STEPS AHEAD: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示
アーティゾン美術館|東京都
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いつ訪れても新鮮な感動と驚き
リニューアルオープン前からたびたび訪れている、アーティゾン美術館。
ピカソやルノワール、マネ、モネなどの名だたる画家らによる西洋画も、藤島武二、青木繁、坂本繁二郎など日本人の西洋画家の作品も、いついっても出会えたり、久しぶりに再会できたり、といった体験も嬉しいし、抽象画や具体などの作品もさらに充実しつつあって、楽しい。
以前、正延正俊(まさのぶまさとし)という、高知県生まれの具体美術協会の結成メンバーである画家の存在を初めてこの美術館の展示で知りました。
その抽象絵画の作品のどこか繊細なタッチや色彩感に日本人らしさを見てとり、記憶していたのですが、その画家の新たな収蔵品が、もともとあった収蔵作品と合わせて3点、三兄弟のように展示されていました。同じ作家のコレクションが増えて、それらが同時に展示されることで、作風の幅や変化に気づけたり、作家への興味が深まったりするような収集の仕方、展示のされ方は魅力的なものです。
今回、アボリジナルアートの展示の章があって、「オーストラリア美術-アボリジナル・アート」と題していましたが、石橋財団が、近年オーストラリアの現代美術にも目を向けはじめて収集しているものだそうで、新収蔵作品がいっきに6点紹介されていました。
これらが、アーティゾン美術館らしい審美眼ともいうべき、魅力的な6点で、オーストラリア大陸に住む先住民が持つ独自の文化や民族性とそれらの現代への継承を感じさせる、とても豊かなものの反映が感じられる作品群で、感動しました。
そのほかにも、この展覧会が開幕する直前に入手したという、カンディンスキーの初期の作品《3本の菩提樹》(1908年)は必見です!抽象的・幾何学的な作品で知られるカンディンスキーですが、その作品は、目にも鮮やかな色彩と力強いタッチが印象的な油彩画で、初期に描かれたというカンディンスキーの画風の新たな一面を見た思いでした。
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