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特別展 木島櫻谷 ―山水夢中―

特別展 木島櫻谷 ―山水夢中―

泉屋博古館|京都府

開催期間:

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同時公開の南禅寺南陽院本堂 山水障壁画を観てきました。

今年の京都納めのつもりで、先週やり残した宿題のように南禅寺塔頭南陽院本堂本堂【木島櫻谷 山水障壁画】を観てきました。
先週も来た蹴上からのこのルートです。
トンネルを通って、もう何年も工事中の「何有荘」の横に南禅寺塔頭南陽院本堂はありました。
観光客は多いものの師走を迎えて京都もちょっと落ち着いた風です。
最初の部屋「下間一ノ間」にはだれもおいででなく、独り占め状態でした。
端っこに座って拝見しました。
「下間一ノ間」雪霽広野
「下間二ノ間」漁村晴望
「室中」   渓山煙霧
「上間一ノ間」柳塘細雨
「上間二ノ間」月夜芦江

元となった景色は耶馬渓、明石、飛騨などと南陽院の解説にはありました。
が、「木島櫻谷展」@泉屋博古館のチラシを見ると、櫻谷さんは、時には馬車にも乗って
写生の旅に出かけており、「写生マップ」として掲載してありました。
障壁画と写生帖を見比べればどこの写生をここに生かしたと分かるそうです。

公開に当たっては記者内覧もあったようで、その記事を先に読んでいたら・・・((+_+)) とっても後悔しています。
お庭に面しているので、かなり日焼けして傷んでいました。
京都の特別拝観の時のように解説の人がいらっしゃるのかと勝手に思っておりました。
予備知識はあった方が絶対良かったでしょう。
「上間二ノ間」の地袋には舟や芦が描かれていたそうですが、見逃してしまいました。

2013年と2017年に泉屋博古館では「木島櫻谷展」を開催しており、
2017年の時は日美でも取り上げられ、井浦新さんが熱く語っておられたので、
以来、「木島櫻谷展」は泉屋博古館では人が入る展覧会となっています。
2013年と2017年の展覧会にも出かけたし、
2017年には、今回も開催している「木島櫻谷ゆかりの地を巡る」を巡って、ブログも書いたし
(「注目し始められた日本画家 生誕140年 木島櫻谷」この頃の方がずっとよく調べて書いていました。)
今年に入って、京セラで「寒月」も観たし
そうそうどれもこれも展覧会を巡るわけにいかず今回はパスと思ったのですが、
千總さんの「万壑烟霧」はやっぱり観たかったかなぁ・・・?
2017年に書いた自分のブログによると「櫻谷の兄は、千總の海外貿易部門、西村貿易の責任者でだったそう」とあります。

南禅寺塔頭南陽院は「明治43年に、南禅寺法堂の再建に尽力した南禅寺派管長4代高源室毒湛匝三(豊田毒湛)の隠退後の居所として
篤信家の丹治直治郎に寄進されたもので、室中の前に広がる庭園は第7代小川治兵衛(植治)によるものです。
少し紅葉の残ったお庭に疎水を引き込んだ水の音が聞こえていました。
この50面にもなる障壁画は、櫻谷は34歳の作とあり、
山下裕二先生がよく仰る「筆ネイティヴ」ならではの作品ではないでしょうか。
当時の櫻谷ならもっと豪壮な画も描けたはずですが
「隠居所」に相応しく静かな山水画を描いたのだろうということでした。
野村美さんは春秋共前後期伺うのですが、泉屋さんの友の会も入ろうかなぁと思案中です。

私としては、ここは美術館の展示室ではないので
この地に住まわれた高僧の目線ということもあり、障壁画は座って拝見しました。畳の間ですし。
後からお出でになったご婦人方のグループは立ってザっとご覧になり
「座って見ると違うのかしらね~」と仰りながら
庭園をバックに写真に納まって、高笑いを残して去って行かれました(゜-゜)

それにしても師走の京都はシンシンと冷えて寒い!

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