ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
東京都美術館|東京都
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『画家』を『巨匠』に推し上げた義妹
好天の11月初旬、行って来ましたゴッホ展。
午前中避けてみて、お昼過ぎでしたがやっぱり混んでます。もう想定内です(苦笑)
なぜか日本人はゴッホが好き。
1958年の「フィンセント・ファン・ゴッホ展」を皮切りに毎年のように大規模展覧会が開かれていますが、大体が大盛況になります。コロナが席巻した2021年の「ゴッホ展(東京都美術館)」でも感染対策で事前予約制にもかかわらず、約30万人もの人々が訪問しています。というか、私も行ってます。なんでか《行かなくちゃ!》気分になるんですよね、ゴッホ。
今回はアムステルダムの国立ヴァン・ゴッホ美術館の所蔵品を《ゴッホと家族(一族)の絆》をテーマに展示しています。
展示品数はそれほど多くはなく、要所要所でイマ―シブシアターという映像作品があるので、がっつりとゴッホらしいうねうねテカテカ作品群を見たいと思った方には少々消化不良かもしれません。
が、彼の短く不遇ながらもひたむきな人生の軌跡と、何より彼を歴史上最も有名な画家へプロデュースした義妹にスポットライトが充てられていたのが新たな発見で興味深かったですね。
そもそも、ゴッホ本人が存命中(37年間)は数点しか売れてないのに、バブル期の日本企業が《ひまわり》を購入した価格はウン億円。
彼の作品価値を爆上げし、後期印象派の《巨匠》へとプロデュースしたのがゴッホの弟で画商のテオドール…の奥様ヨー夫人でした。
義兄のフィンセントと、夫のテオを相次いで亡くしたヨー夫人。
幼い息子を育てしながらも相続した義兄の作品を世に出す為に膨大なスケッチの保管、兄弟の手紙や手記のまとめと翻訳(夫人は元々英語教師だったそうです)と活動を続け、大規模な個展の開催、ついにはイギリスのナショナルギャラリーからの作品買取へと、無名画家だった義兄の作品価値をダ・ビンチ並みの巨匠へ出世させていきました。
ヨー夫人凄い・・・。努力はもちろんですが、美術商としてのセンスと才能が高かったのでしょう。
今で言うなら敏腕プロデューサーですね。それもとびきりの。
夫人が使った作品販売の出納帳や、会計資料も展示されていて、見やすく小さめな整った字体に几帳面な人柄が伺えました。
う~ん、もしもゴッホが存命中の頃に夫人が旦那様と仕事交換(画商⇄主婦業)してたら、ゴッホも自殺せず大成できて違う人生になったのでは…と『たられば』妄想を広げてしまいました。
ゴッホに多大な影響を与えた浮世絵も興味深かったですが、ゴッホが甥っ子の誕生祝に送った『アーモンドの花』だったり、引越し祝いの絵だったり家族のお気に入りの絵だったりと生活に寄り添った作品になんだかほっこりもして、また違う視界が開けたような展覧会でした。
後は本家ゴッホ美術館の運営がⅤ字回復しますように。。。
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