化石ですね!チャレンジ!
結果は・・・まあ、レアですから。。。。そんなに上手くいくはずないんですよね。
もう少し運気上げてからまたトライしようと思います。
巡回は名古屋市科学館(愛知・名古屋市)にて来年春スタート予定です。
東海より西エリアの方ご検討くださいませ。
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