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GENKYO 横尾忠則  原郷から幻境へ、そして現況は?

GENKYO 横尾忠則  原郷から幻境へ、そして現況は?

東京都現代美術館|東京都

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知ってるつもり? 横尾忠則

横尾忠則の展覧会に行ってきた。

とにかく、量がスゴイ。

横尾の妄想みたいな作品を、どう観ればいいんだろうと思ったけど、テーマごとの展示だったから、変遷はわかった。

横尾は85歳。今も、ツイッターで、つぶやいたり、マスクアートを発表している。

知ってるつもりの横尾。どんな人?

1936年生まれ、兵庫県出身で、ご自身の名前を冠した「横尾忠則現代美術館」もある。

高校卒業後にグラフィックデザイナーとして活躍していたが、1980年、ニューヨークでピカソ展を観て、画家に転向した。それが、45歳。

特に、ピカソの「描く」ことの気持ちの部分に強く影響を受けたらしい。それに、画家に転向と言いうが、ピンクガールシリーズなどは、もっと以前に発表している。

役者経験があったり、小説も書いていたり。

オリンピックの開会式で、ピクトグラムが話題になったが、昭和のオリンピックで、施設案内用のピクトグラムを作成した11人のメンバーだったとか。

エピソード、次々出てくる。

子供の頃に養子だったこと、戦争体験や、三島由紀夫との出会いなども、作品に影響を与えているんだろう。

前衛的で、エロティックで、とにかく、ゴチャゴチャな作品の中で、ちょっと落ち着いたものをみつけた。

「Y字路」シリーズ。

会場の床に、道路表示や横断歩道があって、自分がその「Y字路」の前にいる感じがしてよかった。

どこかで見たような「Y字路」が何点か続き、あとは、とんでもない色だったり、ありえない物が浮いていたり、最後はいつもの横尾ワールドだったけど。

展示に関係ないが、「Y字路」の写真集もある。横尾が写した東京の「Y字路」カタログのようで楽しい。

本も読んでみた。

今年の2月に出された、『往復書簡 老親友のナイショ文』瀬戸内寂聴との共著。

その中で、最近は、いやいや描いているとか、手が震える、難聴で聴こえにくいと、エネルギッシュな作品からは、分からないことが書かれていた。

また、寂聴が油絵を始めると聞くと、絶対に誰かに習ったりしないで、と何度も書かれている。

「なんで、こんな絵になってしもたんやろ」と思える絵の方がいい。言葉で説明するような意味があったり、目的のある絵はショーモナイ絵が多いと。

そう言えば、横尾の絵、見た目は派手だが、何かを押しつけてきたりはないかも。

横尾ワールド、ただ楽しむことにする。

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