大塚国際美術館に行って、6時間歩き回ってみた 【四国遠征・1日目】

大塚国際美術館(以下、大塚)と直島新美術館(以下、新美)をハシゴしてきました。
1.遠征のはじまり
新美の開館記念展示に蔡國強の『ヘッド・オン』があったのがきっかけです。
99体のオオカミが飛翔するこの作品を2015年に開催された「蔡國強展・帰去来」の図録で知って、実物を見たかった!と思っていました。
再展示されるとは思っていなかったので、まさかの機会ではあるものの、1作品のために直島に行くにはコスパが悪すぎる。
島ごとアート、美術館密度が高い、安藤忠雄のおしゃれ建築なのに、イマイチ直島に魅力を感じない。
どうしたものかと思っていたら、HISのネット広告で大塚と直島の両方に行くツアーをあることを知ったんです。
大塚はLemon特需の前から行きたいと思っていたんですが、それこそ1館のためだけに行くのはどうなの?と思っていたので、両方を一気に回れることにビックリ!
四国のサイズ感に疎くて、徳島と香川をハシゴする発想がなかったんですよ。
というわけで、ツアー行程をパクらせてもらい、単独で行くことにしました。

2.何をどう見る?
「1,000点を超える作品数、全長4km」と言われると征服欲が湧いてきますが、作品リストを見たら20ページ!
チェックしきれないのでリストの持参は断念し、とにかく歩き回ってお気に入り作品を探すことにしました。
ガラスケースなしで作品を見られる機会が少ない昨今、原寸大ならコロタイプ印刷でも構わないと思っているくらいなので、本物そっくり作品を多数鑑賞できるのはうれしい限りです。

3.お気に入り作品3選
さすがに1,000点もあると、知ってる作品・知らない作品ともに印象に残った作品は山ほどありましたが、足を止めた時間が長かった作品を3つ挙げておきます。
№ 764 『一角獣』 この作品は前から知っていましたが、よく見ると色をきちんと塗ってない。細かい柄の輪郭線があるのに、色は背後にぼんやりと塗っているだけ。
細部はいい加減なのに、全体で見ると幻想的な雰囲気で完成していて、作戦勝ちのような作品。もう、自分の眼の節穴ぶりにびっくりしました。
№ 610 『カーネーション、リリー、リリー、ローズ』 夕方の静かな時間帯の庭に佇む女の子たちが断然可愛らしい。
提灯のオレンジ色の灯りと、百合やドレスの白との対比が美しい。
1885年ころの作品なのに絵柄が現代的で、このまま時間が進んだらこの子たちはどう動くんだろうと、何パターンも想像して楽しみました。
№ 778 『湖を渡るアヴェ・マリア』 陽の光は放射状、水面に映った光は半円形と、線描を使い分けている。
これだけ羊を載せていたら静かなはずがないのに、どこまでも静かで明るい。
画家の名前を確認して、最近セガンティーニって聞いたよね、と記憶を辿ったら、作品は違うけど予習していた画家でした!
予習のキーワードに「線描画」「明るい」があったので、先にそのことに気づけた自分がちょっと誇らしくなりました。

4.予習、復習、その先
大塚訪問に向けた予習は山田五郎さんの「オトナの教養講座」一択です。
大塚ロケを敢行した動画もありますが、それよりも個々の作品を解説した動画の方が役に立ちました。
セガンティー二もホドラーも動画で取り上げていた作品が展示されていて、テストのヤマが当たったみたいな感じでうれしくなりました。
復習は「細部から読みとく西洋美術」という本ですね。
事前に図書館から借りてきていたのですが、付け焼刃でどうなるものでもない情報量なので、年末年始の休みの間に読んでおこうと思います。
復習がおわったら、その先は実物を見ることでしょう。
現在開催中&来秋開催予定のオルセー美術館展では何点か実物が見られるので、足を運ぼうと思っています。
「1日では見切れない」とよく言われるけれど、確かに見切れない。
だからといって、2日続けて通ってもたぶん楽しくない…。
大塚は時間を置いて再訪することで楽しめる場所だと思います。