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ネット記事につられて海外遠征しちゃった件

香港に日帰りで遠征してきました。

行ったのは香港故宮文化博物館(以下、香港故宮)とM+ の二館のみですが、二館とも素晴らしい博物館で、めちゃくちゃ充実した1日になりました。


◆そもそも、なんで香港?

香港遠征を考えたのは、M+でファッションデザイナーのグオ・ペイの展覧会が開催されている、というネット記事を見たのがきっかけです。

いままで中国人デザイナーに興味を持ったことがなく、当然グオ・ペイのことも知らなかったんですが、記事に掲載されていたドレスが素敵すぎて、一気に「見たい熱」が高まりました。

とはいえ、近いといっても海外、パスポートはコロナの間に切れたまま放置、アメリカで開催された展覧会の巡回なので日本にも来るかもしれないという期待、図録だけ買おうか…。これらが入り混じってしばらく逡巡していました。だって、行きたい気持ちはあっても、それなりに手間も費用も掛かるし、期待が外れる結果になる可能性もありますからね。

そうやって悩みつつ調べているうちに、香港故宮の存在を知ってしまったんです。M+は知っていたけれど、香港故宮は初耳。展示品もなんだか好きそうなものばかり。うーん、遠征決定!日頃から「海外の展覧会情報を見て、実際に行く人なんているんかい?」と思っていたんですけど、いましたね。


◆遠征準備

行きたい先が二館、観光には興味なし、着替えを持つのも面倒なので日帰りで行くことに決定。フライトの条件は、①10時から18時までは博物館にいられること、②羽田発着で、都内の移動に電車が使える時間帯であること、③なるべくお安く!の3つ。これに合致したのがLCCの香港エクスプレス航空で、行きは1:55発(香港6:15着)、帰りは23:55発(羽田4:45着)。チケット代は35,000円くらいでした。


◆前半戦:香港故宮

まずは香港故宮から。ここには北京故宮から貸し出されている物と、香港故宮への寄贈品コレクションがあるそうです。

メインの特別展は「紫禁城とヴェルサイユ宮殿の出会い:17世紀と18世紀の中国とフランスの文化交流」というもの。陶磁器に金属装飾を施した花器や、飾りがクルクル回る洋時計、琺瑯を使った作品など、日本ではあまり見かけないものが多数ありました。特に面白かったのは、中国人とフランス人の絵師が描いた中国人の絵の比較です。フランス人が描く中国人はびっくりするほどステレオタイプで、黒目が小さすぎる(笑)美醜の価値観が筆を鈍らせたのか、それとも差別なのか、ちょっとイヤラシイ匂いを感じました。

ギャラリーはひとつずつが大きく、ギャラリー内の動線の向きが変わるたびに装飾的なゲート(のようなもの)があって、ワクワクする造りになっていました。実物を見せるだけでなく、デジタル書道が体験できたり、放射状に並べられたソファに寝そべって天井の映像を見たり、新しい鑑賞体験の提供も積極的でした。

展示物は陶磁器や工芸品が多めで、驚いたことに書が1点もない!世界遺産である北京故宮とは違って、自由度が高くてチャレンジングです。展示面積は東博の本館より一回り大きいくらいですが、初訪問でキョロキョロしていたせいか、もっと広く感じました。


◆後半戦:M+

香港故宮からM+までは徒歩で5分ほど。

遠征のメインの目的であるグオ・ペイ展、本当に素敵でした。展示には初期の作品も含まれていたので若干の古さはあるものの、刺繡やモール使いが好きな私には「ほぉぉー」と思うドレスばかり。あらためて、女性の服っていいなぁと思いました。

メインを見終わったので、あとのコレクション展はおまけみたいな感じで見ましたが、とにかく広い!調べたら、展示面積はオルセー美術館と同じ17,000㎡。各部屋に複数の出入り口があるので、一歩間違うと思いがけない部屋に連れていかれます。実際、迷子状態に疲れてソファで座っていたら一瞬寝落ちしました(笑)

いくつものテーマが同時に開催されていて、中銀カプセルや倉俣史朗の「きよ友」など、「ここにあったんだね、よかったね」と思えるものもありました。


◆西九龍文化地区

さて、今回訪れた二館があるのが現在絶賛開発中の西九龍文化地区です。

開発中すぎて、繁華街との交通の便は悪いし、タクシー乗り場はないし(Uberは呼べる)、レストランは少ないし、まるで20年前のお台場みたいな感じです。

でも、そんな状況においてもロケーションは最高!対岸の真正面に香港島が見えて、その横には点在する島々とひっきりなしに行き交う船、晴れていれば風光明媚、霧がかかれば山水画の世界…。あと数年もしたら周辺の環境も整って、アジア最大級の文化地区になりそうです。


◆遠征後記

二館とも、本当に行ってよかったです。新しくてキレイ、広いので展示の工夫がいくらでもできるし、建物自体が面白い。

それぞれ3時間以上滞在しましたが、もっと見たかったと思う反面、見る側の吸収力も体力も尽きかけていたので(この日の歩数は25,000歩!)、ちょうどよかったと思います。何度か通って、自由に動き回れるようになりたいなぁ。

円安なので香港の物価を気にしていましたが、現地での費用(入館料・交通費・食事代)は15,000円くらいで済みました。反省点は契約したeSIMの容量が足りなかったことと、オクトパスカードアプリをスマホに入れておかなかったことくらいです。

ちなみに、買おうと思っていたグオ・ペイの図録は、まさかの「Only online shop」 とのこと。はぁ~?これも経験。勉強になりました。


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